【認知心理学】運転に慣れてるからって油断はいかん!

最近は見てないのですが、某TV番組でアハ体験ってやつありますよね?画像の一部分が少しづつ変化していくのを見つけるっていうアレです

あれ、心理学では「変化の見落とし」というんですよ(名前がそのまんまw)

今回はそんな変化の見落としについてのお話です

変化の見落とし

心理学でいう変化の見落としとは、「視覚的に認知可能である物理的変化を与えられているのにもかかわらずそれを中々発見できないこと」と定義されてます

これ、物理的変化であればどんなことでも見落とす可能性あるんですよね 

例えば運転してるときは景色がどんどん変わりますよね あれも視認可能な物理的変化にあたるんで、変化の見落としが発生する可能性があります

しかも、運転に慣れてるとか慣れてないとかはあんまり関係ないです。TVのアハ体験とかも、割と見慣れてる光景(人と人が話してる写真とか)でも見落としちゃうじゃないですか?あれとおんなじです。

人間の注意の性質

TVでやってるアハ体験の動画ですが、あれは変化してる所が分からないのが普通です

というのも、人間は変化を見落とすという性質を持っているのです

特に、特徴の組み合わせが多いと変化を見落としやすくなることが分かってます(似たような特徴を持つ文字という要素と、違う色という要素の二つが組み合わさった中から一つのターゲットを見つけるのは難しい)

歩行者の服の色とか建物の形状によって、偶然、似たような特徴の組み合わせが多くなって、普通なら見落とさないものを見落としてしまうことがあります

また、2つのターゲット間に呈示される妨害刺激が少ないと、2つ目のターゲットを見落としがちになると言われています

一方通行の道路標識などを見落とす原因の一つに、一方通行の道路標識が設置してある場所の間隔が狭いことが関係してます

交通事故を起こさないために

運転する際に知っておくと役立ちそうな認知心理学の知識をいくつか紹介しましたが、これらを知ってるからと言って事故を無くせるわけではないです

では、事故らない為にはどうすればいいでしょうか?

心理学を学んでる身としてはスピードを落とすことをお勧めします

運転初心者の方はスピードをそんなに出しません。それは、移り変わる景色について一つ一つの対象(ここでは道路標識や歩行者など、運転と関係するもの)に注意を向けて、頭の中で順々に処理しているからです

この処理方法を遂次処理といいます

特徴は、確実に情報を処理できるが時間がかかります

だからスピードをださないんですね

一方ベテラン運転手だと、結構スピードをだします。何故スピードを出しても事故らないかというと、一つ一つの対象についていちいち注意を向けてなくても、同時並行で処理できるよう認知能力が適応できているからです

これを並列処理といいます

この特徴は、一瞬で処理できるが、確実に処理できるとは限らず変化を見落としやすくなることです

運転に慣れたころが怖いといわれるのはこういうことです

スピードを出しすぎると、確実に情報処理することは難しくなり、変化を見落としがちになるんです

事故って死にたくない人は、スピード落とせ!ここテストにでますぜ

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