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「寄せ描きnote」コピペ用story

フリー素材共有の童話です。
お知らせ詳細をじっくり読んでね。
お話だけココに分けてアップしました。
あなたがこのお話を使って作品ノートをアップしたら、ココの下のコメント欄にURLとともにお知らせしてね。楽しみに待ってます。
では、お話のはじまり、はじまりぃ〜♪

童話「おせっかいは台風のはじまり」

昔々、その昔。
あるところに寒い国がありました。
その国に小さな鳥がおりました。
小さな鳥はいつも南の方を見ながら思っていました。
「暑い国の人ってかわいそうだな。僕らはこんなに幸せなのに、そこに住んでる人たちはきっとすごく暑くて困っているんだろうな。裸なんてつらそうだな」
そして小さな鳥はとっても良い事を思いつきました。
「そうだ!暑い国の人たちが少しでも涼しくなるように冬さんを連れて行ってあげよう!」

あるところに暑い国がありました。
その国に白い鳥がおりました。
白い鳥はいつも北の方を見ながら思っていました。
「寒い国の人ってかわいそうだな。僕らはこんなに幸せなのに、そこに住んでる人たちはきっとすごく寒くて困っているんだろうな。あんなに服を着なければいけないなんて苦しそう」
そして白い鳥はとっても良い事を思いつきました。
「そうだ!寒い国の人たちが少しでも暖かくなるように夏さんを連れて行ってあげよう!」

寒い国の小さな鳥は、冬さんにわけを話してお願いすると、冬さんは渋々ながら引き受けてくれました。
「ただし、おまえが道案内をしておくれ。でなきゃ、私は迷子になる」

暑い国の白い鳥も、夏さんにわけを話してお願いしました。
すると、夏さんはカッと目を見開いて引き受けてくれました。
「ただし、おまえが道案内をしておくれ。でなきゃ、私は迷子になる」

寒い国の小さな鳥は冬さんを連れて南に向かって飛びます。
暑い国の白い鳥も夏さんを連れて北に向かって飛びます。

実は、冬さんも夏さんもとても怒りっぽいところがありました。
春さんや秋さんのように穏やかな心はあまり持っていません。
そのうえ、運の悪いことに、冬さんと夏さんはとても仲が悪いのです。
それなのに最悪な事態になりました。
寒い国の小さな鳥と、暑い国の白い鳥は、広い海の上で冬さんと夏さんを会わせてしまったのです。とんでもない鉢合わせ。
冬さんと夏さんは会った途端に罵り合い、取っ組み合いの大喧嘩になりました。
これが、台風のはじまりです。
寒い国の小さな鳥と、暑い国の白い鳥は、どうすることもできません。

とうとう怒りの矛先はそれぞれの鳥に向けられました。
小さな鳥は冬さんに、白い鳥は夏さんに、怖ろしい勢いで追いかけられたのです。
寒い国の小さな鳥は怖ろしさのあまり冬さんのいない国に逃げました。
そして、「つばめ」と名乗り、毎年冬さんが仕返しに探しに来る前に、冬さんがいない国へと逃げ続けています。

暑い国の白い鳥は怖ろしさのあまり夏さんのいない国に逃げました。
そして、「白鳥」と名乗り、夏さんから隠れ、毎年夏さんが仕返しに探しに来る前に、夏さんがいない国へと逃げ続けています。
くわばら、くわばら。

(おしまい)

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