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【イベントレポ】「ひとりBtoBマーケターのための"リード獲得戦略"と"ホワイトペーパー施策"の秘訣」シャベル×unname

BtoBマーケティングの「一歩目からグロースまで」をハンズオンで支援するunname(アンネーム)の採用広報の橋尾です。

2023年8月8日に、シャベル株式会社様と共催したマーケティングセミナーに、弊社コンサルタントの平塚が登壇しました!

ひとりBtoBマーケターのための"リード獲得戦略"と"ホワイトペーパー施策"の秘訣 
シャベル株式会社株式会社unnameによる共催

このレポートでは、ポイントとなるトークをピックアップして当日の様子をお届けします。読むだけで要点をご理解いただける内容ですので、『リード獲得』『ホワイトペーパー』の勘所を掴みたい方、必見です。イベントご参加の方、また本レポート閲覧の方向けの特典資料「“リード獲得戦略”と“ホワイトペーパー施策”の秘訣」をご用意しましたので併せてご覧ください!


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こんな方にオススメ

・ついつい目先の業務を優先して、戦略策定や全体設計を後回しにしがち
・リード獲得の『戦略』設計のやり方が分からない
・ホワイトペーパー施策に挑戦したいがノウハウがない
・社内でホワイトペーパー施策の重要度を理解してもらえていない、予算が取れない
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🙋登壇者紹介


シャベル株式会社 代表取締役 高橋 舞伎氏
マーケティング支援のシャベル株式会社の代表。開発会社でWEBディレクター、⼈材紹介会社マーケティング部⾨責任者等を経てシャベル起業。前職ではマーケティング部⾨責任者としてスタートアップの創業期に携わり、事業成⻑に貢献する。現在シャベルでは、ホワイトペーパー施策についても学べるお役立ちメディア『forB』を運営。


株式会社unname シニアコンサルタント 平塚 直樹
1992年9月生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学経済学部卒業。2016年ナイル株式会社に入社し、SEOコンサルタントとしてtoC、toB関わらず広くSEOプロジェクトに参画。2020年よりモビリティ事業「おトクにマイカー 定額カルモくん」のマーケ戦略からオウンドメディア運営、リードナーチャリングなど広くグロース施策にかかわる。2023年3月に株式会社unnameにジョイン。


パート:unname BtoBマーケティングの”リード獲得戦略”

本パートの重要なポイント

まずはunnameのパートから「BtoBマーケティングの”リード獲得戦略”」から開始します。このパートのポイントは以下です。

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1 BtoBマーケティングの本質とは
2 リード獲得戦略の視点
3 リード獲得戦略から見るホワイトペーパーの役割立ち位置
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1.BtoBマーケティングの本質って何?

まずそもそも、BtoBマーケティングとは何か?から解説していきます。法人を相手にしたマーケティングのことなのですが、特徴をBtoCと比較すると分かりやすいので、以下表をご参照ください。

一言で言うと、購買の決定が『合理的』であることが大きな違いになりますね。

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<ポイント>

■合目的性:「売上アップ」「コスト削減」などの“課題解決”が求められる
■リードタイムが長い:比較・コンペを行い、購入までに長期間の検討を行う
■決裁者と窓口の分断:窓口担当者とキーパーソンが別におり、意思決定者が複数存在する。
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購買の失敗は会社にとって損失なので、失敗したくないという心理が強く働きます。失敗を防ぐために関係者間で合意を取るので、合理的で説明可能なことが好まれますね。


2.リード獲得戦略の視点

さて、本日はここが重要なので、メインに話しますね。

前提として、BtoBマーケティングのゴールは以下です。
”『契約が見込める見込客』『取引額が大きそうな見込客』の情報をセールスに提供すること”

その中で重要になるリード獲得は『質・量・時間軸』この3つの視点を持って判断することを提唱しています。

質:契約の可能性の高い見込み客と接点をもつ
量:将来的に取引になりうる人に広く接点をもつ
時間軸:質と量をどちらからやり、いつ量質転化すべきか?

