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1. Paris(パリ)の免税店で店員さんにセマられたこと

仕事で初めてParis(パリ)に行った時の事です。(30年以上前のことなので、ブランド製品が今の様に手軽に日本で買えない時代でした)会社の女性陣から香水を買ってくるように頼まれていました。

街の免税店に行き、教わった商品名のメモを店員のお姉さんに渡して首尾よくお目当ての香水を見つけて、
“How much in total ?”
(全部で幾らですか?)

と支払いをしようとしたころに、店員さんがニコニコしながら話しかけてきました。

“Anything for you ?”
(あなたには何を差し上げましょう。)

そんなところで自分に何か買うなんて全く考えていなかったので、
“For myself ? No, no, I don’t need.”
(え、自分用に?いや、いや、要りません。)

日本ならここで会話は終わるわけですが、海外の場合は(まあ人にもよりますが)結構強引にものを売りつけるヒトもいたりして、このお姉さんもその方面の方だったようで、
“Why you don’t need ?”
(なぜ要らないの?)

まさか要らない理由を聞かれるとは思ってもいなかったので、
“Why ?“
(なぜ?)

“Yes, Why you don’t need ? “
(そ、なぜ要らないの?)

日本では考えられない斜め上方向からのプッシュにたじろぎながらも、何か理由を言わないと解放してくれそうになかったので、必死に自分には香水が不要である理由を考えて、

“Because…because…I don’t smell !”
(なぜ…、なぜって、ボクはクサくないからだよっ!)

実際に欧米の方にはやはり食べるものが違っているせいかいわゆる体臭がある人もおり、男性用の香水などはそのために有るような話を聞いたことを思い出してとっさに言ったのですが、これがお姉さんに何故か大変ウケて、笑ってその場から放免して頂けたのでした。

凱旋門(の裏側)


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