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真鍋譲治先生について

先日、あるフォロワーの方と真鍋譲治(以下、真鍋先生)というマンガ家の先生の事が話題になったんですね。

で、その方はずっと追いかけてるらしくて、すごい詳しい感じなのですが、
そう言う私も真鍋先生ファン歴は結構長いんじゃないかと自分では思ってまして。
真鍋先生作品を語らせると長いですよー、というメッセージを送ろうとしたのですが、
その経緯を書こうとすると確かに長い笑

という訳で、いっそのことこちらのnoteにちょっとまとまった記事を書くことにした訳です。



まず私の真鍋作品の原体験はですね、
魔群惑星まで遡るんです。

魔群惑星1.スイート・マジック(1987/8)
魔群惑星2.ロスト・レクイエム(1987/12)
魔群惑星3.ドリーム・トラベル(1988/2)
魔群惑星4.ハートピア・タイム(1988/6)
魔群惑星5.ラッキー・リップス(1988/8)
聖刻の書1.燃える瞳のメル(1988/11)
聖刻の書2.奥の顔の狂戦士(1989/2)
聖刻の書3.裏切りの首飾り(1989/9)
聖刻の書4.遥かな唇葉輔車(1989/12)
聖刻の書5.不毛の地の予感(1990/5)

魔群惑星は角川スニーカー文庫から出ていた、
渡辺由自という人の書いたライトノベルで、
真鍋先生は挿絵を描いてたんですね。

同じコンビの第二弾として、聖刻の書というのもありました。

※余談ですが聖刻の書の主人公はクレオパトラだったのですが、
後述する「パトラと鉄十字」とのクレオパトラ被りがなかなか感慨深かったです。

※さらに余談ですが、この作品は私のライトノベルの原体験でもあります。
そう考えると、私のライトノベル読書歴も長い!
というか角川スニーカー文庫ってこんな昔から出てたのか!

で、このラノベとの出会いですが、
確か魔群惑星の3か4が出た頃だと思います。
1988年ですから、私はまだ小学生ですか。
家の近所の小さな本屋でこれを見かけた時、
その表紙の女の子の可愛さに衝撃を受けたんですよね。

その当時は真鍋先生の事をイラストレーターだと思ってたんです。

まだスマホもネットもない時代で、
これより前の、「アウトランダーズ」(1985-1987)も、「キャラバン・キッド」(1986-1989)もその存在を知らなかったんですよね。

で、勝手に、この人がマンガを描いたら面白いだろうなぁとか妄想してたんですが、
聖刻の書の3巻だったかな?
累計100万部突破記念(そんなに売れてたのか!Σ(゚Д゚))とかで、
巻末に4ページくらいのマンガが載ってて。
短かったんですが、それが完璧にこのラノベのキャラ達が動いてたのを読んで、
めちゃめちゃ感動したのを覚えてます。



「……真鍋譲治ってマンガ家やったんか!!Σ(゚Д゚)」

そうして、本屋でこの人のマンガ作品を探し始めたのですが、
ではマンガでは何を最初に読んだのかと言うと、
忘れもしない、「ドーラ」(1989)でした。

これ、なんでだったかなあ。
確か、当時、家の近くにあった大型書店のマンガコーナーで、
初めて「カプリコン」(1998-1990)と「ドーラ」が並んでるのを見たんですよ。
で、「カプリコン」の方にも興味を持ったのですが、当時の私のお小遣いでは5冊も買えない。
ならばということで、1巻で完結してるっぽい「ドーラ」の方を買ったんですね。

いやもう、ただただ圧倒されましたね。

連作短編集みたいな感じのマンガなんですが。

この雰囲気!このキャラクター!このストーリー!

一発で気持ちを持ってかれました。

その後、なんとかしてお小遣いから捻出して、
ようやく古本屋で見つけた「カプリコン」全5巻を手に入れた時の感動と言ったらなかったです。
(恐らく「カプリコン」は思い出補正も入ってますが、私にとって真鍋作品の中でも未だに一位です)

当時私は既に高校生になってたと思うんですが、
実は一時期、マンガを描いてた時があるんですね。

で、その時、真鍋先生の絵を模写しまくったんですが、
それが、女の子キャラクタじゃなくて、メカの方だったんです。

この人の作品に出てくるメカ、乗り物、建造物のデザインは、
「なんてカッコいいんだ!」と、当時の私にぶっ刺さりまして。
夢中で模写しまくってたのを覚えています。

※ちなみに余談ですが、私のマンガに描いていた女の子キャラクタの方は、これまた当時、菊池通隆先生(麻宮騎亜先生の別名義)の画集を持ってて、そちらを模写しまくってました。

そこからこの人(真鍋先生)の作品を読み漁るようになっていきました。

基本的に「ドーラ」「カプリコン」のウィングスコミックス(雑誌ウィングスってまだあるのか!Σ(゚Д゚)しかも「百姓貴族」の掲載誌ですか。気づかんかったな)から入って行ったのですが、その過程で他の雑誌に掲載されていた作品も読みまくっていきました。