量と質は基本的に両立しにくいので、今自社にとってどちらが必要なのか見極める必要があります。

たとえば、当社unnameのリード獲得におけるマーケティングでも同様に考えています。unnameはコンサルタントが4名と少人数なので獲得できる案件数が限られています。一方で、まだまだ知名度も低い会社なので自社の支援スタンスやポリシーを広く知ってもらう必要があります。

なので、いまは「案件化しなくてもいいから、より広くの人にunnameのことやunnameのコンサルティングスタイルを知ってもらおう」と質よりも量を重視し、ウェビナーやコンテンツ発信施策に重きを置いています。

さて、この3つの視点を見極めるためには「しっかり設計図を描こう」と常にお伝えしています。一般的に設計図というと色々なフレームやアウトラインがありますが、unnameでは以下の3つを提案しています。

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1.ペルソナ
2.カスタマージャーニーマップ
3.マーケティングフロー
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特に重要なのは、マーケティングフローの設計です。これは、自社のリード獲得から契約までのフロー・体制、つまりグランドデザインを図にしたものです。以下の図がサンプルです。

認知獲得に対する施策は何で、担当は誰か?セールスになるとヒアリング担当は誰で、クロージングまでにどのセクション・担当者がどう関わるのか?それらを全て可視化しています。

このように整理すると、ボトルネックの把握や、現状すべきアクションが明確になり、課題のあぶり出しができるようになります。

たとえば、こんな内容が図によって可視化されます。

■顧客を獲得してもセールスのリソースがなく、受け入れられない状態なのに、マーケティングに力を入れるべきなのか?
■セールスのクロージング周りの整備が不十分なのに、リードの”量”を狙いに行く必要はあるのか?

このように、今ねらうべきは「質」or「量」?それを「今やる必要があるか?(時間軸)」という見極め・判断ができるようになるんです。

そしてこれは、ひとりマーケターの方でも必ずやってみるべきだと考えています。
すべての施策を1名でこなすからこそ、一歩引いて会社の体制やフローを見直し、取引額を最大化するために今自分が何ができるかを俯瞰して見極めることが必要です。


3.リード獲得戦略から見るホワイトペーパーの役割

では、ここまでの設計図3点を用いて、顧客理解や行動整理、フロー設計を済ませた上で、施策の着手に移ります。

繰り返しにはなりますが冒頭の話に戻ります。
BtoBマーケティングは「失敗しないように慎重に、合理的に決める」という特徴があります。つまり顧客は、消耗品の購入とは異なり購買の意思決定前に情報収集し比較検討を重ねるんですよね。

以下は、顧客の検討ステップをあらわした図です。検討フェーズとそれに対応した顧客心理やタッチポイントを整理しました。

情報収集中、ホワイトペーパーは見込み客の自主的な学習(情報取集)や気づきを助け、次のステップへの後押しをするツールになるんです。

ホワイトペーパーの役割3つ
1.  量の獲得:お役立ち情報の提供による潜在顧客層の獲得
2.  質への転換:見込み度の高いリードへの転換、また次のステップへ進める材料
3.  現在地の把握:顧客の検討フェーズの把握と個別アプローチの検討

役割2は上記図において、顧客が右方向に移動するためのトリガーになります。
役割3においては、顧客の現在地がどこかを指し示してくれます。たとえば、事例紹介をダウンロードしていれば検討が深い状態だ、と見込み度高めを認識できますし、業界トレンドをダウンロードしているのであれば初期フェーズなので、関係値を築く必要があると認識するなど、です。


unnameパートのまとめ

ではここまでで、ホワイトペーパーの具体的な部分はシャベルさんにバトンタッチしようと思います。

最後に、今日の重要ポイントの振り返りをしておきましょう。

💭unnameパート:Q&A

Q:日頃の情報収集には何を使っていますか?

A:会った人の声を参考にすることが一番多いです。
SNSは誰しもがやってるわけじゃないですし、ひとりマーケの方々は特に多忙で露出も少ないです。リアルの場で会い、「あの施策ってどうなの?」などフランク話すのがすごく大事。
unnameではコミュニティ「BtoBマーケタ界隈の部屋」を主催して月1回の飲み会をやっていますので、ぜひ。宣伝すみません。笑

