2024.03.03 Sun.
23/24 Bundesliga 24. Spieltag
TSG Hoffenheim : SV Werder Bremen
🇩🇪17:30 / 🇯🇵25:30 K.O.

データ&ファクト

・TSGは19/20シーズン以降、SVWとの7度の対戦で僅かに1敗（5勝1分）しか喫していない。同期間にTSGがより多くの勝利を挙げたクラブはKOE（7勝）しかいない。なお、SVWと対戦した最初の22試合では僅か3勝（10分9敗）に留まっていた。

・TSGはBVB戦で3-2の勝利を収め、ブンデスリーガ8戦未勝利に終止符を打ち、第16節終了時以来となるトップ7に返り咲いた。TSGの今季の連勝は、第2節から第5節にかけて4連勝を達成したときのみである。

・SVWは直近のリーグ戦10試合で僅かに1敗（5勝4分1敗）しか喫していないが、その前の10試合では6敗を喫している。なお、SVWは後半戦に絞った順位表で3位（勝ち点13 得失点差+4）に着けており、これを上回るのは首位のB04（勝ち点16）のみである。

・SVWはブンデスリーガ後半戦6試合を終えて勝ち点13を獲得し、ここ9シーズンで最高の成績を残している。2014/15シーズンにも後半戦6試合を終えて、同様に勝ち点13を獲得していた。

・SVWはブンデスリーガのアウェイゲーム直近5戦無敗（3勝2分）で、直近3試合は全て完封勝利を収めている。ブンデスリーガでアウェイゲーム3戦連続完封勝利を達成したのは、Otto Rehhagel監督時代の1981/82シーズンのみである。

・TSGは今季のブンデスリーガにおけるホームゲーム11試合で僅かに勝ち点10しか獲得できていない。これは同期間におけるクラブのワースト記録であり、TSGは直近のホームゲーム4試合で未勝利（3分1敗）となっている。また、TSGはブンデスリーガにおけるホームゲームで14試合連続失点を喫しており、こちらもクラブワースト記録を更新している。

・今シーズンのブンデスリーガで、被シュート数がSVW（79本）より少ないのはFCH（77本）のみである。一方、TSGの被シュート数は139本であり、これよりも多いのはBMG（148本）とSVD（143本）である。

・SVWはブンデスリーガ後半戦で喫した失点は僅かに4で、B04とともにリーグ最高の守備の座を共有している。一方、TSGはブンデスリーガ直近の18試合でクリーンシートを達成できていない。ブンデスリーガでクリーンシート未達成のクラブワースト記録は、2013年から2014年にかけての24試合である。

・TSGのMaximilian Beierは、ドルトムントで初めてドッペルパックを達成し、ブンデスリーガでプレーする22歳以下の選手ではトップとなる10ゴールに到達した。しかし、10ゴールのうちホームゲームで決めたのは2ゴールのみであり、ここ6試合はホームゲームでゴールを逃している。

・TSGのPellegrino Matarazzo監督は、ブンデスリーガでSVWと対戦した5試合で1度も負けたことがない（4勝1分）。また、同時にブンデスリーガでこれ以上勝利を挙げたクラブも他にない。

TSG：9試合ぶり勝利。今度はホームで歓喜の歌を。

　前節、敵地でドルトムントとの壮絶なシーソーゲームを制した7位・ホッフェンハイム。この勝利が2024年初勝利であり、リーグ戦の連続未勝利を8でストップするものだった。後半からボール奪取の意識を高めたことによって、狙っていたカウンターで作り出したチャンスを確実に仕留めて敵地での勝ち点3獲得に漕ぎ着けた。

　この勝利は非常に素晴らしいものだった。ネガティブな要素もあるが、それは一旦切り離して良く戦ってくれている選手個人に目を向けたい。最初に紹介したいのは、前節、ドッペルパックの活躍でチームを逆転勝利に導いたMaximilian Beier。彼はこのゲームの得点により、自身プロキャリア初となる2桁ゴールの大台に乗せた。Optaによると、欧州5大リーグでプレーする22歳以下の選手で彼よりも多くゴールを決めているのは、レアル・マドリー（スペイン）でプレーしているJude Bellingham（16得点）のみというデータがあるそうだ。TSGのアカデミーが産んだゴールハンターは世界的に見てもトップクラスの飛躍を遂げているのだ。

　もう1人触れたい選手がいる。チームを最後尾から支え続けているOliver Baumannだ。彼は前節のゲームでブンデスリーガ通算450試合出場を達成した。彼がデビューした2010年5月8日以降、彼以上にブンデスリーガのゲームに出場した選手はおらず、この数字にも凄さと偉大さを感じる。今季は失点が嵩むシーズンとなっているが、セーブ数はリーグトップの98回を記録している。彼が居なければとうの昔に守備は崩壊していたことは間違いない。攻守でチームを牽引する2人が今節以降も勝利をもたらしてくれることを大いに期待したい。

　チームの話に戻るが、直近のリーグ戦14試合で僅かに2勝と大いに苦しんだTSG。幸運なことに目標としている欧州カップ戦出場の可能性は大いに残している。ただ、その枠を争うライバルは多く、気が抜けないゲームが続いていく。その第1ラウンドとなる今節、勝ち点で並ぶブレーメンをホームに迎える。ホームで3ヶ月ぶりとなる勝利を掴み取り、欧州カップ戦出場へ勢いをもたらす歓喜の歌を響かせる。