前述した「アウトランダーズ」(真鍋先生作品の原点という感じ)、「キャラバン・キッド」(ギャグ要素高めだが面白かった)から始まって、
「怒濤! ジャムカの大冒険」(1991-1994)(「カプリコン」ほどではないですが、海という舞台が良かった)、
「ジャンク・パーティ」(1991)(ゴキ〇リの擬人化という尖がった作品。なかなか面白かったです)
「ドラクゥーン」(1995-2003)(これも凄い良かった。確か完結巻が出るのがかなり遅かった)
「ビバ☆うさぎ小僧」(1993-1995)(これはギャグメインで超面白く、私個人的にも上位にランクインします。とにかくヒロインの中国娘が可愛い!)
など、
とにかく出てくるものを片っ端から読んでいった気がします。

ちなみにその間にも、なんかうろ覚えなんですが、雑誌「電撃王」が創刊された時(1993)、色んなマンガ家が寄稿した小冊子みたいなのがあって、その中の一つが真鍋先生作品で、読んだ時はやはり光ってまして。「さすが真鍋先生やで」と感じたのを覚えてます(確か「メジャー・マイナー」だか「プラス・マイナス」だかのキャラクタが登場してたような…)。

※これも完全に余談なんですが、その時の小冊子で知ったのが、その後「央華封神」(1995)を書く栗橋伸祐先生で、この人のキャラクタ絵もかなり模写しました。あとキャラクタの模写と言えば一番ハマったのは「ソニックウィザード」の大森葵先生でした。

そんな私ですが、一度、この人の事を見限りかけた事があるんですよね。

それが何を隠そう、この人の代表作「銀河戦国群雄伝ライ」(1989-2001)でした。

宇宙を舞台にした、日本の戦国時代のような中国の三国志のような群雄割拠もので(登場人物達の鎧も最初は日本式だったけど、どんどん三国志系になっていった)、全27巻という、この人の作品の中でもダントツに長い大作です。

ですが、この作品を途中まで読んだ時、見ちゃったんですよ。

手塚治虫先生の「陽だまりの樹」というマンガの構成を完全にパクっているのが。

何巻かは忘れましたが、そのページまるまる、「陽だまりの樹」に構成がそっくりだという、完全にパクりに見えました

それも1箇所だけではなく2箇所も!

その瞬間、
「え~、この人、こんな事するんだ…」
と、真鍋先生に対する熱が一気に冷めていったのを覚えています。

結局「ライ」はその巻で読むのを止めてしまった(もともとそこまでハマった作品ではなかった)んですが、その続きを読んでたらまたパクリを見つけていたかもしれません。

当時、2chで「パクリ」「パクラレ」のスレッドがかなり盛り上がってた時代ですが、実際に目の前でパクリを目撃した瞬間、この人の事を許せなくなってしまいました。

※余談
ちなみに、「銀河戦国群雄伝ライ 陽だまりの樹」と検索しても、今でもネットで引っかからないですね。
ほとんど誰も気づいていないのか、「あれはパクリではなくオマージュ」扱いとされているのか。
でもオマージュにしては、読んだ時不快だったなあ。
とてもテンポが良いやりとりの構成だっただけに、手塚治虫先生の構成(ネーム?)をまんま利用して、真鍋先生の力のように見せてたみたいな印象を受けました。
なお、どんなページかははっきりと覚えていますので、必要であれば、Kindleなどで購入したら、今でも当該箇所を示す事はできるかと思います。

まぁ、いずれにせよ私も若かったのかもしれません。
なんかそう言った事に潔癖だったんですよね。

で、それが原因で、この人の作品から、しばらく離れてた時期があったんです(恐らく97年くらいから00年代まではほとんど)。

それでも「カプリコン」や「アウトランダーズ」「ドラクゥーン」「うさぎ小僧」などの傑作はどうしても忘れられず、
大分時間が経ってから、ちびちびと読み返す事も出てきました。

しかし、「ライ」が完結してから、ずっとこの人の作品は見ない期間が続いたんですよね。

『あんまり「ライ」以外の新作の話題も聞かないし、もう過去の人かな…』

と思っていたその時。

本屋で偶然見たんですよ。

「リン×ママ」(2007-2011)を。



「……真鍋先生がエロマンガ描きはった!!!Σ(゚Д゚)」

それまでも、なんか噂で、エロ同人誌(「裏アウトランダーズ」とか「裏ライ」とか)を描いてるというのは聞いてたんですが、コミケにも行けてない私にはなんだか現実味が無かった。

それが、本屋のアダルトマンガコーナーで平積みされてたんですよ!
まさかの商業誌でエロマンガを描かれるとは!

