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タイ大好き



パーイ

パーイは小さな街で、土産物屋とレストランなどが並ぶメインストリートは夜になると明かりを灯し、屋台が軒を連ねた。
街は小さいが、郊外に出ても寺院や食堂があるので、移動にはやはりレンタルバイクが便利だと思う。
わたしたちは街の中心からだと少し遠いところに宿を取った。バンガローみたいな一棟貸しで、敷地はキャンプ場のように広かった。バイクは棟の前に停められた。のんびり過ごすのには向いている、欧米人風に言うなら「Chill」できる場所だった。


パーイキャニオン

サンセットを見るのによさそうな場所が2ヶ所あり――最近はあまり行っていないが、バックパッカーを始めた当初こういう場所では必ずサンセットやサンライズを見にいっていた。やることがそれくらいしかなかったからだ。

パーイキャニオンというところに行ってみると、そこはネイチャーすぎて笑ってしまうほどアドベンチャーな場所だった。

もちろん柵などあるわけないし、写真を撮るにはベストポジションだと思われた飛びだした岩には、余程の怖いもの知らずでなければ近づけそうもない。それでも欧米人の女性にはそこに近づくものもいた。だいたいこういうのは女性のほうが果敢に挑む。見ているこちらのほうが怖い。

みんなが向かうのは奥の奥。岩から飛びおり、岩によじ登り、服と手を汚しながらサンセットポイント……わたしたちがいるところから見ても変わらなそうなものだが、そこへ向かって進んでいった。降りたら最後、登ってくることなど微塵も考えないのだろう。いや、降りれたのだから登れると当然思っているのだろうか。
わたしたちは日が沈むと同時にその場を後にした。奥の奥まで行っている欧米人たちは暗い中、岩をよじ登り戻るのだろうか。死人が出てもおかしくないような場所だ。海外にはこういうところが珍しくない。と思うのは日本人だからだろうか、それとも年を取ったからだろうか。


タイカレー

今回タイを訪れた中で一番驚いたのはタイカレーだった。
何度かタイを訪れた中でもそれほど美味しいタイカレーに当たらなかった。もしくは興味がなかった。
日本でもタイカレーは食べられるし、自分でもグリーンカレーを作ったりなどするのだが、いや、だからだろうか本場のものに興味が出たのは。
とにかく今回はカレーが美味かった。

パーイの少し郊外に「Yellow's Curry House」という名の、いかにも美味そうなイエローカレーを食べられそうな店があった。Google mapsで4.9をつけている店だ。

店内は予想外に小さく、従業員もひとり、お客もひと組しかいなかった。場所も場所だし、ローカルが多いのかなと思った。
わたしはイエローカレー、彼女はココナッツとレモングラスのカレーを注文した。

びっくり。本当に美味しい。こんなイエローカレーは食べたことがなかった。グリーンとレッドは色の差こそあれ中身はほぼ一緒。イエローは作り方が他のふたつとは異なっているようで、これまで好んで食べてもこなかったが、まさかここまで美味しいとは……。意外にもピリ辛でまたそれが堪らない。
ココナッツとレモングラスのカレーも見た目は白いスープだが、レモングラスの酸味が利いていてこれもこれまで食べたことのない味だった。


チェンマイへ

バイクのレンタルは24時間単位。レンタルを開始したのが昼の12時半だったので、帰りもその時間までに返さなければと帰路を急いだ。
ノンストップで762個のカーブを越え、ちょっと早く着きすぎてしまった分昼食に時間を割き、時間ぴったりで返却に向かうと、実はまだ24時間前だということを知った。
バイクは4日間、つまり96時間で借りていたのにまだ72時間しか経っていなかったのだ。わたしは日付カウントしていたのでそのことに返却するまで気がつかなかった。しかし、ありがたいことに料金は1日分払い戻してくれた。
AYAサービス、少し外れたところにあるけど、信頼のおけるサービスだ。


帰国

3週間滞在したタイ。久しぶりに来てみて益々好きになった。
物価は確実に上がっているけど、利便性やサービスも向上している。ご飯も美味しいし、人も優しい。旅行には最適だが住むにも何の問題も見当たらない。特に今回は「人の良さ」みたいなものをすごく感じられた。移住先の候補地としてタイは最有力だ。


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