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UPSIDERを世界で闘える「総合金融機関」へ。国境を超えて多彩なキャリアを積んだ弁護士が、次なる挑戦の舞台として選んだ理由

UPSIDERへの想い


幼少の頃、人から感謝される祖父の背中に憧れて、「自分も人生を賭け、誰かの役に立ちたい」と芽生えた想いは、今も変わっていません。

これまでリーガル界で培った経験を生かしてバリューを最大化し、UPSIDERを世界で闘える「総合金融機関」に進化させるべく、全身全霊で挑みます

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UPSIDER で働く人を紹介する『Who we are』シリーズ。

今回語ってくれたのは、2022年9月に入社したKensuke Tsujimoto(逵本 憲祐) さん。弁護士資格を有しながら、ヘッジファンド設立やファッション業界のスタートアップ経営など、ユニークなキャリアを積んできたリーガル界のエキスパートが仲間に加わりました。

KensukeさんがUPSIDER への入社を決めるまでに、どのような経緯があったのでしょうか。秘められた熱い想いや、今後の展望についても伺いました。

2022年9月に入社したKensuke Tsujimoto(逵本 憲祐) さんです。

祖父の背中を追いかけ、弁護士の道へ

ーご経歴を含め、まずは簡単な自己紹介をお願いします。

はじめまして、逵本(以下、Kensuke)です!

現在はCLO(Chief Legal Officer)として法務や労務関連の業務を幅広く担当しながら、既存事業の法的整備を行ったり、新規事業開発に関わったりしています。

経歴としては、大学卒業後、アメリカ留学を含めて約9年の弁護士生活を送りました。2019年にシンガポールでヘッジファンドの設立と運営に参画。その後、ニューヨークでデザイナーズブランドのスタートアップ経営に携わりました。現在はニューヨークを拠点にリモートワークをしています。

ー弁護士のキャリアのスタートである長島・大野・常松法律事務所(以下、NO&T)には、どのような経緯でたどり着いたのでしょうか?

「将来は弁護士になる」と志したのは、遡ると保育園の頃です。一緒に暮らしていた祖父が弁護士で、彼が自宅で甲とか乙とか難しい言葉を使って書面を作る姿をそばで見て、「かっこいいなぁ」と憧れていました。

いわゆる町弁だった祖父宛に、よく依頼者の方からお中元やお歳暮が届きました。お礼を添えて手渡しで持って来られる方もいて、「弁護士って、こんなにも人から感謝される仕事なんだ!」と幼いながらに眩しく感じたことを覚えています。

小学2年生の時、「どうすれば弁護士になれるの?」と両親に尋ねると、「叔父ちゃんが通っていた高校がええんちゃう? そのあと京大に行けば良い」と言われて。その高校が中高一貫だと知った僕は、中学受験を希望しました。

しかし母の教育方針は、「中学受験より、とにかく遊びなさい」。1年に渡って親を説得し続け、小学4年生の12月、「クリスマスプレゼントは何がほしい?」と聞かれ、「塾に行く券が欲しい」と答えました。母も「そこまで言うなら……」と、小学5年から塾に通わせてくれて、中学受験に合格できたんです。相当変わった子どもですよね(笑)。

ーすごいですね……!進学した学校では、部活動に情熱を注がれていたと伺いました。

はい。そこから6年間、陸上部の活動に打ち込みました。これがもう、挫折の連続でしたね。中学3年の大事な試合では400メートルで0.01秒差で敗退。高校3年では、県のインターハイのレース中に肉離れを起こし、準決勝落ち。悔しすぎて涙すら出なかった。6年必死で頑張ったのに、「努力なんて報われへんやん!」って、打ちひしがれました

陸上部を引退し、やるせなさを感じていた高校3年の夏の終わり。僕を奮い立たせてくれたのは、尊敬する陸上部の先輩でした。陸上の日本選手権で2位という華々しい結果を残した憧れの方から、ある日こんな手紙をもらったんです。

「転んだ経験は必ず将来の糧になる。俺も、部活で結果を出せたのは良い思い出になったけど、その後の人生で活きたのは失敗の方だった。こんな早い段階で悔しい経験ができて良かったね!」

その言葉に救われましたね。「こんな所でつまづいている場合じゃない!」と気持ちを切り替え、弁護士になる夢を叶えるべく動き出したとき、大学受験まではあと半年。死ぬ気で勉強して、京都大学の法学部に合格できました。その手紙は人生の指針として、今でも大事にとっています。

大学に進学し、司法試験に合格した後、就職活動では最終的に、ふたつの弁護士事務所で迷いました。そのうちの1つであるNO&Tの面接で、採用担当の方が「うちはちゃんと泳ぎ方を教えてから、海に入ってもらう」という社員育成の話をされていて、天才肌ではない自分にカルチャーフィットすると思い、入社を決めました。

10年のリーガル経験を経て、ファッション業界に転向

ー弁護士時代はどのような経験をされたのでしょうか?

