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がんの研修を受けたら知らないこともあったのでまとめてみました

こんにちは、UCnote担当です。
最近保険会社のがんの研修を受けることがありました。がんについて知らないこと、知っていたことも情報が古いのだなと思いました。そこでまとめて記事にすることにしました。詳しい方からすると、もはやすでに古いというものもあるかもしれませんけれど、一つの参考になればと思っています。


■結論

  • がんは早期発見であれば治る可能性が高まります。

  • 知識と行動が身を守ることにつながります。


■がん

▼がんとは

死なずに増え続ける細胞の事です。
遺伝子が傷つくことによって不死化することがあります。 若い時から毎日数千個のがん細胞は出来ていると言われています。これらは免疫細胞によって駆逐されておりほとんど残りません。ところが加齢等により免疫細胞の活性が落ちるとがんが残ってしまいます。するとがんが増殖し病気になります。 またの名は悪性新生物です。悪性腫瘍とも呼ばれます。

▼腫瘍やポリープとがん

ポリープとは、粘膜(臓器を覆う上皮)に発生するブツっとした異物の総称のようです。ポリープは、腫瘍性と非腫瘍性に分かれます。 腫瘍とは、細胞の塊でできものとも説明されます。
腫瘍性には悪性と良性があり、悪性腫瘍は再発や転移をしますので、とりあえずがんと同義と見て良さそうです。良性は大きくはなるものの、転移等の心配が少ないものです。ただし必ずしもがん化しないわけではありません。
 非腫瘍性は炎症や加齢が主な原因です。炎症なので、傷や異物に対する免疫反応だと思います。口内炎のようなものでしょうか。

▼上皮内新生物(上皮内がん)

がんの中でも上皮にあるものをいいます。比較的簡単な手術で取れるため、それほど心配はないと言われています。 人体の表面は何層にも分かれており、がんの多くも当初は表皮にちょこんと残るだけです。(骨肉腫などの骨や筋肉に出来るものや、リンパ節や骨髄からできるものもあります。)そこでとどまっているがんが上皮内がんと呼ばれ、その段階であれば転移の恐れは低いです。

▼ステージ

ステージ0から4の5段階が使われています。あくまで目安であり、がんによっても多少変わってきます。
どの段階で対処できるかで5年生存率が大きく変わってきます。

ステージ0:上皮内がん。上皮(粘膜)でとどまっています。
ステージ1:基底膜(上皮と真皮をつなぐための膜)を超えて筋肉層まで届いています。この辺りまでは早期発見です。
ステージ2:より浸潤していますが、転移は認められていないものです。
ステージ3:リンパ節に転移しているものです。深さ(大きさ)での判断ではありません。
ステージ4:他臓器でも転移しているがんです。深さ(大きさ)やリンパ節への転移は認められなくても4になります。

▼5年生存率

がん患者の5年後の生存率です。治療中の方々も含まれているため、完治や寛解(再発していない)とは限りません。
部位によっても大きく異なりますが、ステージ1で90%以上、ステージ4で10%ほどが多いようです。同じ個所のがんでも、ステージによって全く違う病気と言えるくらいに異なっています。そのため生存のためには、ステージ1までの早期発見が重要になってきます。

▼がんの早期発見

1~2センチほどの大きさになったがんの事です。 1センチを超えないと、現在の医療では発見は難しいと言われています。最近の血液や尿の検査であくまで可能性がある、とされるのは見つけられないためだと思われます。 自覚症状がほとんどないのが早期発見の段階です。寝耳に水、ここ数年は気をつけていて良い生活習慣をしていたのに!という場合もあるかもしれません。しかし出来始めていたのはここ数年ではないかもしれません。 1センチまで10~20年かかると言われます。(肺がんなどの進行の早いがんではもっと短い場合もあります。)さらに1~2年で2センチほどになります。毎年検査をすれば早期発見の可能性が高まるのは、がんの成長速度が関係しています。 また2センチを超えると一気に進行し、自覚症状が出てくることも増えるようです。

▼がんの要因とは

生活習慣が1/3、喫煙が1/3、運が1/3とのことです。どんなに気を付けていてもなる時はなるということです。とはいえ運以外の要素を潰していけば、がん発症のリスクが大幅に減るともいえます。
ちなみにがん家系という言葉があるようにがんにも遺伝性があります。その確率は5%程とのことです。この数字はあくまでがん全体の話だと思いますので、遺伝原因が比較的高いがんもあるでしょう。ただ現状では生活習慣やたばこの方が原因としては多いと考えられているようです。