Q:ペルソナやカスタマージャーニーは、担当者の想像や勘で作ってしまうことが多いがそれでいいのか?作成方法やメンテナンスが知りたい。

A:ペルソナは、必ず顧客の声を聞いて作ることを大事にしています。顧客が難しければセールスに聞くなど、より現場に近いところを基にしますね。
カスタマージャーニーマップも同様で、箱だけ作っておいてヒアリングしながら埋めていく方式がおすすめです。ただの平均的なものができあがってしまうので、想像で作るのはおすすめしません。結局役立ちにくくなってしまいます。


パート:シャベル ターゲットに刺さるホワイトペーパーとは

では続いてお話ししていきます。このパートでお伝えしたいのは以下3点です。

1. ホワイトペーパーが重要になるケース・落とし穴
2. 6つの基本の型と、刺さる王道3パターン
3. ひとりマーケターが最速で制作する方法


01.ホワイトペーパーが重要になるケース・落とし穴

さきほどunnameのパートでもお伝えしていた、ホワイトペーパーの役割3点「①量 ②質 ③現在地の把握」とあるうち、本日は「①量」の獲得、つまりリードを獲得するという場面について解説していきます。

リード獲得フェーズの中でもホワイトペーパーの制作が重要になるケースは2パターンあります。

CASE1
課題が顕在化している顧客の獲得が進んでおり
潜在層向けの施策がなく契約数が伸び悩んでいる

定石として、マーケティング開始初期は課題が顕在化している顧客から狙っていきます。ただこれには数に限りがあるんですよね。ある程度獲得が進んだ後、潜在層向けの施策を行わないと契約数が伸び悩む事態になります。そこで、ホワイトペーパーをダウンロードしてもらうことによって、課題やサービスの認知数を増やして母数を増やすことが可能です。

CASE2
潜在層向けの施策を行っているものの
リード転換率が低く費用のムダが発生している

認知や閲覧は獲得できているものの、リード→商談→契約へとつながっていないケースです。たとえばオウンドメディアでPVは増えているものの、リードはなかなか生まれていないケースなどが考えられます。ページにホワイトペーパーを設置することでリード獲得につなげるとともに、その後もそのリードに対してセミナーやメールで有用な情報を届け続け興味関心を高めることで、商談や契約まで進められるようになります。


落とし穴

次に、ホワイトペーパー活用の時によくある落とし穴です。
それは、マーケティングフローの設計ができていないとせっかく獲得したリードがこぼれ落ちる、(検討フェーズが進まない)ということです。

私自身も同じ失敗をしていて、リード数を増やしたものの、その後の設計ができておらず契約にはならなかったことがありました。先ほどのunnameパートで紹介されたような設計図を使って整理しておくことが重要です。


02.6つの基本の型と、刺さる王道3パターン

では次に、ホワイトペーパーの具体的な制作について解説します。

ホワイトペーパー6つの型

ホワイトペーパーには以下の、6つの定番スタイルがあります。

トレンド型…業界の最新動向や最新サービスをキャッチできる
ノウハウ提供型…商品、サービス関連や施策の専門知識を網羅的に把握できる
サービス比較型…検討したいサービスにつして、特徴の違いを比較できる
調査レポート型…アンケートやインタビューを通して得た、信頼度の高いデータを得られる
イベントレポート型…参加できなかったイベントやセミナーの内容を得られる
成功事例型…自社に似た企業の成功事例を知ることで、サービスの導入効果を想像できる

また、それぞれの型ごとに、刺さりやすい顧客層が存在します。認知~商談~契約までのステップを階段に例えた表と、照らし合わせて見てみましょう。

たとえば、認知の無い潜在顧客に向けて広く獲得したい場合は、トレンド型の情報や調査レポートを届けます。また、見込み顧客層にはイベントレポート型も良いですね。なんらかの課題を解決するようなテーマのレポートを、その課題を持った顧客層にアプローチする、という形です。

当社のおすすめはノウハウ提供型です。
課題の解決方法をホワイトペーパーに含めることで何らかの課題を持つ見込み顧客層へもリーチできますし、基礎知識を含めることで課題を認知していない潜在顧客層にも興味を持ってもらうことが可能です。一定の幅や数を担保しつつ、検討に近い層も獲得しやすいと言えます。


3つの王道パターン

おすすめであるノウハウ提供型は3つのパターンに分かれます。

基本的な型は以下ですが、ここに旬のテーマやワードを混ぜ込んだり、チェックリストなどの実践的な形式にすることで、よりダウンロードしたくなるようなものにするのがポイントです。

