見出し画像

医療費の上限は約25万円。高額療養費制度の上限額は所得で変わります。

こんにちは、ユナイトnote担当です。

日本の公的医療保険は、実は結構すごいんです。
今回は、公的医療保険の中の高額療養費制度について取り上げます。

■高額療養費制度の限度額について

▼年収によって限度額が異なります。

まずはこちらをご覧ください。

高額療養費上限額
(厚生労働省保険局 高額療養費制度を利用される皆さまへ)

高額療養費制度におけるひと月の医療費の上限額です。
年収によって上限額が異なります。最も高いもので、25万円強になります。
被扶養者がいる場合には、被保険者と被扶養者(子や妻など)の医療費を合算して申請することができます。
なおHIVなどの一部の病気を除き、病名や治療の種類は問われません。

▼限度額は、一か月間の限度額です。

高額療養費は月ごとの限度額です。
ただし過去12ヵ月以内に4回以上上限額まで達した場合は、4回目から上限額が下がります。

■高額療養費制度を申請するには?

大きく分けて2つの申請方法があります。

  1. 医療機関に支払い後、申請して還付される。

  2. 支払い前に医療機関に書類を出し、上限額のみを支払う。

▼医療機関に支払い後、申請して還付される。

通常通り医療機関に支払いをし、後日保険組合に申請し、3-4ヵ月後に上限額を超えた金額が還付されます。
こちらの方法が基本です。
加入している保険組合によって書類などは異なります。
代表的な協会けんぽのリンクです。
なお、2年を経過してしまうと申請できなくなりますので、早めの申請をお勧めします。

▼最初から限度額のみを支払う。

医療機関に支払う場合に、最初から限度額で支払う方法です。
協会けんぽの場合は2通りの申請方法があります。

一つ目は、限度額適用認定証を医療機関に提出します。

もう一つは、マイナ保険証を医療機関窓口に提出します。
この場合は、協会けんぽにマイナンバーの登録を行いマイナンバーカードを健康保険証登録していること、かつ医療機関が対応していることが条件です。

■医療費控除との違いは?

ごっちゃになって混乱することがありますが、医療費控除は所得を下げるもので確定申告で届け出ます。
納税金額に関係がありますので、提出先は税務署です。
また一年分をまとめます。
一方の高額療養費制度は、健康保険の制度で、健康保険組合(または医療機関)に申請します。
実際の医療費の支払いに影響します。
高額療養費制度を利用した場合は、医療費控除の対象になることも多いかもしれません。

■まとめ

今回は、高額療養費制度について取り上げました。
まとめると、

  • 月ごとの医療費の上限額は、所得によって変わり、最も高いもので25万円強です。

  • 被扶養者の分も合算して申請できます。

  • 医療機関に支払時に申請する方法と支払い後に申請して還付を受ける方法があります。

医療費に上限がある、というのは個人的にはすごい気がしますし安心感があります。
とはいえ治療が長期にわたる場合はかなりの費用になりえます。
また高額療養費制度は健康保険の中の制度のため、保険診療に該当しない先進医療や自由診療等も対象外です。
長期の治療費や対象外の治療の費用を補う希望がある場合には、先進医療特約や自由診療関連の特約のついている民間の医療保険やがん保険を利用することも選択肢の一つだと思います。
数百万円という治療もありますので。

お忙しい中、最後までお読みいただきありがとうございました。
制度を知って活用していきましょう。

※記事内容の正誤に関わらず、読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。
※私なりに言い換えた表現を使っているものもあるため、より正確な内容を知りたい場合は以下の■参考などをご覧いただければと思います。


■問い合わせ先

2023年12月28日-2024年1月3日は休業しております。
保険の質問やご相談は以下のフォームがございますのでご覧いただけると嬉しいです。
https://unite-consulting.co.jp/contact/
instagramはこちら↓ https://www.instagram.com/hoken.keieisya.houjin.unite/
また感想や質問などコメントいただけると嬉しいですっ!


■参考

▼厚生労働省

高額療養費制度を利用される皆さまへ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

▼協会けんぽ(全国健康保険協会)

高額な医療費を支払ったとき | こんな時に健保 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)
健康保険高額療養費支給申請書 | 申請書 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)