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勇気をもらう。

地元の高校が甲子園初出場し、2勝をあげた。

手に汗握るゲーム展開の中、最後まで諦めない強い気持ちで闘う選手の姿は見る者に勇気を与えてくれる。

高校野球が見る人に勇気や感動を与えてくれるのは、常に「後がない」状況の中で全力で挑む姿があるからで、次に頑張ればいいというプロの世界とは違うからだと思う。

我が家にも高校生がいるが、まったく同じ年頃の子どもだとは思えないほど彼らが大人びて感じるのは、やはり「責任」や「覚悟」を持ち、周りからの期待をズシリと背中に背負って、なおも結果を出すことが要求される場に身を置いているからなのだろう。

彼らは昨年夏の大会で甲子園出場まであと一歩が及ばず涙をのんでいたので、春の大会に甲子園初出場が決まった時、地元のお祭りムードはものすごかった。

あと一歩が及ばなかったあの夏の大会の日の夕暮れどき。

球場からの帰り道、我が家の前を通りすぎる時、いつものように野球帽を外し、頭を下げて丁寧に挨拶していったエースのピッチャーの姿が目に焼きついていたが、今日、甲子園のマウンドでガッツポーズをして勝利を手にした瞬間の彼の顔は一等いい表情だったことに嬉し涙が出た。

ダメだった時は叩かれ、結果を出せばよくやった!ともてはやされるのはどの世界も同じなのだろうが、彼らはまだ高校生なのだということを忘れず、大人たちは優しい目で見守ってあげてほしいと願う。

桜が咲き始めるうららかな春の甲子園。

彼らの夢舞台を一緒に応援することができる幸せを感じると共に、高校生から勇気をもらう春休みである。


#エッセイ #甲子園


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