奇妙
ある人は言った。
ピカソの絵は奇妙だ、と。
またある人は言った。
ピカソの絵は素晴らしい、と。
奇妙だと嘲笑われた彼の絵は
奇しくも美しい絵として讃えられた。
奇妙とは気持ち悪いということではない。
奇妙とは美しいかもしれないということだ。
誰しも最初は無知である。
無知であるからして警戒する。
自分と違うものに対するその警戒は
ある時はいとも簡単に増し、
またある時はいとも簡単に解ける。
例え奇しくも悔いることはなく
むしろ食い入るようにもがくのだ。
奇妙であるゆえの美しさ。
それを見出せたそのときならば
皆がそれを讃えるだろう。
恥ずべきことはただひとつ。
己が醜いと思い込むことだ。
醜いと自称したその瞬間に
それは奇妙ですらなくなるのだから。
誰がなんと言ってこようと
この事実は変わらない。
あなたは奇妙でありながら
あなたはとても美しい。
誇れ。
そして叫べ。
あなたはあなた自身なのだから。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?