パンドラ

何もかもが光っている。
ビルのネオンやLED
短く等間隔の街灯
行き交う人々のブルーライト。
太陽が沈んだ後の時間も
いつも街は光り続ける。

アパレル店に雑貨店
ゲームセンターに書店にパチンコ。
何もかもが溢れていて
手に余る娯楽の選択肢。
十人十色の人がいたって
それにまさって街は賑わう。

なんでも揃ってしまうのに
なんにも揃いやしないのだ。
街はこんなに明るいのに
現実、心は暗いのだ。

何が手元にあったって
何も埋まりやしなくって
なら本当に欲しい何かは
どこにしまってあるのか。

もしかしたらパンドラの箱
心の臓にあるその箱を
開けた中にあるのだろうか。
飛んで砕けば見れるだろうか。

リミッターが邪魔をする先
限界突破は何になる?

#詩形詩吹
#詩
#自作詩

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