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※ネタバレあり『アイドルマスターミリオンライブ!』第3幕を見た

9/30に『アイドルマスターミリオンライブ!』第3幕を見ました。公開2日目の昼上映回だったのでお客さんは第2幕の時よりも多かったです。

というわけで、感想を書きますが前回同様ボロくそ書いているので、そういうのが嫌いな方は読まなくていいです。一言だけ書くとこれで泣くのはアニメの出来がいいからではなく、単に思い出補正で泣いてるだけだと思います。

なお第1幕、第2幕の感想は以下参照。


感想

とりあえず各話ごとの感想。一つながりの話だと思うので11話と12話はセットにしています。

9話

Team6thもしくはTeam7thの話かと思いきやTeam8thが765ASのバックダンサーとして函館に行く話でした。未来と春香、静香と千早、翼と美希、そして紬・歌織と雪歩、真、伊織の交流が描かれるのですが、この辺りはいつもの話だし先輩としての765ASに思い入れは無いので省略。

しかしTeam6thの曲はテレビからのBGMで処理しているのに765ASの『READY!!』はライブでの描写がきちんとあって、765ASのライブ尺はきちんと取るのねと思いました。

10話

そもそも「千早と一緒にチャリティーコンサートに出演するはずの海外アーティストが来られなくなったので、静香、志保、星梨花に代役を頼む」というプロットが無茶というか、新人アイドルで務まるほどの格の人なら海外から呼ばなくていいのでは。ミリオンスターズは新人なのかキャリアがあるのかどっちなんだ。

ところで星梨花が父がステージ衣装のスカート丈を長くしようとしたとして憤慨してたけど、ステージ衣装って個人宅に持ち帰ってOKなの? もちろん765プロが弱小アイドル事務所ならあり得るかもしれないけど、劇場を持てるくらいの事務所がアイドル衣装を自宅に持ち帰らせることを許可するかね。8話の描写もそうなんだけど、アニメスタッフと運営がアイドルに対して興味がないので適当に書いているのではという気がしてしまう。

静香と父の下りは良かったです。でも自分の歌う姿を観に来てほしいと伝えるのはプロデューサーでも未来でも翼でもなく、静香の役目だよなぁ。

11話・12話

劇場で合宿するのは良いけど、こけら落し公演前の観客席でカレーを食べるなよ。カレーをこぼしたらどうするつもりだったのか。窓のサッシを指でなぞって埃がついてると言ってる姑みたいな感じがして我ながら嫌なのだが、自分たちの劇場の観客席で染みが付いたら取りにくいものを食べる神経が分からない。自分たちの大事な劇場じゃないのか。

あとジュリアの弾き語りのバックダンスがヒップホップ調なのは曲と全く合ってないと思うし、そもそもそこは踊らせるところなのだろうか。

で、こけら落しライブはTeam6thの『Dreaming!』から始まるのですがその後の翼のソロもそうだけど、楽曲が増えるという描写はあったっけと思ってしまって全くノレない。4話くらいで曲ができたみたいなことをプロデューサーが言っていたのでその中に他の全体曲やソロ曲も含まれていたのかもしれませんが、「私たちの曲もどんどん増えてますね」くらいのセリフはあっても良かったのでは(あったかもしれないが、記憶にない)。

こけら落とし公演の最中に電気関係の不穏な描写があるのですが、杏奈と奈緒、風花が『Sentimental Venus』を歌い始めた時点で2ndライブの再現をやるのかと乾いた笑いが出てきてしまった。

まぁライブの再現をするのは他人によっては嬉しいかもしれないし、765ASの後輩という事で甘めに見られているのかもしれないけど、こけら落とし公演でこんな事が起きたらどう考えても先行き不安だと思ってしまう。2ndライブは機材も会場も自前じゃないからトラブルが起きる可能性もあるかもしれないが、自前の劇場の初日にトラブル起こすのは駄目すぎるだろ。

ところで9thライブで収録したクラップをつかうならここだよなぁ。パンフレットに記載が無かったから使われてないと思うのですが、なんだかピントがずれている気がする。

ただ一番ダメなのは未来の「みんなが繋いでくれたバトンを繋げないと」というセリフに説得力を感じないことです。それはシアター全員のこけら落とし公演への想いがきちんと描写されて初めて説得力を持つと思うのです。ところがそういうドラマが描けてないから言葉だけが滑ってるんですよね。

