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50歳を過ぎて気づいたパクられることで自分自身が得られるメリットとは

長くWebで商売をしていると、サービスや商品をパクられることがしょっちゅうあります。何ヶ月も調査や検討を重ねて立ち上げたアイディアをそっくりそのままマネされたり、時間をかけて校正したテキストなどをコピペで使われたり・・・。昔はそれが本当にイヤでパクった業者を目の敵にしていましたが、50歳を過ぎた頃から意外にも自分自身にメリットがあると気が付き少々考え方が変わりました。

見つけたパクりを見て感心した日

50歳を過ぎたある日のこと、いつものようにWEB上で私のパクリを見つけたのですが、いつもイラッとする私がその時はなぜか腹が立ちませんでした。それどころか、感心にも似た感情が少しづつ心の中で大きくなっていました。これが初めて私がパクられ方によって自身の感情も変化するのだと気づいた瞬間です。

イヤなパクられ方と思わず感心してしまうパクられ方

そんなことがあったので、きっとイラッとするパクられ方と思わず感心してしまうパクられ方があるのだろうという仮説を立てて、パクられた先のWEBサイトを改めて巡回、自分なりに少し検証をしてみることにしました。

イラッとするパクリにはひねりがない

で、検証してみると意外にあっさり結果がでました。そもそも、これだけ進んだ世の中に全くのオリジナルなど存在しないわけで、企画を立てる方たちはパクりつつも素材を進化をさせたりウイークポイントを解消したりとひねりの部分に時間や労力をかけて、いかに自分らしく昇華できるかを突き詰めて何とか新しいモノやサービスを生み出しています。私はそんな努力を踏みにじる思考停止の丸パクリを見つけるとついイラッとしてしまうということがわかりました。

やられた〜と唸ってしまうパクられ方

一方で思わず「やられた〜」と唸ってしまうようなパクられ方をされる場合があります。それは自分自身、企画の段階でこうしたほうがいいと考えていたが採用しなかったアイディアとか力不足で実現できなかったプラスアルファを見事にクリアしてパクっているケース。こういうパクリなら全く腹が立たないどころか「すげーな」と感心してしまうし、素直にリスペクトです。

パクられて得られるメリット

実はこの検証をしている時にもうひとつ大きな発見がありました。それは「パクられて自分自身が得られるメリット」です。というのも私の考えたサービスを丸パクリしている某WEBサイトを見ていた時に、リリース時にあれだけ完璧だと思っていたサービスの問題点がどんどん見えてきたのです。つまりパクられたことで自然に客観視が出来たのですね。これはありがたいとばかりにすぐに自社のサービスを停止、改善に取り組みました。

まとめ

というわけで、若い頃はパクられることがあれだけイヤだったワタクシもパクられることで自分自身が得られるメリットもあるのだと気づいた話でした。途中でも書きましたが、今の世の中に完全なオリジナルなどほぼ存在しないことは私自身も理解していますし、楽器だって最初は人の曲をコピーすることから始めますしね。ただ、どうせパクるならパクられた側がイヤな気持ちにならないような「やられた〜」と思わせるパクり方をしてほしいなぁ〜なんて思うわけです。

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