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「あこがれ」の、はなし。#31

今年の2月頃から、ずーっとモヤモヤしている。

なにをやっても中途半端な気がして、なにをやっても達成感を味わえない。
旅行に行っても(同伴者にはとても言えないが)、初めてみる景色を新鮮だと思えなかったり、
誰かと会えば、相手の無遠慮な発言にイライラした記憶だけが色濃く残ってしまったり。

こんな具合に、“心が弾むことなく生活が停滞している感”がずっと続いていました。

もちろん、こんなことは30年以上生きていればよくある話で。
数多くの自己啓発本的なものを読み漁ってきたこともあって、
こんな時どう対処すればいいのか、自分の心とどう向き合うのが良いかは、
だいたい分かっているつもりでした。

・いま沈んでいるのは、これから気持ちが上向くための良い兆候だと思ってポジティブに捉えてみたり
・いまは心も身体も休めるべきなのだという、ありがたい何某からの啓示だと思って、気の向くままにだらけてみたり
・そういう時期なんだから仕方ないと、後厄のせいにしてみたり
・あえて自分に日課を課して、些細なことから達成感を積み重ねてみたり
・普段なかなか連絡をとらない、昔の友人と会って懐かしい気持ちに浸ってみたり

こんな具合にやり過ごして、少しずつでも心が上を向く機を待とうと思っていました。

しかし、今回のモヤモヤは小手先の対処法ではなかなか晴れてくれず、
いつも以上に長く居続ける、かなり厄介な存在でした。

もちろん、この間に成し遂げたこともちゃんとあって、
ライティングゼミは全力で通い切れたし、今までにない量の読書もできて学びだってたくさんあるはず。
そう、楽しい時間だってたくさんあるはずなのに、
明確な原因がどうしてもわからないまま、悩みを言語化するのもままならないうちに、ずるずると落ち込んでしまっていたのです。

そして、今日。

やっと。ほんの少しだけそのモヤの切れ間から、
明かりがさしたように感じられることがあったので、
その思考の形跡を、しっかり書き記しておこうと思います。✍️

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今日は日中時間があったので、近所の銭湯でたっぷり汗を流そうと、まだ日があるうち、16時頃から湯船に浸かっていました。

ぬるめの湯船でじーっくり頭の整理をしていくわけですが、
いま私がモヤモヤしているのはなぜ?ということから少し離れて、
「これまで仕事や趣味に夢中になっているときには、“なに”が私を焚き付けていた?」を考えてみることにしました。

そうして小学生ぐらいから自分の歴史を振り返って、
むかしの気持ちをなぞってみたところ、面白いほどに共通点が見えてきたのです。

それは、「自分にとって憧れの人がいるかどうか。」

私のモチベーションの源はここにあったのだと、ようやく気付くことができました。

スポーツに熱中している時代には、分かりやすく目標となる存在がいて、
この人みたいになりたい!と、真似していくことから上達していきました。
仕事では、この人に認められたい!頑張っているところを見てほしい!という存在がいるからこそ、無駄とも思える作業にも前向きに取り組んでこられました。

#29でも少し触れましたが、やっぱり“憧れ”の原動力は私にとって、
凄まじいパワーを発揮してくれるものだったのです。

そう理解したうえで、目の前のモヤモヤにもう一度目を向けてみると。

確かに最近は、ガムシャラに頑張って結果を出しても、
“あの人に近づいている”という意識を持ち合わせていることがありませんでした。

私は「どんな仕事をするかよりも、だれと働くか。」に重きを置いているつもりでしたが、もう少し掘っていくと、“だれのようになりたいか”の指針を持っていることの方が、ずっと大事だったのかもしれません。

幸い、このモヤモヤ期にジタバタと色んなアクションをとっていたおかげで、今はこんな女性になりたいなと思える、理想の女性像も少しずつ見えてきました。
その糸口を見せてくれたのは、テレビにも出ている著名な方で、
こんな風に上品なキャリアウーマンになれたら、きっと周りも幸せにできるのだろうなと、思わせてくれる人です。

具体的に憧れの存在が見えてくると、
同時に、アクションの解像度も少しずつ上がっていくのを感じます。

彼女のようなヘルシーな格好で、見た目からも愛される努力をしたい
彼女のように素敵な趣味を持って、仕事に還元していきたい
きれいな言葉を使う彼女のように、意識的に話し方を変えてみたい

そう、私が欲しかったのは、
後厄のせいにしたり、モヤモヤを肯定してもらう理屈ではなくて、
“憧れのあの人に近づいている”という実感なのだ。
時間はかかってしまっても、
「あれ、なんか雰囲気変わったね。○○さんみたい!」
と言ってもらうことを、目下の目標としていけばいい。

まだ不安定な指針かもしれませんが、
久しぶりにワクワクする気持ちが芽生えて、正直、ほっとしました。
きちんと自分のモヤモヤと向き合うことも大事だと、やっと、俯瞰で考えられるようになった気がします。

このモヤモヤとは、まだしばらく付き合っていかなければならないかもしれませんが、時々この文章を読み返しながら、前を向いていきたいと思います。

(という具合に思考を巡らせた結果、ガッツリのぼせました。良いお湯でした♨︎)

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