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型1:初心者に向けて、基礎から実践までを丸っと解説
 例:B社「基礎からわかる!BtoCマーケティング実践ガイドブック」
型2:実務者むけに、課題発見や改善のためのチェックリストを提供
 例:C社「GA4へ移行するための要点チェックリスト 36項目」
型3:得をしたい人むけに、役立つテンプレートをプレゼント
 例:unname社「BtoBのペルソナ作成実践ガイド」「【実践資料集】ペルソナ設計シート」

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03.ひとりマーケターが最速でホワイトペーパーを作る方法

施策自体に興味があるものの、経験がなく時間がかかりそうというイメージのあるホワイトペーパーですが、AIを駆使するとかなり短時間で制作できます
今回ご紹介するホワイトペーパーは、社内のパフォーマンスが高いメンバーにノウハウなどをヒアリングしたものをもとに作成する形式を想定しています。以下が全体像です。

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STEP1:ペルソナ・ターゲット像を整理
まず、1のターゲット選定や言語化は各社できている前提で進め、ツールは活用しません。もしまだの方はここからスタートしましょう。unname社にご相談いただいても良いと思います。

STEP2:メンバーへの質問内容の作成
ツール:ChatGPT
生成AIにインタビュー質問を作成し、社内のハイパフォーマーにインタビューを行います。
指示文言例:「====にインタビューを行います。~~~を成功させるコツを聞くための、20項目の質問を挙げてください。」

STEP3:インタビュー実施・録音・文字起こし
ツール:Whisper
インタビュー時に録音した音声はツールで文字起こしを行います。

STEP4:文章校正
ツール:ChatGPT
生成AIに文章を整えてもらいます。質問者と回答者を分けて表示してもらえます。
指示文言例:質問と回答部分を分けたうえで、以下の文章を校正ください。~~~~~~

STEP5:スライド作成
ツール:イルシル
挿入した文章からスライドを作成してくれるサービスです。
AI機能のついたPowerPointのようなイメージです。
テンプレートが豊富なので、選択しながら簡単に制作ができます。最終の手直しもここで行います。

完成
この制作例だと、ハイパフォーマーからの聞き取りをもとに制作しているため、文章の品質は担保されています。また、チェックリスト形式だと凝ったデザインや図の準備、ページごとの変更も少なく、比較的楽に制作が可能です。

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このように、AIを使用すればひとりマーケターの方でもかなりクイックに制作が可能です。


💭シャベルパート:Q&A

Q:AIを使用すると生産性向上する?

A:コンテンツ制作では活用しています。先ほど挙げた以外には、構成案、キャッチコピー案などですね。部分的に業務を補助してもらうイメージで使いこなせると時間短縮できますね。

Q:ホワイトペーパーをつくるのは工数の面で腰が重くなりがちです。しかし情報量の少ないものは逆に印象が悪いようで心配です。最低ページ数の目安などはあるのでしょうか?

A:狙いたいターゲットにより異なると考えています。平均は10~15枚とは言われていますね。サクッと情報を知りたいのか、教科書的に0→100で知りたいかによって適切な量は変わってきます。

Q:ホワイトペーパーのテーマはどういった切り口で設定されていますか?自社内のどういった情報を基に作ればいいでしょうか?

A:いくつかあります。まず、顧客の声を参考にするのが基本です。セールスやCS、コンサルタントなどの顧客に直に相対するポジションのメンバーがよく受ける質問を参考にします。また、他の施策ではどのテーマや記事が人気なのか傾向を見て、求められているテーマを探ってもいいですね。どうしても見つからなければ、顧客アンケートを取って、課題感の強いものにしても良いと思います。


まとめ

このセミナーでは、リード獲得を中心にマーケティング戦略設計図の描き方、ホワイトペーパーの具体的な効果・制作方法についてお話ししました。

イベントご参加の方、また本レポート閲覧の方向けの特典資料「“リード獲得戦略”と“ホワイトペーパー施策”の秘訣」をご用意しましたので併せてご覧ください!

具体例を通して、皆様の課題のヒントになればと思います。ご参加の皆さま、お時間ありがとうございました!


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