見出し画像

2023年 冬アニメエピソード10選

 いやー面白いね、春アニメ。紛うことなき豊作。毎日が楽しくてしょうがない。イヤッッホォォォオオォオウ!春アニメ最高ー!!


 ……あれ? 何か忘れてないか?

 そう、冬アニメである。有史始まって以来の不作だなんだと散々な言われようだった、あの冬アニメである。

 もうみんな冬アニメの事など忘れているだろう。現代社会のコンテンツ消費速度はあまりに無情。猫も杓子もすっかり春アニメに夢中である。GWも終わろうというこの時期に、冬アニメのことをああだこうだと書いているのは僕だけに違いない。

 というわけで前置きはこのくらいにして、いつも通りやっていこうと思う。

・2023年01月1日~03月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない(五十音順にした)
・ネタバレを含むので、見てないアニメに関しては気を付けてちょんまげ。

前回の記事↓


イジらないで、長瀞さん 2nd Attack 第3話「センパイ…さっきの…聞いてました…?」

脚本:岸本卓
絵コンテ:中川聡
演出:布施康之
作画監督:Lee Seongjae Cho Eungyeong
総作画監督:永野佑貴 一居一平
制作:OLM TEAM INOUE

©ナナシ・講談社/「イジらないで、長瀞さん」2製作委員会

 1番ギャグのキレがあったマラソン回。なぜかバニー姿で参戦した部長に(この人が1番頭おかしいと思う)弱虫ペダル方式(?)で長瀞フレンズとともに立ち向かう姿にはちょっとした狂気を感じた。

 ちなみにAパートのロッカーに潜む先輩は、散々キモキモと言われつつ最近はそこまでキモくなかった先輩のキモさが炸裂していて好印象。

ヴィンランド・サガ SEASON2 第3話「蛇」

脚本:瀬古浩司
絵コンテ:左藤洋二
演出:左藤洋二
作画監督:村田睦明 梁炳吉
制作:MAPPA

©幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ SEASON 2 製作委員会

 入れるか迷ったが(春も引き続き放送中なので次回に回すことも考えた)とても印象的な台詞がこの回にあったので選出。

 傭兵の1人、キツネの言葉に、戦士が扱う商品が「死」であるというものがあった。なるほど、確かにそうなると死を恐れぬトルフィンの存在が許せないのも道理だなと。

 並のアニメならここで主人公トルフィンのスーパー無双タイムが始まりそうだが、全くそうならないところも素晴らしい。

お兄ちゃんはおしまい!#02「まひろと女の子の日」

脚本:横手美智子
絵コンテ:伊礼えり
演出:伊礼えり
作画監督:山﨑匠馬
制作:スタジオバインド

©ねことうふ・一迅社/「おにまい」製作委員会

 冬アニメでやたらと多かったTS(トランスジェンダー)もの。その中で頭一つ抜けていたのが今作だろう。こう言ったら失礼かもしれないが、このストーリーでここまでのクオリティに仕上げるのか!?という驚きもあった。

 女の子の日という他ではあまり拾わなそうな部分に踏み込み、TSに真剣に向き合う姿勢が素晴らしいと確信した回(TSに向き合うってなんだろう)

 ちなみにAパートの銭湯でみはりがまひろの髪を洗ってあげるシーンの丁寧すぎる描写も印象深かった。

陰の実力者になりたくて #20 魔人降臨

脚本:加藤還一
絵コンテ:中西和也
演出:中西和也
作画監督:飯野まこと 明珍宇作
制作:Nexus

©逢沢大介・KADOKAWA刊/シャドウガーデン

 最終回ということで作画パワーを全開放。とんでもないアクションが繰り広げられたが、どこかで見覚えが。そう、今は懐かしきアニメ、落第騎士の英雄譚である。それもそのはず、今作の監督である中西和也氏は落第騎士においてアクション作監をしていたのだ。いやーやっぱり分かるものだねえ。

 1クール目はやや迷走していた印象だが、2クール目、特にブシン祭が始まってから圧倒的な盛り上がりを見せた陰実。そのラストに相応しい回だった。続編が今から楽しみである。


機動戦士ガンダム 水星の魔女 第12話「逃げ出すよりも進むことを」

脚本:大河内一楼
絵コンテ:京田知己 安藤良 小林寛
演出:伊藤慎之助 齋藤昭裕 鳥羽聡 安藤良
キャラクター作画監督:佐々木貴宏 戸井田珠里 斉藤香 中本尚 中村祐見子
メカニック作画監督:鈴木勘太 平岡雅樹
制作:サンライズ

©創通・サンライズ・MBS

 おいおい水星の魔女は冬アニメじゃないだろ?というツッコミが聞こえてきそうだが、これ、1月の頭に放送だったのよね(去年のワールドトリガー最終回と同じパターン)

