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ネネ・バレー鉄道のレトロな機関車トーマスに乗って!

2022年の夏にイギリスを訪れたときに、マンチェスターの郊外のイースト・ランカシャー鉄道のイベントを見て以来、イギリスでレトロな観光電車に乗ってみたい!と思っていました。

これらの観光鉄道は、昔は貨物や乗客輸送で使われていた路線で廃線となった線路を使い、全国のジャンクヤードなどからレトロな電車を買い取り、修理をして走らせています。ほぼ鉄道ファンのボランティアによって成り立っている鉄道。

いくつか候補がある中から、今回はケンブリッジシャーのピーターバラにあるネネ・バレー鉄道(Nene Valley Railway)に乗ってみることにしました。


ネネ・バレー鉄道の歴史

1848年にロンドン&バーミンガム鉄道のノーザンプトン近郊とピーターバラ間が開通。その後、ピーターバラ市のウェンスフォードを通る二つの路線が開通し、1960年代までイングランド中部、ミッドランズの`都市を結ぶ重要な鉄道として繁栄しました。その後鉄道は衰退し、1960年代後半までには旅客列車は廃止、1972年には貨物列車も廃止となりました。

1974年にピーターバラ市内の12キロほどの区間が地元鉄道愛好家団体にリースされ、ネネ・バレー鉄道が誕生しました。

過去にはロジャー・ムーア主演の「007 オクトパシー」(1983年)の撮影もこのネネ・バレー鉄道の路線で行われました。

そのほか、ピアーズ・ブロスナン主演の「007 ゴールデンアイ」、ダニエル・デイ・ルイス主演の「NINE」にも登場するそうです。

ワンスフォード駅へ

ネネ・バレー鉄道はピーターバラ中心から12キロほど離れたワンスフォード駅から出発。駅舎はこじんまりしていて歴史のある鉄道駅にしては新しめです。

チケットの窓口はレトロな雰囲気。ネットでチケットを事前に購入する人が多いので窓口の利用者はあまりいません。見た感じ1950年代くらいの駅舎でしょうか。

12月末だったためトナカイもお出迎え。駅舎には、カフェテリアやお土産屋もありました。

ホームに行ってみると蒸気機関車から出る蒸気で良い雰囲気です。駅員は皆古めかしいユニフォームを着ています。それぞれ着ているものが違うのでおそらくビンテージの鉄道会社のユニフォームでしょう。

乗車できる機関車は時期によって異なり、私達が乗ったのは機関車トーマス。一番前まで見に行ってみると青が目立つボディ。トーマスの顔がとってつけた感じなのが少し気になりました。

この機関車は1947年にリーズで建造されたそう。

車両は違うタイプのものをつなぎ合わせています。

レトロな車両

列車は普通席とコンパートメント席があり、コンパートメントは料金が高め。普通席は車両によって古かったり、新しかったりするので、古い車両を選びました。

別の車両。

カフェバーもあり、暖かい飲み物やアルコール、スナックなどを販売しています。車両は暖房が効いていなくかなり寒いので、ホットチョコレートなどもありました。

トーマスに乗っていざ出発!

ワンスフォード駅からは西に一駅いったところにある終点のYarwell駅まで行き、そこからまた戻って東の終点ピーターバラ駅まで、そしてワンスフォードまでまた戻ってくるルート。

いざ出発!生憎の小雨でなかなか車窓からきれいに写真が撮れないのが残念。

5分もしないで西の終点、Yarwellに到着。辺りは沼と雑木林で特に何もありませんが、みんな車両を降りてホームに。どうやらトーマスを切り離し、反対側に接続するよう。

このような切り離し、東京の首都圏では見かけない光景ですが、地方で見かけたことがあります。また、昨年訪れたブルガリアやルーマニアではかなり頻繁に行われていました。まだところどころで見かける光景ですが、イギリスではこのような切り離しは今では稀なよう。

係員がトーマスを切り離しています。

切り離された後は、スイッチを繰り返し車両の後方へ。ドッキングのためまた戻ってきます。

トーマスの付け替えが完了し、ワンスフォード駅に戻ります。

ずっとピーターバラまでトーマスに乗って行くと思っていたのですが、ワンスフォードででどうやら乗り換え。

駅の入り口は新しい右手奥の駅舎でしたが、左手に古い駅舎が残っていました。古い駅舎は使用していないようで残念。アンティーク車両で向こうの方で蒸気が上がっているのが見えるので、まるでハリポタ映画などのよう。

乗り換えたのが新しめの電車。見た感じ1980年代くらいのものでしょうか。ここからピーターバラまで行き、また戻ってきます。

途中の駅はみんなこじんまりしていました。駅員もボランティアなのでのんびりとしています。

ウェールズ語が書いてあり、元々はウェールズで走っていた電車のようです。

牧草地や林の景色が続きます。特に景色が良いというわけではなく、普通のイギリスの田舎の風景。

ネネ・バレーという名前は、ネネ渓谷という川が流れる渓谷に沿って走るため付けられたようですが、この辺りは平坦で渓谷らしい景色はありませんでした。

ピーターバラに到着。

駅前に船のようなものがあり、調べてみたら1960年代にイギリスで試験運転されていた高速鉄道のプロトタイプだそう。

折り返して戻って来たワンスフォード駅。駅の外に出てみると線路わきに手動で線路の切り替えをしている建物がありました。

ここからホームの方を見ると先程乗ったトーマスがモクモクとと蒸気を蒸かしてやってきました。どうやら結構頻繁に出ているよう。

子供はもちろんのこと大人でも楽しめるレトロな観光鉄道。ほかの路線も乗ってみたくなりました。

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