人生にはfantasyが必要だ

ご存知SATCの続編、And just like that…略してAJLTの第一話が昨年末に配信された。第二話は今夜0時に配信される。あと12分。すなわち日付はあと12分で変わる。あぶない、毎日noteを書くの公約はやっぱり0時が期限よね?と、きっと誰に責められることもないだろうに一人で慌てている23:48現在。

第二話の配信の前に、衝撃と言われている第一話を振り返ろう。もう10分しかないし。

私は何より、一話のラストシーン、ドラマのタイトルであるAnd just like that…のあとに、キャリーが続ける言葉が、あまりに重く悲しかったことが衝撃だった。もとのSex and the cityというタイトルとはだいぶトーンの違うタイトルだなとは思っていたけれど、続編だし、しかも17年の月日が経っているのだから、SexとCityに集約されない人生のドラマはAnd just like that(そしてこんなふうに)、私たちは生きているよ、くらいのことかと思っていたが甘かった。

And just like that… Big died.

この展開、先行して配信されたアメリカではけしからんという声も多いらしいし、Twitterではハッピーな気分になりたくてSATCを観てたのに、そうはなれそうにもないから観るのやめるわ、という声も見かけた。そうだよね、サマンサもケンカ別れしたことになってるしね。

でも、キャリーたちも55歳。完璧な自分になれた気がした30代から少しずつこぼれ落ちるものがあって、それは自分だけでなく周囲を含めた加齢や健康に関する問題が関わっきたりするから、ハッピー気分ばかりではいられない。

fantasyだけどrealなSATCの世界観をそのままに年齢相応のドラマを描くのならば、And just like that…に続く展開は然りという気もする。

そんなの見たくない、という気持ちもとてもわかる。一方で私は、SATCが終わって完全に過去の作品になったんだな、と思った時の恐怖を思い出す。大袈裟だけど、なんか怖かった。あれだけ続いた長編作が38歳(だっけ?)で結婚を着地として終わったことが。

人生はもっと続くと思って生きていたいし、キラキラした恋愛だけでなくともドラマは起きる。泣いて飲んで笑って忘れる、ことが出来ないようなことも。それでも完全無敵な友情と、着るだけでなんか強気になれるようなファッションの力で乗り超えて、人生って結局は面白いよねって言えるのは、55歳もその後でも、願わくば続いて欲しい。

だから、シワの増えたキャリーたちが、所作やトークの軽快さは変わらずに、今の自分達のステージの問題を語り合う姿を見てほっとした。そうよね、やっぱりまだいろいろありますよね。

これって結局はSATCあらためAJLTに求めるのはfantasyという話だ。まぁそらそうか、ドラマだもの。

時間だ、第二話を観よう。




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