 みんな大好きグエルを襲った悲劇だけでもお腹いっぱいだったのに、Cパートでダメ押しの一撃を食らった。正月ボケの頭をぶん殴られたような感覚であった(ここから3ヶ月待つのつらかったな……)

虚構推理 Season2 第14話「雪女のジレンマ」

脚本:高木登
絵コンテ:後藤圭二
演出:小川治人
作画監督:大沢美奈
制作:ブレインズ・ベース

©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理2製作委員会

  推理要素皆無の回を選んでもいいものかとやや迷ったが、あまりに良いエピソードだったので。一人の男と女の出会い。山から下りた雪女が下界での生活に染まっていく可愛らしさが凄まじい。何と言っても雪女の魅力よ。

 11話の会長の話もかなり好みの終わり方だったので、どちらを選ぶか迷ったんだけどね。雪女の可愛さには勝てなかったよ……


冰剣の魔術師が世界を統べる 第5話「世界最強の魔術師である少年は、戦場で邂逅する」

脚本:たかたまさひろ
絵コンテ:たかたまさひろ
演出:武藤信宏
作画監督:下島誠 王國年 相澤秀亮 橋本有加 川久保美冴 嵩本樹 武藤信宏
制作:クラウドハーツ

©御子柴奈々・講談社/「冰剣の魔術師が世界を統べる」製作委員会

 最初は面白いじゃんダークホースじゃんと言いつつも、どこか色物扱いしている部分があった。この回を見るまでは。まさかこのアニメで涙する日が来ようとは。

 あの過去を知るとレイのすっとぼけたキャラも違った印象になるなあと。それに師匠を始めとするレイの成長を見守る面子もいい。レイ、とても人に恵まれている。

ブルーロック 第22話「声」

脚本:岸本卓
絵コンテ:奥山潔 新田千尋
演出:横山和基
作画監督:阿部友葉 飯田香帆 関美帆乃 中島裕里 四野見謙治 メーシエ・タイス 橋本明日美 石黒美知子 坂本ひろみ レジェ・ランベル メロディ グラシ ポーリン RadPlus スタジオリングス
アクション作画監督:東島久志 松本剛彦
制作:エイトビット

©金城宗幸・ノ村優介・講談社/「ブルーロック」製作委員会

 セカンドステージに入ってから盛り上がりを見せたブルーロックの最高潮となったエピソード。

 潔と凛の高度な駆け引きからのバックヒールショットには痺れたな。囚われのお姫様ポジションだった蜂楽の覚醒も。

 余談だがツンリゼの小林さんと遠藤くん並みの実況スキルを見せる潔にも注目。

僕のヒーローアカデミア 第137話「未成年の主張」

脚本:黒田洋介
絵コンテ:松尾衡
演出:佐藤育郎
作画監督:村上李香 徳田夢之介 頼志青 野間千賀子 香田知樹
総作画監督:小田嶋瞳
制作:ボンズ

©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会

 136話から137話にかけての流れが最高だったのよね。

 歴代継承者の力をすべて発現させ孤独な戦いを続けるデク。戦闘力だけで見れば作中トップクラスなわけで、いまさらA組のクラスメイト達には何もできないんじゃないか?そんな考えを一蹴された回。

 華麗なるタイトル回収、そしてあやねる渾身の演技も最高だった。

もういっぽん!第4話「3人いるから、大丈夫」

脚本:皐月彩
絵コンテ:山石腎
演出:荻原健
作画監督:柴田健児 榎本花子 河村涼子 李少雷 雨宮英雄 柳昇希 
 金慶鎬 姜美愛
制作:BAKKEN RECORD

©村岡ユウ(秋田書店)/もういっぽん!製作委員会

 続編ものを除けば1番良かったのはこのアニメだと思う。売れ線ではないが、青春スポーツものとして地に足の付いた良作。

 その中でも特に良かったのが霞ヶ丘戦。中堅戦の永遠VS天音。こういう過去に因縁のある対決は純粋に燃えるよね。それぞれ負い目のあった二人が、試合を通してこれを解消していく流れが素晴らしかった。

 試合開始直後のぐるぐるカメラワークもけっこう好き。


おまけ ベストEDへの入り方大賞 

冰剣の魔術師が世界を統べる 第7話「世界最強の魔術師である少女は、魔術学院に潜入する」

©御子柴奈々・講談社/「冰剣の魔術師が世界を統べる」製作委員会

 2度目の登場の冰剣(冬アニメでかなり気に入っている)キャロちゃん(CV内田真礼)がなんの脈絡もなく決勝前の景気づけに歌い始め、そのままEDへ突入する力技。あまりのパワープレイに脱帽である。


 以上!ここまでお付き合いいただきありがとうございました。次回は春アニメエピソード10選で会いませう。それではアディオス!






この記事が参加している募集

アニメ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?