そしてそれを見つけた時の衝撃といったら。

確かに、「アウトランダーズ」にせよ「カプリコン」にせよ、ヒロインがなんかエロ可愛いなあとは思ってましたが、こんなにモロに勝負してくるとは。

この時の私の正直な気持ちを何と表せばいいのか、難しいです。

「復活した!嬉しい!」
なのか、
「真鍋先生もここまで落ちてしまったのか…」
なのか、
複雑な気持ちが渾然一体となってたんですよね。

で、まぁ、すごい興味を持ったんですが、後者の気持ちもあって、
購入するまでには至らなかった。
まだ「ライ」を引きずっていたのかもしれません。

そのまま数年が過ぎたんですが、
久しぶりに真鍋先生作品を購入したのは、
「日々これ好日」(2012-2013)
でした。

もともと真鍋先生の描くエロヒロインはムチムチ肉感的なキャラクタが多いのですが、
「リン×ママ」は、その要素が強すぎて、
もう、「バインバイン!!」って肉食系といった感じがすごい伝わってきたので、ちょっと敬遠してたんですよね。

それが「日々これ好日」を最初に本屋で見た時、
同じムッチリとした肉体でありながら、

「……和風美女や!!Σ(゚Д゚)」

という事で、気持ちを持ってかれました。
本当に、10年振りぐらいの真鍋先生作品購入でしたね。

その流れで、「くいこみをなおしてるヒマはないっ!」(2012-2013)も購入して読みました。

真鍋先生の描くエロ漫画は、熱血スポーツ系というか、
オナニーに仕えるようなしっとりとしたエロではないんですが、
元気が出るような明るいエロ、という印象を持っています。

90年代後半から距離を置いてた事もあり、この人の情報を追いかけてなかったので、
「ライ」で消えてしまったと思っていたら、
エロの世界に行ったとは言え、まだまだ元気そうで良かった…
と、素直に思えました。

その後も成年マンガをポツポツ出されてたようですが、
セックスをメインにした作品群にはそこまで食指が動かず(例の「成年コミック」黄色マーク作品は、どの著者にせよあまり引き込まれないのです)
またしばらくこの人の作品からは距離が開きました。

※ちなみにエロマンガとしての真鍋先生作品で一番好きなのは「彼女で満室」 (2010-2011)です。あれは良かった。全3巻で終わるのがもったいない。

そこからさらに10年近くの時が流れ…、

いつだったかなあ。数年前だったと思います。

時代はもはやスマホとネットの世界。

マンガはKindleで買う事が多くなり、紙の本をあまり買わないため、
本屋のマンガコーナーに足を運ぶ事も少なくなりました。

そうした中で、ふと、ネットでこの人の名前を検索してみたんです。

そうしたら、なんと、新作を描いていた事が分かりました。

「重機甲乙女 豆だけど」(2013-2016)



「……真鍋先生が史実モノを描きはった!!!Σ(゚Д゚)」

いやー、もうね。
Amazonでこれを見つけた時の衝撃と言ったら(またかいな)。

普通、一般マンガからエロマンガに行ったら、もう消えていくと思うじゃないですか。
アイドルや女優が脱いだらその後は消えていくしかない、みたいな。
エロマンガの人には、最初、そんな偏見を持っていたんです。

なので、また、こうして一般マンガとして戻って来られるとは!

しかも今度は史実モノ!

とは言っても、この作品はそこまでハマらなかったのですが、
それはそれとして、単純に一般マンガに復活されてたのが嬉しかったですねぇ。

くり返しになりますが、
「カプリコン」「アウトランダーズ」で育った私にとっては、
この人が未だに頑張って元気に活躍しているのを見るのは、
嬉しい以外の言葉がありません。

そうして、さらにまた数年の時が流れて、
今回、久しぶりにまたこの人の名前で検索して見つけたのが、

「パトラと鉄十字」(2019-2022)

でした。

ふー、やっとここまで来た。

この作品は、どうも最後の方は急ぎ足だったし、打ち切りのような感じで終わってしまいまして、
恐らく売れなかったんでしょうなあ。ストーリーも何となく淡々と進んでいたのですが、
そんな事より何より、
何度も書きますが、
この人が元気で頑張ってマンガ家を続けられているというその事実こそが、
私にとって何よりも嬉しい事なのです。

最新作は「脱法テイマーの成り上がり冒険譚」(2020-2023)
という事で、
「今度はなろう系かいなΣ(゚Д゚)」
と、この方には驚かされてばっかりなのですが、
忘れた頃にふと検索すると、なんだかまた新作をチビチビと描いてる人。

私にとって真鍋先生とは、そんな人です。

公式データを見ると、意外とまだ結構読んでない作品(特に成年コミック系)は多い。

思い出す度に、「また過去のも読んでみよう」と思わされる。

この人の新作が出ているのを知る度に、
そんな楽しい気持ちにさせられる。

ぜひぜひ、今後とも(チビチビとでもいいので)、マンガを描き続けていって欲しいと強く思います。

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