風 重たく垂れ下がる旗がゆっくりと身をよじらせ 今朝かえったキアゲハの羽が非対称に開く
雰囲気で27日と書く. そのうちなるだろうから27歳と書き2年. はみ出た部分をカニがつついている.
よく見える眼鏡は安心 よく見える眼鏡は安全 よく見える眼鏡は正義 よく見える眼鏡の休息
華奢なワインラックをダンベルが支える 鍛えない腕にも日々がある. 揃わない靴は、それじたいには何の問題もない.
年齢をきくのは失礼だとききかじって きかなくなり一周 なぜ年齢をきくのが失礼なのかわからなくなり二周 真ん中に立つ旗を倒すのがルールと知り三周 カラスと話してみたいが まだ白すぎるだろうか
雲がそこそこ勝手にもりあがっている いてもいなくても雨が落ちる位置を変えないところがいい 許可もなくハチが舐めとっていく そこに蜜があるとは 脱力した手足 今、足を手と呼んだ.
先から枯れる葉、見わけたくない不吉なまだら. こちらが枯れている間にあちらの花が. ベランダから聞こえる音が、トカゲのずり落ちる音に似ている. 伸ばすべきは、猫に似たひげ.