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バリュー投資とグロース投資のセンターピン

先月はスキップした、上場株コーナーです。過去のコーナーはこちら

今回は、投資初心者向けに主にグロース株の見極め方について、自分なりの考察を述べます。タイトルは「バリュー投資とグロース投資のセンターピン」として見ましたが、グロースの考え方に重きを置きます。

ちなみに、本マガジン購読者はスタートアップ経営者が最大のボリュームゾーンですが、案外皆さんまともに株式投資に取り組んでいないと感じます。中には何十年もやっていますという経営者もいるでしょうが、案外そうでもない人の方が多いという肌感覚です。

(実際私も本格運用してから丸2年経っていないのです...汗 )

なので、初心者として私が実務を通しながら感じてきたことを整理してお伝えしていきたいなと。

株式投資経験者であれば「バリュー投資」「グロース投資」という言葉を聞いたことがあるかと思います。私の解釈ではざっくりこんな感じです。

バリュー投資:その企業の適正価値より割安と思われる株価で株を買い、適正価値に戻るまでの差分の利益を狙うこと

グロース投資:成長率の高い企業の株を買い、成長率の高さによるプレミアムが乗っている時点で売って利益を狙うこと

捕捉:SMBC日興證券「グロース投資」の解説

これらの概念の前に、まだこちらを読んだことがない方は読んでいただきたいのですが、「株価は振り子」であり、適正価格で留まる瞬間はほとんどありません。ゆえに、ほとんどの期間が「適正価値に対して、割安か割高」となります。

バリュー投資の説明


例えば、振り子の真ん中を適正価値と仮定し「0」と置きます。適正価値に対して、マイナスになっている銘柄、仮に20%ディスカウントされた価格である場合「-20」とします。いつか適正価値に戻るはずだ、と考えればこの「-20」が「0」になると考え、この差分の利益を追いにいきます。

ちなみに、実際に株式投資をプレイしていると、「バリュー投資」「グロース投資」と完全に分けられるものではないことがわかってきます。

理想の展開としては、「バリュー投資として仕込んだ」銘柄が、黒字転換するとか、M&Aするとかで、いきなり売上・利益成長率が伸びることで、いつの間にか「グロース株」に転換することです。実際、たまにあります。

グロース投資の説明

バリュー投資の説明と同じく、適正価値を「0」とすると、すでに「20」くらいプレミアムが乗っている銘柄ですが、市場平均より成長率が高いため、今後「50」になっていくかもしれない。その差分である「30」を取りに行こうという発想です。

ただし、すでに適正価値より割高なわけで、少しでも決算を失敗したら、暴落するリスクがあります。

ここでいう「決算の失敗」とは下記であると定義されます。これはMarketHackの広瀬さんの考え方を拝借したものです。

☆良い決算の定義

1.発表決算の売上・営業利益・当期利益(米株の場合EPS記載の場合も)が会社予想と市場コンセンサス予想を共に上回ること
2.翌期決算予想(米株では「ガイダンス」と呼ばれる)の売上・営業利益・当期利益(米株の場合EPS記載の場合も)が会社予想と市場コンセンサス予想を共に上回ること

1と2両方を満たすのが良い決算です。両方満たせば、それまでに「良い決算」を期待されすぎて株価が上がっていなかった場合、ほぼ決算後に上がるはずです。

悩ましいのが、これらのどれかが未達の場合、それは良い決算と見なすべきか否かという点。広瀬さんの場合は、1と2のいずれか一つでも未達だとNGです。しかし、売上が未達、当期利益達成、翌期ガイダンスも悪くない(コンセンサスとほぼ同じ)というパターンでも株価が上がっている場合は多々あります。

この「良い決算の定義」は指標として非常に重要ですが、これが全てではないと私は個人的には思っています。

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