暗算の楽しさは、正しく計算することよりもむしろ、式を創ることの中にあります。計算は時間をかければできますし、今では機械が代行してくれます。しかし、目に見えないものの中に数を見出し、式に残すことは人間にしか出来ません。

暗算のはじまりは、指や口をつかって数えることです。様々なものを数えることで、集中力や持続力がつきます。

しかし、ひとつ注意点があります。それは「世の中には計算してはいけない数がある」ということです。数は使い方を間違えると人や自然を傷つけてしまいます。人や自然を傷つけるものの一部は、計算によって生まれているという事実があるのです。

数自体に善悪はありません。だからこそ、数を扱う人の心が一番大切なのです。それを本当の意味で感じ取ったとき、数はあなたの友達になるでしょう。