SVW：絶好調の2024年。13年ぶり欧州返り咲きへ視界は良好。

　前節、ホームで最下位のダルムシュタットと引き分けた8位・ブレーメン。年が明けて2024年に突入してから4勝2分1敗と、ものすごい勢いで勝ち点を積み上げ、欧州カップ戦出場争いに絡める位置まで急浮上してきた。その自信を深めたのは間違いなく敵地で王者・バイエルンを撃破したゲームだろう。2008年9月に勝利したのを最後に28試合、期間にして16年もの間勝てなかった王者を撃破したのだ。

　その王者撃破の大きな要因となったのが堅固な守備だ。粘り強く球際で戦い、ゴールを守り抜く。何より、満足のいくシュートを打たせない。このゲームで見せた守備は他のゲームでも見せており、シーズン後半戦では既に3度クリーンシートを達成。複数失点も年明け後唯一の敗戦となったハイデンハイム戦（2失点）のみと安定感が光る。この守備の安定が王者撃破、そして年明け後の好調の大きな要因となっていると言えるだろう。

　そして、今季のブレーメンはクラブ創立125周年の節目のシーズンを戦っている。前回欧州カップ戦に出場したのは13年前の2010/11シーズンだが、その間には長く下位に低迷した時期もあり、41年ぶりの2部降格も経験した。そこから再び欧州カップ戦の舞台に手が届く位置まで這い上がってきた。Tim Werner監督は「1試合ずつ勝つことが大切」と語るが、その視線の先には125周年の特別なシーズンで掴み取る欧州切符がきっとあるはずだ。同勝ち点の欧州カップ戦出場を争うライバルに対して、堅固な守備を武器に敵地で勝ち点3獲得を狙う。

プレスカンファレンス

TSG：Pellegrino Matarazzo

― BVB戦勝利後のチームの雰囲気について。
「これだけ長い間勝利を待ち望んでいたわけだから、非常にポジティブなムードであることは明らかだ。少年たちはよりオープンになり、勝利によってエネルギーが放出された。」

― SVW戦について。
「BVB戦の勝利はとても重要だったが、次の勝利も重要だ。エネルギーを全て力に変えて攻撃したい。SVWはシーズン後半戦で3番目に強いチームである。我々には大きな課題があり、そのためにまだ努力を続けなければならない。我々の基本は安定を保ち、前進し続けることに変わりは無い。」

― SVWの強みについて。
「真面目に守り、オープンプレーからの失点が非常に少ない。攻撃面では、良い選手が揃っていて、彼らは明確で安定したプレーをする。また、深いエリアへの侵入も速い。」

― チームの守備について。
「守備は間違いなく安定した。BVBは2つのセットプレーから得点した。後半の守備については我々の基準になる。今後もこのインテンシティでプレーを続ければ多くの試合に勝てるだろう。」

― Dennis Geigerについて。
「我々はみんな、Dennisのために喜んでいる。彼はずっと外から見ていなければならなかった。みんなが彼を祝福したんだ。我々は彼が自分たちに何を与えてくれるのかを見てきた。彼が100%の状態で戻ってくる時期に関しては何とも言えない。彼には必要な時間が与えられるだろう。我々は彼が長期的にフィットし続けることを望んでいる。」

― Tim Drexlerの契約延長について。
「彼はスピードがある好青年だ。年齢の割には勇敢で、トレーニングでもそれを見せている。Timは将来性のある選手だ。遅くとも夏までにはトップチームの選手に育てられるはずで、それがクラブのアプローチだ。我々の下でポジションを獲得した全ての若手選手に対して、私は喜びを感じている。」

SVW：Ole Werner

― スカッドの状況について。
「Fliedl, Veljikovic, Pieper, Starkが欠場する。Hansen-Aarøenもまだ欠場する。Opitzはトレーニングに復帰したが、世代別のチームで起用されるだろう。Justin Njinmahについては疑わしい。」

― Justin Njinmahについて。
「彼は今日（金曜日）も個別トレーニングを行っている。明日からはチームトレーニングに復帰できることを願っている。彼は鼠径部に問題を抱えているが、深刻なものでは無い。ただ、我々は彼がチームに復帰することを楽観視している。」

― 対戦相手のTSGについて。
「ほぼ全てのポジションに代表プレーヤーがいる経験豊富なチームだ。彼らは明確なプレールーティンを持っている。プレーの質、パワー、スピードの全てが上手く融合している。」

― 累積警告による出場停止について。
「（6選手が累積リーチ）それは問題ない。我々は次の試合であるTSG戦に集中している。その次はBVBだ。我々は起用可能な選手で計画を立てているし、戦術を立てる立場には無い。」

― 欧州カップ戦出場の目標について。
「私のアプローチは、常に最大限の成功を望み、毎週ピッチに立って試合に勝つことだ。勝てば勝つほど順位を上げる可能性が高くなる。最も重要なことは、日々のタスクに取り組み、その日々のタスクが決定的な要因であることを知ること。だからこそ、我々の仕事は毎日上手く勤勉に取り組むことだ。私はクラブがポジティブに発展することを信じている。我々の目標は一歩一歩前進することだ。」

予想スタメン

TSG Hoffenheim 《3-4-4-2》
Baumann - Kabak, Grillitsch, Brooks - Kaderabek, Stach, Tohumcu, Jurasek - Kramaric - Bebou, Beier

SV Werder Bremen 《3-5-2》
Zetterer - Malatini, Groß, Jung - Weiser, Schmid, Lynen, Stage, Agu - Ducksch, Njinmah

Drohende Sperren - 4 Gelbe Karten -
・Pavel Kaderabek（TSG）
・Anton Stach（TSG）
・Oliver Deman（SVW）
・Anthony Jung（SVW）
・Senne Lynen（SVW）
・Romano Schmid（SVW）
・Jens Stage（SVW）
・Mitchell Weiser（SVW）