41. 6年ぶりのヨーロッパ(その3:シュツッツガルトでドイツ国鉄のストライキに遭遇)
翌日後発部隊で来た人たちを迎えに駅に行き、ホテルまでタクシーに乗ったのですが、ホテルの名前を告げても要領を得ません。
“It’s just 10 euro from Central station so that better to take a taxi.”
(中央駅から10ユーロくらいだしタクシーに乗られれば)
Uバーンも初乗り4ユーロだし、ホテルでもタクシーを勧められたのに。
何だか不機嫌な感じで走り出し、どうやらまっすぐホテルに向かっていないので、「これは回り道してる」と感づき、
“Hey, I give you 20 euro. Go to hotel.”
(20ユーロあげるからホテルに向かってくれ)
客待ちの行列に並んだ挙句、近場だとヤなのは判りますけど、こっちも荷物を抱えてまたあの行程を歩くのはゴメンなのでね。
でもすっかり機嫌の直ったドライバーが、到着して50ユーロ渡したお釣りにウオン札を出してきたのにはねぇ。
ま、ジョークのつもりなんでしょうけどね、こっちも普段なら別に国籍を間違われても気になんかしませんけどね(ゲルマンの方に東洋系の区別はできないでしょうから)、さっきまでの仏頂面を思い出すと大変にイマイマシく、
“Give me 30 euro and receipt !”
(30ユーロとレシートを寄越せ!)
と強めの口調で行ってしまったのは、致し方のないところ。
翌日からは空港隣のMESSEで展示会のお仕事。
何だか客が早く来そうなヤな予感がして早めにホテルを出たのですが、最寄りのUバーン(地下鉄や私鉄に相当)の駅に着くと、ありゃりゃ、駅にシャッターが降りてる。
回りではこちらと同様に旅行者らしき人が数名戸惑っています。
駅のそばを急ぎ足で行く通勤者を捕まえて尋ねると、
“Ubahn is stopped today. Take S bahn to go to airport.”
(Uバーンは止まってますよ。空港行くならSバーンで。)
んー、ヤな予感はこれだったのかぁ。
やむなくUバーンはあきらめて、Sバーン(JRに相当)に乗るためそこから徒歩で15分かけて中央駅へ。
そのSバーンも途中で停まってしまいました。MESSEは空港と同じ駅なので、トランクを抱えて降りている人を捕まえて聞くと
“S bahn is striking. Take next one, then change to bus.”
(Sバーンはストライキですよ。次のに乗り換えて、その後はバス。)
で、乗り換えたSバーンは満員でしたが、ドアのところに偶然同僚が。
「あれ、だいぶ先に出ましたよね?」って、さっきメールでUバーンが止まってることを教えてあげたんだから、慰労の言葉の一つくらい。😢
更にバスを乗り継いで、結局いつもは40分程度のところを2時間半かかってしまいました。
まあ、お客さんにはメールしといて先に他をまわってもらったので大丈夫でしたけどね。
かなりのヒトがトランクを抱えているバスは大混雑ですが、誰も文句を言っていません。淡々とストライキを受け入れている感じです。
そう言えば昔は日本も時々ストライキはあったなぁ。
今の日本は色々と便利すぎるのかも知れません。
でもその分、国としての活力みたいなものが失われている様な気も。
辛うじて座った席で、小さくなりながら(隣がビール腹のおっさんだったので)そんなことをぼんやり思ったりしたのでした。
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