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子宮をおくるための儀式


この小さな儀式は、女性としての大きな転機に立ったあるUPHYCAの巫女にむけて谷崎が書いたものです。今後同じような体験をするかもしれない巫女と魔女のために、彼女の了承を得て公開します。

彼女は子宮を摘出することになりました。ソロ魔女であり巫女である彼女が、今まで共に歩んできた身体の『うつわ』との別れを馴染み深い神々と祝い光を灯せるように、UPHYCA・現代魔女両方の世界観で書きました。

●の伏字には神名、〇には自身の魔女名をあてて下さい。


【準備】
祭壇の上に蝋燭2本、火の器、水の器を設え、一本の蝋燭に火を灯す。子宮をあらわす紙製の象徴ひとつをあらかじめ作っておく。


【上】
『五行』を歌い、巫女の場をつくる。
『十二支』をとなえ、方位をつくる。
『九星』を歌い、神さまの降りる場をつくる。『ひめひこ講』を歌い、神様の座る場をつくる。


【中】
『つきめ』の節で以下を歌う

つきめおろしめ いざなみこ
ふかみにねむる もとひめと
ねのもとははと おろしませ

つきめおろしめ いざなみこ
いとしまなこよ わがひめよ
とおつうつわと おぼゆべし

つきめおろしめ てすりませ
●●●●●●●  ●●●●
とももとちよと とよみませ


つきめおろしめ てすりませ
とおつうつわよ ねのははよ
まどいひめうた きこしめせ
(巫女は祈ります。元比賣よ、器の源よ、今心細く困っている私の声を聞いてください)

ゆたかきよらの ひめうつわ
よろこびひかり はなむすび
たわわといのち こぼれみつ
(若々しく清らかだった頃の私は、まるで花が咲くようにして、性の喜びを知りました。やがて子宮に命が宿り、産む性を知りました)

あまたかよいし うつわばせ
やどしはぐくみ むすぶせじ
すさびほどくも ひめのせじ
(今の私は、自分の子宮にまつわるあらゆることを知りつくしています。子供を宿すことも、育むことも、新しい何かを生み出す力も知っています。また同時に、荒ぶり奔放に血を流し、怒りとともに切り捨てる性質のことも知っています。これらもすべて女の性です)

いざいまきたり とききたり
わがみにねむる うつわくべ
あらたのひかり ともすべし
(そして今、時が来ました。私の体の中に眠っている子宮を、元比賣に返す時が来ました。火にくべて、別れましょう。そしてその火が、私がこれから歩むあたらしい世界を照らす灯火となってくれますように)


紙製の子宮を蝋燭で燃やし、火の器にくべる。
器の火から二本目の蝋燭に火を分け灯す。
一本目の蝋燭を水の器に差し入れ火を消す。

【下】
新たな光のもと、以下を唱える。

「わたしのみちゆきてらす神
魔女の神の名の下に
火土風水めざめませ

わたしは〇〇、魔女の姉妹
崇め燃やされ恐れられ
蔑まれなお歩みゆく
わたしは〇〇、魔女の姉妹

つむぐは言葉、まとうは香り
あらゆる悦び、あらゆる涙
生み出す命の揺り籠に
告げる別れはおりなす呪文

あらゆる悲しみ、消えるよう
あらゆる痛み、去るように
あらゆる不安、消えるよう
あらゆる怒り、去るように

わたしは〇〇、魔女の姉妹
聴け●●●●、答えよ●●●
これはわたしの新たな門出

火土風水、いざ祝え
魔女の神の名の下に
神よわたしのみちゆきてらせ」

納得ゆくまで唱える、
明るい光を感じたら以下を宣言する。

「わたしは〇〇、魔女の姉妹
下弦の月の女神の道に
足踏み入れんと望むものなり」

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