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冬に挑む4人のアスリートの言葉

冬はアスリートに多くの試練を与えます。外に出るのが億劫になる冬の時期に、どれだけの取り組みができるか。自分自身と向き合えるか。厳しい環境だからこそより集中し、アスリートはトレーニングを継続する必要があります。昨年、アンダーアーマーは4人の契約アスリートにインタビューを実施し、スペシャルムービーを制作しました。4人のトップ選手の言葉を通して、寒い季節にトレーニングを行うアスリートを少しでも後押しできればと思います。


李卓(り・たく)選手/アメリカンフットボール
日本人未踏の地、米国のプロリーグ「NFL」を目指す、日本ナンバー1のランニングバック

「逆境もすべて成長の糧に」
僕がNFLを目指す中で、一番下からのし上がっていかないといけないので、うまくいかないこともたくさんある。特にフットボールではアジア人はあまりにもマイノリティ。「アジア人にはフットボールはできない」というステレオタイプを持った海外の人はたくさんいる。
差別的にみられる環境の中で、同じくらいだったら結局はマイノリティではない方が優先される。でも、同じレベルではなくて、その中で群を抜いている選手であれば、間違いなく選ばれる。
試練があっても、これを乗り越えればもう一段階成長できるんじゃないかと前向きに捉える。悔しくても落ち込んでいるひまはないし、結果を出して実績を残すことで、そういう壁をぶち破っていきたい。


竹内智香(たけうち・ともか)選手/スノーボード
大舞台で輝かしい実績を残してきた、日本を代表するスノーボーダー

「もう一度雪の上へ」
正直、私のキャリアは34歳までと思っていた。2016年から2018年はとても厳しい時期でたくさん怪我をしたし、モチベーションも落ちていたからもうそこでやめようと思っていた。海外遠征も行きたくないと思うことがあった。それはとても悲しいことで、そこに楽しさがないことに気づいた。
私はスノーボードを離れ、3年間、やりたかったことすべてに挑戦した。ハワイに行ってヨガを学んだり、ゴルフを始めたり、パウダースノーボードやスキーをしたり、スキューバダイビングをしたり、私がやってみたいこと全てに挑戦したら、少しずつモチベーションが戻ってくる時間がやってきた。また雪の上にいこうと思った。これらの経験が私に多くのものをもたらしてくれた。雪の上にいることがどれだけ素晴らしいことなのか。あと2年頑張れるかもしれないと思った。
今の私は多くを望んでいない。表彰台や成功は関係なく、まずは雪の上に行って楽しもう。そう思い直したら、今季信じられないくらい楽しく素晴らしいシーズンになった。次の大会に向けてやる気になれたことが何よりもうれしい。もう一度楽しさと共に、私の道を歩んでいきたい。

鈴木実沙紀(すずき・みさき)/ラグビー
女子ラグビー界をけん引。固定観念に捉われない、ポジティブな姿勢で突き進む。


「すべて最後に笑うための過程」
去年試合ができなかった分、今年大会が開催され、試合ができることがすごくうれしい。みんなとふわっとクタクタになれることもすごい幸せに感じる。一人で負けた、悲しいというネガティブなものをずっと持ち続けて、次に向けて練習するのはすごくつらい。私にとっては、あまり原動力にならない。
自分の弱みもしっかり受け入れてあげて、それを逆にさらけ出すことで、自分を引き上げてくれる人に出会えるかもしれない。そういう人たちはきっと周りにいるから、悔しいときとかあまりうまくいかない時にそこでやめないで、もうちょっとアクションを変えてみたら、ちょっとだけ笑えることになるかもしれない。最後に笑うための過程だと思って、すべてをポジティブに考える。


栗原嵩(くりはら・たかし)/アメリカンフットボール・ボブスレー
アメリカンフットボールとボブスレーの二刀流。新たな競技へチャレンジする。

「失敗はどうでもいい。挑戦すること自体に意味がある」
圧倒的に挑戦しているほうが幸せ。今回ボブスレーを始めたら、とんでもない能力を持った人たちがゴロゴロいておもしろい。何か違うことをやると一番下っ端になる。自分の居心地のいい場所から出るのは大変だし辛いことも多いが、やって後悔は絶対ない。
失敗はホントどうでもいい。挑戦すること自体に意味がある。自分にとってプラスになることが必ず返ってくる。それは一歩を踏み出せばわかること。