▼がんの治療法とは

三大治療として、手術・放射線治療・抗がん剤治療があります。完治のためには手術か放射線治療が必要です。かたまりを作らないがん(血液がん)では抗がん剤でも完治が可能とのことです。白血病などが挙げられます。

  • 手術
    最も多いのではないでしょうか。個人的には切るのは怖いです。麻酔の注射も怖いです。現代ではダ・ヴィンチなどの機械を操ったり、切らずに穴をあけるだけなど、手術関連の道具の発展も大きく身体的負担は減ってきています。でも穴開けるのも怖いです、ピアスもできませんし、コンタクトレンズすら入れられません。できれば避けたいところです。

  • 放射線治療
    放射線も怖い印象があります。それ自体ががんを誘発するのでは?と疑います。おそらく以前はそういったこともあったと思います。一方現在では、かなりピンポイントで狙えるようになったため、手術と比べても体の負担は変わらず、かつ早く安価に可能ということでした。 この研修でも推していたため、私も推しになってきています。それは前立腺がんの治療動画を見たためです。スーツ姿の男性が若干ズボンを下げて(小便よりも下げない程度)台に寝転がります。その方の周りを機械がくるくる回ります。8分ほどでその日の治療は終了でした。寝ているだけでいいなら多少の危険はあったとしてもこれがいい!と感じましたね。

  • 抗がん剤治療
    これはすべての薬や健康法等に言えますが、効くか効かないかは人によって異なるところがあるのでやってみなければわかりません。そのため抗がん剤もいくつかの薬を試していくことが多いようです。また日本で承認されていない薬も存在するため自由診療で選択する方もいるようです。問題は体への負担が大きいところでしょうか。

  • 自費診療
    先進医療や自由診療などの総称です。保険適用外の診療です。特に抗がん剤に関連して自由診療を求める声が増えているということのようです。

▼生存率

5年生存率と10年生存率が使われますが、主に5年です。5年経過後の再発率が減るためです。 がん患者が5年後に何%生存しているか?という指標です。
 最近はサバイバー生存率も使われることがあります。こちらも5年生存率が多いようです。診断から一定年数生存している人が、その5年後にどのくらい生存しているか?という指標です。例えば1年サバイバーの5年生存率は、診断から1年後に生存している人の中から、さらに5年後の生存率を算出します。(診断後だと6年になります。)

▼がん保険

多くの会社が販売しています。医療保険や三大疾病などでひとつにくくっていることもあります。 そもそも保険が必要か?は人によると思います。 ただもし入っている保険があるのであれば、毎年健診を受けることはお勧めしたいです。なぜなら早期発見をすれば治る可能性も高く、かつ給付ももらえ、契約内容によっては以後の保険料の免除が受けられます。 もしこれから入るのであれば、がん保険には90日間の免責がつけられていることがほとんどです。2022年11月に契約をした場合、2023年2月まではがんが発見されても給付されません。 また最近は上皮内がんも給付や保険料免除の対象にしている保険も増えましたが、以前は支給されない場合も多くありました。ご自身の契約内容は確認されることも一考かと思います。 こと保険に関しては、がんにかかると多くの保険(死亡も医療も)は最低でも5年は契約できなくなります。(過去5年以内にがんの治療があるかが告知で問われることが大半のため)契約できるものもありますけれど、選択肢が狭まることは間違いありません。


■まとめ

  • もしがんになっても、早期であれば比較的簡易な治療で対処できる可能性が高い。

  • 治療技術は進歩しており、おそらくこの研修内容よりもさらに進んでいる。

  • 昔から言われている、早期発見・早期治療の考え方は変わっていない。

  • データや手段は変わってくることがある。


■担当の一言

いよいよサッカーワールドカップが始まりました。日本は初戦ドイツと対戦。結果は、ご承知の通り大逆転勝利!!大興奮でしたね!奇跡じゃないよ、軌跡だよ、と私は思っているわけです。 次はコスタリカ戦。ランキング的には日本が上ですが、それが関係ないのは日本自身が証明済みです。次もわくわくさせてくれることを期待しています。

それでは、良い日曜日になることを願って。


■参考

▼厚生労働省

▼国立研究開発法人国立がん研究センター