ライブで再現されているというのかもしれないけどライブの選曲はアイマスPが盛り上がる曲入れれば盛り上がるだろうというものになっていて、文脈を感じられないライブになっていると思います。

そもそもバトンを繋げるという事を描くのに2ndライブの再現は必要だったのかとも思うのですが(だってアイドルが緊張で声が出なくなるでも問題ないでしょ)、パンフレットを読むと2ndライブの再現をしたかったと監督が言っているわけです。つまるところ古参向けのサービスシーンに堕してるんですよ、あれ。

あとTeam1st~8thでデビューすると言っているのにTeamによって描写の度合いが異なるし、ライブではソロ曲も披露するし、『Sentimental Venus』みたいにTeamと関係なく楽曲を披露するからTeam1st~8thの存在意義もあいまいなんですよ。何のためにチーム分けしたの?

全体的な感想

というわけで第1幕から第3幕まで見ましたが、正直なところファン向けの作品であってこれで新規が来るかというとかなり怪しい気がします。名前のあるキャラはたくさんいるけどさして話に絡まないし、むしろ先輩の765ASの方がストーリーに関わってくるからミリオンスターズの魅力を伝えるものになっているかも怪しい。

というか、ミリオンライブって10年目のコンテンツなんですけど、「何か」の後輩とか妹分として始まったものでも10年もやればそれなりの個性を持って「何か」から卒業すると思うのです。私立恵比寿中学だってももクロの妹分と言われていたけど独自の魅力を持ったアイドルグループとして活躍しているし、こういう書き方が正しいのか不明ですが日向坂46も元々けやき坂46として活動していたけど、独自の魅力があるから欅坂46から独立したわけである程度活動すれば「何か」とは別物になると思うし、ならないとおかしいんですよ。

で、ミリオンライブはいつになったら765ASから卒業するんですかね。アニメでもまた765ASが先輩としてアドバイスしていて、それはアニメのストーリーとしては正しいけどメタ的には「10年やっているのに未だに765ASの後輩というアイデンティティしかない」ということでしょ。

もっとも上のポストにもあるように一部のPはミリオンスターズには765ASの後輩という特徴を活かしてほしいみたいだけど、「765ASの後輩」というのは765ASの存在ありきなのでそれを特徴にしたら駄目なわけです。正直なところ先輩(運営)の「後輩は欲しいが世代交代はしたくない」というエゴに付き合わされているだけじゃないですかね。さすがに「世代交代をしない、いつまでも先輩の金魚のフンであり続ける『可愛い』後輩」と言ってしまったらミリオンスターズに気の毒だが、でも現状はそういう存在になり下がっているような。

あと12話の2ndライブ再現もそうですが、スタッフが入れたい描写をうまく落とし込めてないから違和感ばかりが先立つのです。そりゃ古くから追っているファンはそれで喜ぶかもしれないけど、ミリシタから入った私は2ndライブに思い入れがないから再現されても「はぁ」としか言い様がないんですよ。

8話だってこのみさんとプロデューサーを離すというのが先にあるからアイドルのプロモーションとして変なことになってると思えるわけです。ショッピングモールでTeam4thとTeam5thの両方がやればいいし、そもそも桃子には子役としての知名度があるのだから桃子がいるTeam4thをショッピングモールに行かせた方が注目もされるし知名度も上がると思うのだ。

11話についても観客席でカレーを食べる描写もみんなでカレーを食べる絵が欲しいというところから始めるからだと思えてしまう。結局スタッフがやりたい(入れたい)描写ありきで話を作るから、「えぇ?」という話や描写になるわけです。

ところで狭間Pがアイドルごとに数時間にわたる打ち合わせを行ったと言っていましたが、その成果はアニメに活かされていたのでしょうか。全くそんな気はしなかったのですが。

繰り返しになりますが信者の方は楽しめるんじゃないですかね。ニチアサなので子供にヒットするという皮算用を立てている人も多いけど、ストーリーの引きが強いわけでもないし華やかなライブ描写もそんなに無いので子供にウケるとは思えないのですが、私は生物学上は子供ではないので子供のことは分からないからもしかしたらウケるかもしれない。ウケたらいいね。


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