『学園アイドルマスター』音楽ニュース発表会を見た感想

5/1に配信された『学園アイドルマスター』大公開!音楽ニュース!配信を見ました。

感想としてはずいぶんとアイドルマスターらしからぬ展開だなと思いました。個人的には全面肯定。


音楽展開について

さてこの配信で発表されたことは以下の通りです。

  1. 5/16にソロ曲と全体曲のサブスク配信・DL発売

  2. ソロ曲のMV公開

  3. 8/7に1stソロシングル発売

  4. 1stツアー決定

まず1についてはレーベルがASOBINOTESという事もあったのでサブスク配信は予想通りと言えます。

2は予想外と言いますかやたらと気合が入っていると思いましたが、まさか専用のYouTubeチャンネルまで作るとは思いませんでした。という事は『電音部』のサブスクでのアーティスト名義が電音部であるように、『学園アイドルマスター』のサブスクのアーティスト名義はYouTubeの音楽チャンネルと同様の初星学園になるのではないかと思います。

もっともアイマスチャンネルに入れてしまうと他のブランドの動画も入って検索性が下がってしまう事を考慮した結果なのかもしれません。この辺りは『蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』と同じでしょうか。

ちなみにアイドルPVを見たときにはそんなでもなかったのですが、手毬の『Luna say maybe』はめちゃくちゃ良いですね。

さて驚いたのが3です。CD発売することよりもCDの発売がサブスク配信よりも遅いことに驚きを感じました。そのCDの仕様もパッケージが「25cm×14cmの特別仕様」で価格も2,500円(税込み)と高めの設定になっています。

私は以前noteに「CDはサブスク配信後に単価を上げて特典つけたりパッケージにこだわってファンアイテムとして欲しくなるものにすべき」と書いたのですが、まさか本当にやるとは思いませんでした。

ところでCDの価格について「シンデレラガールズのデビューCDはもっと安かったのに」みたいなことを書いている人を見たのですが、もうそういう時代じゃないんですよとしか……。

価格は税抜き667円ですが今のご時世、数百円加えればサブスクの有料プランに加入できるのです。サイン入りCDのお渡し会をするとか往年の名曲やサブスクにない曲のコンピならまだしも、そうではないのに新規コンテンツで格安でCDを発売する意義やメリットは最早ないでしょう。発売日が8月なのも「全員のは金銭的に難しいが担当のCDは欲しい。でもゲームがまだだから担当が決まってない」という人に配慮した結果なのではないかと思うのです。

しかしゲームでは芸能界のプロデューサーという設定なのだから、今の芸能界とかファンダムの動きを少しは知ってほしいのですが……。

あとクラブクアトロで1stツアーを行うのは意外でした。実質リリイベみたいなものだとは思うのですが、チケットは争奪戦になりそう。

コンテンツ発表時にコンポーザーの名前を出していることから音楽に力を入れていることは分かっていましたが、思っていた以上に『電音部』のノウハウを入れてきたなという感じです。

まぁ最初に威勢がいいのは結構なのですが、問題はこれが続くかどうかですね。なんか2年目に突入したらサブスク解禁をCD発売から1週間後にするコンテンツもありますからね。同じ轍を踏む可能性も当然あるわけで、はてさてどうなることかとも思います。

楽曲とサブスクは大事ではないかという話

ところでCDよりもサブスク配信が先なので否定的な意見が多くなるのかと思いきや観測範囲ではそんなこともなく、むしろサブスクで楽曲が聞けることへの好意的な意見とコロムビアへのdisの方が多かった印象です。言わないだけで思うところがある人はそこそこ多かったのか……。

で、「アイマスはゲームコンテンツなのに楽曲に力を入れていてけしからん」と思われそうですが、アイマスファン(もっと言えばアイドルコンテンツファン)よりも音楽ファンやリアルアイドルファンの方が多いわけで、そういう層にアピールするのに楽曲の出来不出来は大きいと思います。

『ぼっち・ざ・ろっく!』だってアニメの面白さもありますが、楽曲の良さもヒットの要因に上げられると思います。もし音楽がアニソンっぽかったり、よくあるJ-POPみたいなのだったらあんなにヒットしていたかどうか。少なくとも一般の音楽雑誌に取り上げられる可能性は低かったのではないか。

またサブスクでの楽曲展開についてですが、私も以前参考にしたSpotifyの月間リスナーの数字から紅白歌合戦の出場歌手について分析している記事があります。

その記事内でも引用されていますが、立憲民主党の枝野前代表がこのような事を別の記事で言っています。

枝野「日向坂と櫻坂の入れ替わりは、今年は仕方ない。今年の日向坂の曲はパワーがなかった。乃木坂46は別格として、坂道系から2枠とされたら櫻坂になる」

枝野幸男さんが語る紅白 なぜ櫻坂が復活し、日向坂が涙を飲んだか~夜の政論(番外編)

さて先日読んだビルボードジャパンチャートディレクターの方が書いた本で日向坂46と櫻坂46のファンダムの動向を分析しているのですが、その中で櫻坂46の方がストリーミングの割合が高くなっていることを「楽曲ファンダムの活性化が起きた」としています。

詳しいことは本を読んでいただきたいのですが、本の中でファンダムを「アーティスト起因型」と「楽曲起因型」と分けており、前者を顧客単価を増やすサイクル、後者を顧客人数を増やすサイクルとしております。

で、新しいコンテンツが欲しいのは当然顧客となる人数ですから、それを増やす意味でもサブスク配信やMV配信などの展開をしているのではないかと思います(もちろん楽曲の出来がいいことは大前提)。

この手のアイドルコンテンツ界隈は「サブスクはコンテンツへの熱意が無い人間が利用するもの」という観念がなぜか出てくるのですが、そんな二分法をやっても仕方がないわけで、いい加減サブスクを利用していかにコンテンツを広めていくかを運営もファンも考えた方がいいのではないかと思う次第です。

なんだったら今ではK-POPやNumber_iなどのボーイズグループのファンダムの方がよっぽどアイマスPらしい活動をしていると思います。あの界隈のファンダム活動の良し悪しについてはともかく(少なくとも私はテレアポのノルマみたいなファンダム活動に首を傾げてしまうのですが)。

余談。もしくは学マスはゲームメインのコンテンツなのかという疑問

さて『学園アイドルマスター』ですが、未だにゲームシステムについての情報がありません。それについては5/8の配信で発表されるかと思いますが、ここまで引っ張ると「これは本当にゲームがメインのコンテンツなのか」という気もするのです。

リリース日はサブスク解禁と同じ5/16という噂もあるし、もしそうならリリース1週間前にゲームについて発表するわけです。しかしゲームがメインのコンテンツなら、こんなギリギリまで引っ張るかなと。むしろゲーム画面を見せることで「このゲーム、面白そう!」と思ってもらうようにするのではないか。

なので私は『学園アイドルマスター』のゲームはこのコンテンツのメインではないのではと思っています。もっともCMでゲームについて触れていないリンクラよりはゲーム要素は強いと思いますが(CMの最後にゲーム画面は映っているけど)。

じゃあ何でゲームを作るかというと、3Dモデルと楽曲を作る口実としてではないかと思うのです。

つまり本当にやりたいことはキャラクターの3Dモデルを使ったライブなどではないかと思うのです。そう考えると60000ポリゴン使っていることやゲーム画面より先に4Kのライブ動画をアップしている事にも納得できるというか。これは下種の勘繰りではありますけど。

もっとも蓋を開けてみたらものすごく凝ったゲームになっている可能性だってあるわけで、そこは今後の発表を見ないと分からないのですが。

こちらからは以上です。

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