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【エッセイ】自分自身を認める為に

 医師にも指摘されているのだが、私にはあまり病識というものがないらしい。確かに家事があまり出来なくて、片付けも苦手で、疲れやすくて、基本的に家にいたくて、めまいや頭痛や耳鳴りなど、他にも色々な症状はある。それでも自分が服薬を必要とする、病気であるとはあまり思えない。

 病気であると思えない理由は分からない。決まった時間に決まったことをするのが非常に強いストレスとなるとか、中途覚醒があるとか、解離が稀にあるとか、色々とあるのだが、それでも自分のことを病気であるとは思っていない。そういう症状がある性質なんだろうくらいに思っている。

 ただ、むかしからとても疲れやすかった。趣味も仕事も家事も外出も交流も、全てにおいて疲れやすかった。あまりにも疲れると全てを捨てて眠りたくなる。その中で休みながらも続けて来たことが小説を書くことで、それはいまも続けている。作家になる為に。

 作家になることは簡単ではないと思うが、私には執筆しかないと思っている。また、とにかく自宅で仕事がしたい。電車通勤も、ひとのいるオフィスも、非常に緊張して疲れてしまうし、帰宅後にずっとなにもしないで横になってしまう。朝の早起きも苦手だ。低血圧も無関係ではないと思う。

 社会と繋がっていたいような、ひとりきりで家にいたいような気持ちを抱えながら、日々を過ごしている。障害者雇用について調べたり、自分のことを障害も含めて理解しようとしたりしたが、自分が病気である認識がほとんどないせいか、とても疲れた。

 自分のことを見つめ直しても、自分が病気であるとは思えなかった。症状は沢山あるし、非常に疲れやすいのは自覚している。ただ、私という個がそうであるだけで、それを緩和させる為に服薬は必要かもしれないが、病気や障害とはあまり思えないままだ。

 去年からしばらくの間、自分を見つめ直しながら外界で行動していたが、体調を崩して終わった。学んだことはあり、大切な経験となったが、いまの私には定期的に外界に出て行動することを継続は出来ないと分かった。しかし、いまが無理ならいつに可能になるのだろうと悩みが生まれた。

 私に出来ることは体調に気を付けながら過ごし、いままで以上に作家を目指して努力することだと思う。普段、執筆の他に、趣味のゲームや読書を楽しんでもいる。しかし、楽しんでいる時間がいまの私にあって良いのかとも思ってしまう。

 作家にまだなっていないのに、家にいたくて仕方なくて。そんな私のことを私は肯定的に見られず、人間として欠けている存在だと思ってしまう。必ず作家に。その思いを強くし、努力をしているが、趣味も楽しみたい。とにかく家にいたい。そういう私のことを私は認められるようになりたい。

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