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教師の仕事がブラックだなあと思ったこと パート3

パート1.パート2に引き続き、ご紹介します。
9つ目になります。(まだまだ あるよ )
※本日の画像は、ふうちゃんさん からお借りしています。ふうちゃんさん、ありがとうございます※

【⑨褒められるのはママ、責められるのは先生】
子ども達の登下校。
学校によって ご近所同士集団でする所と、各自で、の所とがあります。
各自で、の学校も 低学年は集団で並んで帰るケースが多いようです。

運転しながら ラジオから聴こえてきた1通の 素敵なお便りが 
今回のネタのタネになっております。
ラジオの内容はこうです:
「メールをご紹介します。
昼過ぎ、車を走らせていました。
ちょうど 小学生が並んで下校していました。
道路を渡ろうと、5,6人の子どもが止まっていたので、自分は車を横断歩道の手前で止めました。
横断歩道を渡りながら、2人の子が会釈してくれました。
渡り終えた1番後ろの子は、何ということでしょう、180度回れ右をして(振り返って)車の自分に丁寧にお辞儀をしてくれました。
きっと この子の親さんのしつけが素晴らしいんだな、と感動しました。
息子が帰宅したら、この話を伝えようと思います。」

読み終わったDJさんも、深く同感されて、
「きっと素晴らしい親さんなんでしょうね!」との感想を話されて 
CMになりました。

これを聞いて、私も嬉しくなりました。
「え?褒められたのは、その子のママ。先生は 出て来てないのに?」
そう思われるかもしれません。
でも、私だけでなく、多くの先生がこれを聞いて、こっそりと喜ぶと思います。きっと。

ところで、多くの学校で「分団会」「分団児童会」などと呼ばれる行事が年2・3回あることをご存じでしょうか。
集団で登下校する学校なら 聞いたことがあるママさんも多いのではないでしょうか。
各自で登校、の学校でも ご近所さんグループで下校する低学年だけ 通学するときの約束事や気を付けることなどの指導を受ける時間が ときどき設けられていると思います。
 
その時間に、担当の先生は こどもたちの命を守るために、全力で神経と愛情を使って、考えられるだけのことを真剣に教えます。
安全指導だけでなく、マナーについても。

私が勤務した ある集団登下校の学校では、1~6年生までの10人ほどで1グループを作り、その中の最年長の子どもが「班長さん」2番目が「副班長さん」となっていました。
「班長さん」が一番前を歩き、「副班長さん」が最後尾。
小さい子たちを 挟んで歩いていく。
 「分団会」の時間に、班長・副班長さんたちは、小さい子たちを連れて歩く練習をすることになっていました。
その練習の中には、横断歩道を渡るときに、車が止まってくれていた時は、副班長さん’(1番最後に渡る子)は、渡り終えた所で くるりと回って 運転手さんにお辞儀をすることも・・・。
「え、やらせ?」なんて言わないでくださいね。
形式的にやるよう教え込んでいるわけではありません。
何年か前に、私がその指導をしたときの様子は こんな感じでした:

※横断歩道で人が待っていたら 停車する交通ルールだとは敢えて言いません・・・
私:「わざわざ 横断歩道で 自分たちのために 止まってくれた運転手さんのこと、みんな どう思う?」
子ども:「やさしい」「ありがと、って言いたい」などなど・・・
私:「そうね。でも、運転手さん、車の中だから聴こえないのよね。
   どうしたら ありがと、のきもち伝わるかな?」
子ども:「デカい声で あーりーがーとー!!って叫ぶ」あはは
私:「ご近所さんびっくりして ご迷惑になっちゃうよ」
子ども:「んー・・・」
私:「じゃ、こんなの どう?」
と 横断歩道を渡る→くるりと まわれ右したみたいに 後ろを向く→運転手さんに向かって お辞儀をする、の実演。
子ども達:「おー!伝わる、伝わる」「いいねぇ それ」(拍手もらう・・・ありがとう)

だから、決して やらせなんかでなく、
形だけ教えて やらせているわけでもありません。
止まってくれた運転手さんに ありがとの気持ちを伝えたいと思っている子どもたちに、その気持ちの伝え方を教える、それだけです。 

投稿者さんとDJさん 感動されているのに、なんかごめんなさい、な感じになってしまいそうですが、水をさすつもりは1ミリもありません。
会釈して通った子、お辞儀した子の ありがと、の気持ちは本物です。

だから、気持ちを伝えた子と、それを受け取った大人が嬉しいと思ってくれるのは 先生たちにとっても嬉しく感じられることなんです。
自分が褒めてもらえなくても。褒められるのがママでも、それはそれで正しい。
だって、お礼の気持ちをもてて、それをきちんと伝えようと素直に行動できる子に育っているのは、やはりママがそういう子に家でも育てている証拠だから。
学校で何か教わっても めんどくさいや、と思ってそのまま通り過ぎることだってできるのに、きちんとお礼を伝えたんですから、やっぱりその子のママも素敵な方だと思います。

(帰宅して 投稿者さんから話を聞いた息子さんが、「あ、それ 先生がやれって言ってた」と言わずに、「ふーん」と生返事してくれてるといいな。)

さて、本日の「ブラックだなと思った話」は、ここからです。

学校には、時々 そのような運転手さんたちからの 嬉しい電話が寄せられますが、逆に とーっても キッツーい お叱り電話が来ることも 時々、いや、よく、いや、しょっちゅう あります。
「おたくの学校の子ども達が、道いっぱいに広がって歩いていて じゃまなんですけど!ちゃんと指導してください!」
「縁石に座って しゃべってる子がいて危ない。そういうことを ちゃんと教えておいて!」
「なんか 食べながら 歩いてるんだけど。学校で 指導とかしてないんですか?」などなど・・・。

そう。
本日の、「ブラックだなと思ったこと」は、
子どもの素敵な姿を見ると、ママが褒められる。
良くない姿を見ると、「ったく、この子の学校は(怒)!先生が ちゃんと教えとけ」となること。

お怒り電話に ひたすら傾聴し、ひたすら謝り、その日のお昼休みは こどもたちへの指導にあたる。(お昼休みに、連絡帳のお返事を書かなくちゃ、と計画していても それはできなくなって。)
 先生たちって、縁の下の力持ち。でもあるのです。(自己申告)。それでよいのだ!

「ドライバーのみなさん、新学期はまだ通学に慣れていない子ども達、春でウキウキ気分の子ども達が歩いています。
どうぞ、安全運転でお願いします。
以上、DJらん (いつから なった?)からのお願いでした。
See you next  time ~。Take care~。」♪♪♪~。






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