何かに夢中な人たち。
昨夜、『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん新春3時間SP』を観た。
実に興味深い番組だった。
そこに登場した男子中学生が、葛飾北斎にぞっこんで、オリジナル画があるオランダとイギリスで、実際に北斎画をみせてもらおうという企画だった。
幼い頃から葛飾北斎の大ファンだというその男子中学生は、一人修行のように毎朝早く起きては北斎の絵を描いているという。ちょっとしたファンではない、骨の髄から北斎好きなのだ。
しかもセンス抜群。
その彼が欧州にたどり着いて様々な絵を見せてもらう際、実に屈託がなかった。嬉しすぎて、ほわほわしちゃっている。
その彼、オランダやイギリスの博物館の学芸員さんや、学者さんと対等に葛飾北斎を語る。いや、もしかしたらそれ以上なのかもしれない。どんな質問にも的確に答えをだしていた。
これは面白かった。
彼は葛飾北斎を通して、浮世絵だけでなく、江戸時代や、日本の風景、画材や歴史上の人物に詳しく、同時代の西洋の画家にも恐ろしく詳しかった。
その姿を目にして嬉しくなった人は多かったはずだ。あの笑顔は伝染する。その顔には一点の濁りもなかった。
ただただ好きなのだ。ただただ葛飾北斎に惚れている。
そうした人は最強だ。
「同年代の人とは話が合いません」、なんてあっけらかんと話していた。
凄い。
彼ほどではないけれど、わたしの友達に料理研究家がいる。
送られてくる写真はどれも美しい。
彼女にとって美味しい料理を作ることは当たり前のことで、喜びで、そして、その完成した料理をより美しく見せることにも気を配る。
だから、食器やテーブルクロスとの相性も気になるのだろう。送られてくる写真は食べるのがもったいないほど、どれも美しい。
その彼女から1月2日の午前中、手作りのシュトーレンが送られてきた。
昨年のクリスマスから30個ほど作ったという。けれど、クリスマス直前にコロナに罹り、動けなくなったという。そして、年明け、我が家にこんな素敵なプレゼントが届いた。
長年、欧州で暮らしてきた方だ。
実に美味しい。
Stand.fmでそんな話をしたところ、教会では1月になってもまだクリスマスツリーが飾ってありますよ、というコメントが届いた。
ヨーロッパのクリスマスが長い。大掃除などせず、12月は誰もが家族とゆったりと過ごすという話しをされている方もいた。きっとそれは年明けまで続くのだろう。
だから保存のきくシュトーレンを家族で楽しみながらお茶をするのだろう。
美味しいものは人を幸せにする。これほど手の込んだものを30個も!と驚くけれど、彼女が生き生きとお料理の写真を見せてくれる時、ああ彼女の頭の中には、完成品のイメージ画がびっしりと詰まっているのだろうと思う。
何かに夢中になれる人は強い。
なんてったって屈託がない。
そして笑顔が実に自然だ。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※stand.fmでもお話ししています。
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