グライダーサイダー

ウォータースライダーにはしゃいだあの日から
約何年経ったろう。
俺もやったろうと旺盛に好奇心を沸かせた
あの日々の記憶がまるでサイダーの泡のようで
熱意を乗せたグライダーは失速して
ただただ降下を続けるばかりだった。

両手に花だった夏祭りも
皆んなで笑った文化祭も
過去の栄光なのにどうしてまだ
あそこへ行こうなんて縋り付いているのか。

栄光は栄えた結果だ。
栄えようと思う願望ではないのだから
望んでもがくことは怠惰への抵抗でしかない。
ただ過ぎる時間に身を任すか
視点を上げて世を見渡すか
後者において努力を積まねば
新たな栄光はないだろう。

ハートにGun 引くかトリガー
覚悟無くして開かぬドア
もしも覚悟ができたのなら
栄光の景色が広がるのだ。
だから今こそノックをして
心のドアを開いてみよう。

考え事をしてる間にサイダーの気も抜けた。
これだけ落ちた現在だからこそ
そよ風すらグライダーの追い風になる。
視点を上げエリアからエリア。
落ちるばかりではもういられない。
グライダーの風、サイダーに気が充ちる。

#詩形詩吹
#詩
#自作詩

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?