DXが教員に与える影響

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、簡単に言えば、デジタル化によって人々の生活を豊かにしようという考え方、仕組みのことです。学生にとってはメリットしかない話かもしれませんが、考えてみれば大学にとっては悩ましいものかもしれません。特に先生方、今までのように楽観的にはいられないかもしれませんよ。

具体的にはどんなもの?

授業、成績評価、成長度合い、相談事項など様々なことを一つのシステムに集約することで、個人に適応した学習支援や学習成果の可視化、更には成長分析まで行えるようになるというものです。考え方としてはビッグデータの活用と同じですね。散財する情報を集約・整理し、AIが過去の経験や法則から現状の最適解をオススメしてくれるもので、授業における進捗や引いたマーカーから分析をするなどとんでもない精度を誇る仕組みになっています。

デジタル教材が前提

前項から、かつてのような対面授業で大教室で一方向の授業でないことはお分かりいただけたように思います。DX時代の授業とは、デジタル教材とでも言いましょうか、これまでのようなレジュメを配ったり書籍の何ページを開いて云々などというものではありません。そういうこともあるでしょうが、データ解析が主となっていますので、パワポや電子教科書に基づいて授業は進行します。このことから、教員が話しているところと違うページを読んでいる学生がどれぐらいいるか、マーカーを引いた箇所で多いところはどこか、などが集積されていく訳です。

ダイレクトな教員評価

DXに対して戦々恐々な先生方もいらっしゃるのではないでしょうか。そりゃそうだと思います。ある意味では「権威」とは対局にある訳で、わかりやすい授業、ためになる内容などがいわば物言わぬ「学生アンケート」として返って来るのですから。もちろん、先生方のお仕事は教育と研究の両輪であることは承知の上ですが、だからこそ、教育の分野における教員評価は教育サービスの最前線として非常に重要なものなのです。

令和は教員評価の時代だと思っています。その中で、このDXがもたらす影響は大学にとって非常に大きなものです。これまでのように国公立大学や一部の研究大学である上位層の私学以外が導入していたシビアな教員評価も、全ての大学で求められるようになるでしょう。コロナ禍は世の中のあらゆるものを加速させましたが、先生方にとって耳の痛い話も同時に呼び寄せてしまったように感じています。

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