見出し画像

別れの辛さは家族と同じ

先週の金曜日、なんとなくいつもの仕事場までの道を走っていました。

そんな時、急に悲鳴を上げ始めた彼。私への訴えは今までに感じたことのないものでした。焦る私、落ち着かない彼をなんとか落ち着かせるようにゆっくりと走りました、下り坂も利用して。

下り坂を降りた先のコンビニに車を止め様子を見ました。降りている途中から状況は悪化、落ち着く様子は無さそうでした。

エンジンを止めました。

電話をかけましたが、状況はあまり良くないようです。その時に覚悟はしました、「もう無理かな。頑張ってくれたしな。」

彼はそのまま運ばれていきました、産まれ故郷に。

2日後の今日、会いに行きました。彼に。

担当に聞いたところ、重症でした。

その時に彼との歩みを止めざる終えなくなりました。彼も一生懸命だったんだと思います。もういっぱいいっぱいだったのかもしれません。でも私の期待に応えて頑張り続けてくれました、雨の日も雪の日も。

8年2ヶ月、16万6000キロ走行。最後にラジエターが故障し彼からのメッセージを初めて受け取りました。

彼と出会ったのは妻と結婚してすぐでした。彼と共に歩みを始めてすぐに長男がお腹にいることを知りました。初めての出産の時は彼に妻の大好きな嵐の歌を歌ってもらい病院まで行きました。

長男が産まれてからは、淡路島、熱海、東条湖おもちゃ王国、姫路城、USJ、ナゴヤドーム、思い出せば語り尽くせない程いろいろな所に行きました。しばらくして次男も産まれさらに思い出を積んで運んでくれました。家族との思い出だけでなく、仕事のことを考えるときはいつも彼と一緒でした。そのおかげで大きな仕事も頂き、日の丸を背負うことが出来ました。

そんな彼を今日見た時「だいぶ疲れさせたな。ごめんな。」そんな一言が思わずでてしまいました。

次の相棒との話を担当として帰る前にもう一度彼に会いました。数々の思い出が蘇りました。彼の目は今まで見ていた以上に白く曇っているように見えました。疲れからなのかそれとも。。。

そんな彼の姿に目頭が熱くなりました。離れたくない気持ちが込み上げてきます。ここでもう一度彼との生活を選んでしまうと彼自身の負担でしか無くなると思いその場を後にしました。

最後に彼の顔を正面から見ることが出来ませんでした。別れが辛くなりそうだから。

ありがとう、相棒。

ありがとう、愛車!

楽しかったよ。いっぱい辛い思いもさせたけど許してくれるかな。乱暴に扱うこともあったけど、そんな私を許してくれた君に感謝の気持ちしかないよ。

ゆっくり休んでな。

本当にありがとう。ありがとう。愛してるよ。

おやすみ。

by ウマずきヒサっち!

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?