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TKGではなく、GNTです。

今ではすっかり定着しているTKG
誰が始めに言い始めたのか。
なぜたまごかけご飯という言葉を略したのか。


それについて調べてみると、2007年に発行された料理本『365日たまごかけごはんの本(T.K.G.プロジェクト)』が始まりと言われています。
(何を拡散させるためには見事な打ち手だと思います)

プロジェクトでやり始めたとすれば、このプロジェクトは大成功ですね!

令和の時代においては老いも若きも(猫も杓子も)日本人に限らず、みんなに通じる日本語としてきちんと馴染んでいるので、ただの略語、若者言葉ということではなく、分かりやすく、意味もちゃんと伝わる言葉として、成熟期を迎えたと思います。(海外の人でも通じることもあるらしいです。)

ボク自身もTKGはまた~に食べたりします。
色々なアレンジをしたり、ちょい足しをしながら楽しんでいますが、時々はGNTをやってしまうんですよね。

たまごを別な器でかき混ぜると、洗い物が増えてしまいますよね?それすら億劫に思ってしまうとき、横着者のボクは始めにたまごを器でかき混ぜます→そこにご飯を乗せて→かき混ぜます(しょうゆをひとかけ)→完成です。

つまり、ご飯のせたまごなので→GNTです。
出来るだけシンプルに、最速で満腹満足になる方法で編み出したのがこの方法です。

海外では生卵を食べるのは危ないとか、そもそも食べる文化はないという話(ロッキーは生卵を飲んでましたけどね(笑))なんですが、日本特有の食文化のようなんです。(日本にやってきて、ハマってしまう海外の人もいるとは聞きますが)
そうなると果たして、誰が日本で初めてたまごかけご飯を食べたのでしょうか。

ちょっと気になりますよね?
何時代から食べられていたのか。
卵もご飯も日本に結構昔からある食べ物ですから、合わせて食べることなんて、そんなに難しいことではないと思うんです。

ということで、調べてみたんです。
すると初めてのたまごかけご飯は、明治時代のようです。
幕末から明治にかけて活躍したジャーナリストである岸田吟香きしだぎんこうがその初めてさんと言われています。


岡山県の中心部にある美咲町がたまごかけご飯の聖地として知られていて、町内には西日本で最大級の養鶏場があることも関わっているようです。


ただ、岸田吟香がその始まりというのを地元の方々はご存じではなかったようで、問い合わせがあって、調べてみるとそうだった!ということがわかるというお話です。

昭和2年発行の「江戸生活研究 彗星 第二年 八月号」のなかに、荻原又仙子が書いた「明治初期の記者岸田吟香翁」という文献にこう書かれているんです。


「翁は日報社を徐々退社する下組であった時、日々紙上が桜痴居士おうちこじの主宰と替った、新聞の宣伝という名目で関西 中国へ序に自製の目薬 精錡水の販売をも兼用で長い旅行をされた。翁は毎朝、旅舎の朝飯に箸をつけず、兼て用意したものか左無くば旅舎に云い付けて鶏卵三四を取寄せ、食すだけの温飯一度に盛らせて鶏卵も皆打割り、カバンから焼塩と蕃椒とうがらしを出し、適宜に振りかけ鶏卵和けいらんあえにして食されたものだ。<中略>シテ見ると翁が随輦ずいれん中に旅中の朝飯は此鶏卵飯であったらしい。」


上の文に出てくる鶏卵和けいらんあえというのが、たまごかけご飯―TKGの元祖のようです。この当時は醤油じゃなくて、お塩やとうがらしをかけて食べていたようです。

たまごかけご飯というシンプルな食べ物にも、さまざまなドラマがあるんですね。
明治に生まれた、たまごかけご飯は、令和の時代ではTKGになり、この先にもまだまだ進化が続きそうですよね。
たまごかけご飯は完全栄養食と言われていますし、朝ごはんのみならずいつ食べてもは最高な1品であることは間違いなさそうです。


たまごかけご飯のことを書いていたら、お腹が空いてきました。(ぐぅぅぅ~)
朝ごはんはたまごかけご飯を食べることにしましょ!

というわけで、本日10月30日たまごかけご飯の日です。レッツTKG!











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