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武術の「先の先」と「ユーザーイリュージョン」意識は0.5秒遅れてやってくると無意識の行動

武術や格闘技をやっていて、刃牙というマンガを知らない人は少なくはないはず。ユーザーイリュージョンについて、刃牙がビスケットオリバとの戦闘中でオリバから先をとる攻撃を見せるシーンがある。
その解説で著:ノーレット・ランダーシュの「ユーザーイリュージョン」から、意識は0.5秒遅れてやってくるを解説し、格闘においての意識と無意識の説明がなされている。

私自身も、ユーザーイリュージョンを読み、また私が学んでいる武術、多流派との交流などで学び、研究しまとめた内容をnoteに残したいと思う。


意識の空白時間と反射

意識から行動に移す瞬間は、意識の空白時間が生まれる。そこを狙うのが武術で言う「先の先」をとる事になる。その瞬間は無防備である。
先の先の概念や時間をより細分化した武術的な内容は、別の機会で書きたいと思う。
武術の秘伝に触れたりする内容になるからである。

また、人が熱い物に触れた時「熱っ‼︎」と思った時にはすでに手は離れている。熱いから手を離したわけではない。防衛本能、脊髄反射で手が離れたに過ぎない。
反射は0.1秒以下と言われている。その脊髄反射の後で初めて、意識として認識出来るのである。

 

意識と無意識、模擬ナイフによる実験

私は、武術の練習法でとある実験をした。
模擬ナイフを持った相手が、いきなり一突きして来るのを捌く訓練だ。

2パターンを試した。
1つは集中し相手のナイフを意識する。
相手がナイフでお腹を一突きしてくる。
相手は遠慮なく自分のタイミングでほぼノーモーションで突いてくる。
集中しているとはいえ、捌ききれず刺される生徒もいれば、ギリギリでなんとか捌いていた生徒もいた。

2つ目は、何にも考えず、相手を視界に入れるだけで、ぼーっとする。
不思議な事に、相手は自分のタイミングで、ノーモーションで突いてくるのを、何気なく無意識に捌いていた。ギリギリではなく、何気なく捌いていたのだ。

集中した方がナイフに対する反応が遅れたのだ。
逆に、無意識の方がナイフに対して反応が早かったのである。ナイフが来ると分かっていても、意識と無意識では反応するまでの時間に差がある事がわかる。

しかし極限の集中状態、ゾーンに入った場合はわからない。ゾーンについては、また別の機会にまとめたいと思う。

 

観の眼👀

模擬ナイフを持った相手と組手した場合、ナイフを恐れるあまり、ナイフに集中してしまい逆にそれ以外の攻撃をもらってしまう。
宮本武蔵が鎖鎌の宍戸梅軒と戦った時、分銅に集中すれば鎌にやられる。その逆も然り。
意識はスポットライトの様なもので、集中すればするほどナイフに意識が捉われてしまうが、集中せず出来れば無心の状態、その場合はナイフではなく全体を視界に入れ相手を観る。あらゆる攻撃に反応する事が出来たのだ。

 

無意識の行動 無意識は同時に処理する

車の免許を取り立ての時は、誰もが運転に集中するだろう。それ以外に何かする余裕がないからだ。
ところが運転に慣れてしまうと、運転しながら、同時に複数の作業が出来てしまう。運転しながら、おにぎり🍙や何か食べたり、煙草🚬を吸ったり、歌を歌いながらや、複数の作業を同時にこなしているのだ。

 

考えるな感じろ「Don’t think. FEEL!」

意識、思考が反応を遅らせるのであれば、感じるは早いと言える。武術における極意が無心であれば、無意識下でも技が出せる様に、日々の鍛錬が秘訣と言える。

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