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ムクムクゴケをおかわりしてきた

1ヶ月前にムクムクゴケを発見したスポットに再訪してきた。
この時期の苔、特に苔類は移り変わりが激しくて、3月に蒴があった苔はもう蒴が失われて新しい葉が出ている。元の濃い緑ではなく、薄く明るく生命を感じさせる緑色。
軽々しく「生命の息吹」なんて言うけど、コケは別に呼吸してないというか息吹ってほどの動きはない。これも擬人化ですわね。

目的地へ行くバスでうつらうつらしていたら、みんな下りだした。
あれ、ここで下りるんだっけと寝ぼけて下りたら、目的地まであと2kmある。
歩き出したら山村と山桜が美しくて、まちがえて下りてよかった。
ここでまちがえなかったら、コケだけ見て終わっていたかもしれない。
東京に住んでいると当たり前のようにソメイヨシノがどさどさ降り注いでくるけど、山桜には手の届かない美しさがある。

東京の桜は灰色とピンクだけど、やっぱり緑との組み合わせがきれいだと思うです
RGB指定できない

前回は5人で見たけど今回は1人、加えて探索時間も半分程度ということで、びっくりするような大発見はなかった。
それでも、ひたすらにコケと自然に向き合ってると、なにもかも忘れる。
ミリ単位の世界でいるかどうか分からないコケをじっくり探してから、ふと目を上げてどこまでも続く森を見ると、人間の大きさと小ささを一度に実感する。
ひたすらの美しさに囲まれる贅沢さ。

入口のムクムクゴケは今回も蒴なかったので、ここは蒴つけない群落ぽい
ヒシャクゴケの蒴が全盛期でした
茎状苔類は葉と茎のパターンが美しいところに、ランダムな蒴の伸びが破調をもたらす
祭り
コオイゴケの仲間だと思うけど、だいたい亜高山帯のはずなのでよく分からない
ノコギリコオイゴケの蒴は初めて見たかも
溶岩みのある岩
アキウロコゴケかな。これも蒴を見たのは初めてかも
コウヤノマンネングサ
たぶんジンガサゴケ

第2スポットは川を渡る必要があるのですが、先週からの雨の影響で前回の倍以上の水量になってた。
6年ものの長靴が破れてて、残念ながら諦め。
また来年。

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