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車載スマホやドラレコの撮影画像で盛土の異状を検知。(第26回優勝社 アーバンエックステクノロジーズ)

アーバンエックステクノロジーズと都市整備局がキックオフミーティング

東京都はこれまでに開催したピッチイベント「UPGRADE with TOKYO」で優勝社に選ばれたスタートアップ各社の皆様と都政課題の解決に向けて協働を進めています。今回は、第26回目の優勝社であるアーバンエックステクノロジーズと東京都都市整備局との間で2023年2月に行われた、キックオフミーティングについてお伝えします。

日本の国土は、平地の面積が約3割と少なく、高度経済成長期などの人口増加に伴い宅地として利用できる平らな土地が不足したため、住まいの場所が郊外の丘陵地へ拡がっていきました。丘陵地を宅地として利用するため、山を削った土で谷を埋めてつくられた平らな土地などが盛土造成地です。都内には1,500か所を超える大規模な盛土造成地が確認されており、効率的な情報収集が課題となっています。
令和4年5月に成立した盛土規制法(通称)の運用に向け、東京都は都民の力を活用しながら効率的に情報を収集し、既存盛土の経過観察などを行っていきます。

キックオフミーティングにはアーバンエックステクノロジーズの前田紘弥代表取締役が参加し、今後の進め方などについて話し合いが行われました。

車載カメラ撮影画像を活用した盛土の情報収集

アーバンエックステクノロジーズは、「RoadManager(ロードマネージャー)」というシステムを提供しております。これは、車載のスマートフォンやドライブレコーダーで撮影した画像から、路面の損傷箇所をAIで自動検出し、Web上の画面に地図や損傷の詳細な情報を表示するものです。

RoadManager

このシステムを活用し、盛土の情報収集を行うことを検討しています。具体的には、車載カメラに写った盛土の状態をWeb管理画面のマップに表示します。効率的かつ迅速に情報を収集するため、AIを積極的に活用することも確認しました。
RoadManagerを活用することにより、都民が特別に意識することなく盛土の情報提供が行える―都市整備局はこうした仕組みが実現されることに期待しています。

都民投稿アプリによる情報収集

アーバンエックステクノロジーズは、道路の損傷や不具合などについて、都民が気づいたその場で投稿できる「My City Report(MCR)」というサービスも提供しています。MCRは、東京都建設局でも道路通報システムとして既に導入されています。
今回の協働においても、RoadManagerに加えてMCRを活用していく予定です。都民が盛土を発見・投稿すると、管理者が画像と位置情報を確認できるようにします。
RoadManagerとの併用により、効率的な情報収集が期待できそうです。

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