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仕事の話 Vol.5 〜無知との向き合い方〜

うまうまです。

今回のトークテーマは、仕事で必要な知識が全くわかっていない時の対処方法について話します。

私は、Vol.4で話した通り、調達の仕事をしています。本来、調達は事務系の業務と捉える会社も多いのですが、私は調達部門にいながら技術職として勤務しています。
技術職であれば、特定の範囲の専門性を深掘りし、それこそ、「手に職をつける」イメージで働くことが多いと思います。それと同じ考えで、私も板金部品という領域で調達の専門性を高めてきました。いまや、板金部品についてはかなり詳しくなって、後輩への教育も行なっています。

ちなみに、私は大学院では工学部で解析ソフトを使った研究をしており、板金部品の加工について、カケラも知りませんでした。無知な状態でした。そこからどうやって人並み、それ以上に知識をつけたのか、そのやり方についてお話していこうと思います。

1.まずはGoogle先生に聞け

仕事をする上で、無知は罪です。「なにがわからないかわからない」という状況からいち早く脱出しましょう。そのためにも周りの人の会話に出てくる知らないワードをメモして、Googleで検索しましょう。それがヒットすれば一般的な用語で、ヒットしなければその会社特有の言い方、専門用語か、略称です。

私が経験したのは、プレス加工の設備の中に出てくる、「タレパン」という用語。まず頭に浮かんだのは、「たれパンダ」でした。ネットで調べても案の定、たれパンダが出てきました。笑
そこで、初めて、これはネットでは解決できない用語だと認識しました。

ゼロから他人に聞く、というの難しいものです。気も使うし、時間割くのも申し訳ないし、こんなこと聞くのがおかしいんじゃないか?とか不安になるし、なかなか踏み出せないものです。

一度ネットで調べていれば、そこで解決もできるし、その中でわからないことをさらに調べたり、それに関する実物を見せて欲しいとお願いもできるし、誰に聞けば解決できるのかもイメージしやすくなります。

注意!
調べ方、というのも大事です。ワードを入れるだけでなく、関連しそうなワードを組み合わせてゴールに辿り着くスキルも必要になります。日頃からネットサーフィンしていれば問題なしですね!笑

2.先輩に聞け

1.で最低限の知識をつけたり、わからないことがわかれば、誰に聞けば早く解決できるのかを考えましょう。

とりあえず、職場で聞くのが手っ取り早いですよね。なので次は先輩に聞きに行きましょう。その際、「ネットでこう書いていたんですが、○○の部分ってどういう仕組みですか?」と聞けば、答える方も答えやすいし、その解決のために更なるキーマンを教えてくれるかもしれません。

ただ、1.で書いたように、他人に聞くのは気がひける物です。特に時間を割いてしまうから。でも、聞きたいことがわかって、わからないことをわかっていれば、話しかける前に段取りをしてから臨みましょう。
こう聞いて、説明を受けて多分5分だな。とおもえば、話しかけるときに、「5分ほど時間いいですか?」と聞けば、受ける方も時間を割きやすいです。
まあ、そもそも新入社員に質問してもらって、無碍に扱う先輩社員がいれば、そんなもん言語道断です。

3.現場に行け

わからないことが8割ほど理解できてきたら、現物を見れる内容であれば、必ず見に行きましょう。設備、作業内容を見に行くのは今後、必ず役に立ちます!現場も知らないのに、知識だけある人はトラブル対応に弱いですし、好かれません。
トラブル対応に必要な知識は、「限界」です。

超急ぎの案件があったとすれば、加工限界、割くことができる工数の限界、対応できるスピードの限界を知っていなければ、最後まで調整できません。
調達は毎日嫌というほど緊急案件が多発します。それらの優先順位を決める上でも必要になってきますので、使える程度の知識を身につけたあと、現場に出ましょう。

現場の苦労を知ってくれている人であれば、いざという時に協力してくれます。どこまでをお願いできて、どこまでは無理だとわかっているか、を伝えられるだけで対応の柔軟さが変わってきます。

ついでに、「現場に行かせてほしい。」という前向きな人を無碍に扱う生産現場の人は意外と少ないです。自分のやっている仕事に対して、前のめりで聞いてくれる人はいてくれるだけで嬉しいらしいです。
職人さんってそういう人が多めだな、と私の経験でもそう言えると思います。

4.経験を積め

1.〜3.のアクションをどれだけの用語や設備、工法に対して行動できるか、で知識の厚さ、対応力、スピードにつながっていきます。このサイクルを何度も何度も繰り返し、経験することで、仕事の相手である「プロ」4イーブンに近い立場で会話することができるようになり、内容の濃い打ち合わせをすることができるようになります。

サプライヤーさんも偏った知識しかない場合が多いですので、様々なところで身につけた知識を組み合わせることで、提案力もついていきます。提案までしてくれる調達の担当がいれば、サプライヤーさんからの信頼も蓄積されますし、ますます対応力を上げることができます。
いわゆる「頼り甲斐のある人」になれます。

こんな感じで私は知識をゴリゴリハイスピードで身につけました。中には余計な知識もありますが、雑談で使ったりして有効活用しています。

今まででも私は、いろんな業界の人と雑談や仕事の話をしながら、他社との仕事のやり方、クセ、用語をメモして、自分の知識として積み上げていっています。
板金サプライヤーからメッキ屋さんと話をするようになり、医療系、建機系、自動車系、建築系の業界の設計思想のさわり部分や、要求している内容について話を広げました。
他にも、板金サプライヤーから材料商社とコンタクトを取り、材料供給のネックになりやすいポイントや、実情もヒアリングできるようになりました。
はたまた、担当とは無関係なギヤ部品のサプライヤーや、塗装関係、電装部品関係のサプライヤーまで、板金部品の調達をしながらもつながりを広げていきました。

こういう取り組みも仕事の中で楽しい、と思えるポイントですし、おすすめしたいのですが、今の状況ではそこに時間を割くことすら難しいらしいです。悲しいですね。


おわりに

後輩から「何でそんなに手広く動けるんですか?」と聞かれます。これは性格面も入ってくるので、毎度伝えるのが難しいのですが、結論的には、処理作業がつまらないから、楽しいことを探しているだけ。なんです。

処理が溜まれば動けないので、処理をなくす、減らす方策を考えます。今回のように楽しいことを見つけて、運良く仕事に活かせれば、さらに処理が減るかもしれないし、それを目指してさらに考えることもできるようになる。そんな思考して邁進しています。

知識のない人間では「考える」という行為すら出来なくなる。だから、私は無知は罪だと考えています。無知であることを認めて、そこからどうアクションを取るか。それを考えて仕事をしていきたいですね。

仕事に対して諦めて、言われたことをこなす、というのも働き方の一つです。それがダメとも思いません。ただ、私には合わない。自分に合った仕事ばかり探すのではなく、自分に合った働き方を探してみるのも、楽しく働くコツかもしれませんね。

みなさん。仕事は楽しくない物です。それでも、少しでも楽しく働くために考える、という行為を捨ててはいけません。嫌なことがあっても、1週間のうち5日間勤務して、そよ1日の中でも8時間を越す時間働いています。少しでも楽しいと思えた方が健康的ですよね!無理矢理にでも面白おかしく、楽しめばいいと思いますよ♪


気が向けばこんなアラサーへエールを送ってください。