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功罪

かねてから計画していた大阪遠征のさなか、こまち氏は急遽予定を変更し、ある場所へ向かった。

奈良はいろいろすったもんだもあってなじみが深い地域。
しかしよく晴れた金曜の昼にまったく別の意味を持つところに変わってしまったのだ。

土曜の朝7時だが道を行く多くの人が足を止め、手を合わせる。
こまち氏も同じように手を合わせ、謝罪の言葉を唱えた。

偉大なリーダーの死が我が国に与える影響は果てしなく大きい。
しかしこの件に関してこまち氏はまったくもって無関係な人間ではなかったということをこの場で述べておかねばならない。

事件が起きた7月8日、従来の予定であれば彼は長野県で応援演説を行う予定であった。しかし急遽予定を変更、奈良へむかったのだ。
急遽演説が決まった奈良市大和西大寺駅付近の警備はガバガバ。狙撃されたとされる背後なんかがら空き。予定通り長野で演説を行っていれば少なくともこの警備よりはまともであったろうし、遠方ゆえに容疑者も会場へ足を運ぶことを断念した可能性すらある。「たられば」になってしまうがその変更が悔やまれるところだ。

だが、会場を変更したのはいったいなぜなのか。

有力な理由がこの記事である。

長野選挙区から自民党の候補として参議院選に立候補した松山三四郎氏(51)。県内ではラジオパーソナリティやテレビ番組に出演するタレントとして知らない人はいないほどの人気者だ。

そんな彼は今回参議院選に初出馬。代々自民党の影響力が弱い長野選挙区に新風を巻き起こす存在として注目されてきた。

根強い人気をバックにつけ快進撃を続けていた松山氏だが、選挙直前に上記の記事をリークされ失速、当選とはならなかった。

この記事の内容はだれが見てもドン引きするものだ。もともと業界からあまりいい評判はないようだったが(うわさです)、こいつならやりかねないといったところなのだろうか。
こうした背景から、7月8日応援演説に入る予定だった彼が選挙に勝ち目がないと見切り、あるいは自分に悪いイメージが付着するのを恐れて、訪問先を長野から奈良に変更したと考えるのが一般的な見方だ。

で、ですよ。問題は記事の中にあるこの画像。

松山氏が偽名と虚偽の住所を記入したとされるこの同意書。
よくみたら住所部分が「大豆島」になってるではないか!
全国のまめっこが驚いた!弊社の所在地と一致するのだ!

さらに最新情報によると弊社の幹部はこの松山氏とズブズブかつマブダチであるらしい!うちの社から出版したこともあるそうだ。

と、いうことは。この大豆島、弊社から連想して書かれた可能性が大きい。
そう、弊社は間接的にこの同意書を産み出してしまったのである。
とても信じたくないがおそらく事実であろう。

間接的とはいえ今回の事態を招いてしまった弊社に所属するこまち氏。
献花台に向かい謝罪をした。
人生はいつ何が起こるかわからないとはいえ、4カ月前卒業式にまで来てもらった縁もありとてもショックだ。改めてお悔やみ申し上げるとともに彼の残した偉大な功績に敬意をあらわしたい。

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