NO&Tでは、主に金融関連の訴訟や労務、会社法周りの業務に携わっていました。印象に強く残っているのが、入所直後から5年間担当した民事裁判です。300億円規模の金額が動く大きな訴訟でした。

夜遅くまで証人尋問のリハーサルをしたり、何百個の証拠や何千通のメールをひとつひとつ読んで書面を用意したり。準備も佳境に入ったある土曜日の夜、オフィスで大量の書類の束をめくっていたら、そのうちの1枚に目が留まり、「これ、証拠として使えるんじゃ……!?」とハッとしたんです。あの瞬間の興奮は、今でも鮮明に覚えています。

東京地裁では、こちらの筋書き通りに全面勝訴。まさに “神は細部に宿る”で、「何事も力を抜いたらあかんな」と実感しました。その後、東京高裁で逆転敗訴。全身全霊を込めて上告受理申立理由書を書き残して留学に旅立ったところ、留学中に「最高裁で再逆転勝訴」との便りが届いたんです。いろんなドラマが詰まった当時の経験を経て、「弁護士としての仕事をひとつ形にできた」という達成感を得ることができました。

入所して5年が過ぎた2015年から、夫婦でアメリカ留学。サーフィンがしたかった僕は西海岸のバークレーへ、妻は東海岸へ飛び、互いにロースクールに通い、法学修士を取得しました。

留学時代は、世界各国から集まった志高い仲間たちとの出会いを通じ、人生観が大きく変わりましたね。「これまで受けた恩恵を社会に還元するんだ!」と突き進む、トップのロースクール出身のアメリカ人の友達。ゼロからローファームを立ち上げ、今ではスイスのスタートアップ界隈で名の通った弁護士として活躍するスイス人の友達。彼らと切磋琢磨し合う日々は、あまりにも刺激的でした。

約1年の留学を終え、ニューヨークの弁護士事務所で1年研修を積みました。当初は1年で終えるつもりでしたが、現地生活が楽しすぎて、帰国を一旦辞めることに(笑)。妻はニューヨークに残り、僕はシンガポールへ。

ちょうどその頃、留学時代の友人から、「シンガポールでヘッジファンドを立ち上げる」という話を聞いたんです。当初は友達としてリーガルの相談を受けていましたが、彼からある日、「一緒にやらへん?」と誘われて。「こんなチャンス、二度とないかも!」と胸が高鳴りました。お世話になったNO&Tには、これからお返ししていくタイミングでした。でも、自分の気持ちを抑えきれなくて。チャンスを失うのも怖かったんです。

不義理になってしまいましたが、シンガポールに来て半年でNO&Tを退職。8年の弁護士生活に、一旦幕を下ろしました。

現地では、ヘッジファンドの立ち上げと運営に参画。事業は好調で、業界団体が選ぶAsiaのNew Fund of the Yearを受賞するなど一定の成果は出せたものの、コロナ禍などあらゆる事情が重なって2年強で畳むことに。そこから、家族が暮らすニューヨークに戻りました。

ーニューヨークでファッション業界に転向された経緯とは?

ヘッジファンド時代、当時4歳だった上の息子に「ダディーはなんの仕事をしてるの?」と聞かれた時、平易な言葉でうまく説明できなくて。これって本質的じゃないと思ってしまったんです。

「自分が本当にやりたい仕事とは?」と原点に立ち返った時、「何かを形にすることで、人を喜ばせたり助けたりしたい」という気持ちに気づきました。

じゃあ、自分が好きなものってなんだろう?真っ先に思い浮かんだのが、ファッションでした。その時期に、知人のデザイナーがビジネスを始めたいと考えていることを知り、「もしかしたら何か力なれるかも」と一念発起。ニューヨークで、デザイナーズブランドのスタートアップ経営に参画することになったんです。

そこから1年半、専らビジネスサイドで資金調達からビジネスプラン策定、店頭販売まで、デザイン以外の全ての領域に携わりました。

チームは職人を入れて10数名。年次の若いアソシエイトをマネージしていた弁護士時代とは全く異なり、自分より年上のメンバーにどのように仕事を依頼し、気持ちよく進めてもらうのか。人と本気で向き合うことの大切さを、心底学ばせてもらいました。

一方、表向きは華やかなファッション業界の裏側で、待遇を含めて職人たちの絶え間ない努力に光が当たっていない現状も垣間見ました。「彼らが報われる場所を作りたい」と強く感じましたね。

全く未知の業界で、ゼロから学んで無我夢中に駆け抜ける日々は刺激的でした。我が子をアトリエに連れて行き、「ダディーが働いている会社の服やで」とプロダクトを見せることができたのも、最高に嬉しかったです。

しかし、資金調達を終えて事業計画の策定と実行に一応の道筋をつけた頃、ファッション業界における自身の限界をうっすらと感じ始めてしまって。手探りで経営らしきものをやってきたけど、リーガルやヘッジファンド時代の経験はほぼ活かせず、「自分じゃなければ、この会社をもっとうまく経営できたのでは?」という葛藤を常に抱えていたんです。

ただビジネスはとても好きで、「次に転職するなら、リーガルの経験を活かせて、かつビジネスサイドに近い仕事にしよう」と心に決め、新しいステージを模索し始めました。

「あなたに来てほしい」水野の言葉に背中を押されて

ーUPSIDER に入社を決めた経緯について教えてください。

2022年7月、とあるVCに勤務する旧友と飲んだ時、転職について相談しました。そこで彼から「ここしかない!」と紹介されたのが、UPSIDERでした。

実はその頃、スタートアップ2社を経て既存の金融機関を利用した際に、多くの課題に直面していました。クレジットカードの審査結果の通知すらなく、銀行には何度も泣かされて。だから、UPSIDERの斬新なビジネスモデルはもちろん、新事業に果敢に挑戦するスタートアップ感に強く惹かれました。

Toruさん(宮城)とNaoさん(石神)の面接を経て、2022年8月、Tomoさん(水野)の最終面接を受けに、東京のカフェで待ち合わせをしていました。すると当日、Tomoさんから開口一番に、「あれこれ質問するつもりはなくて、Kensukeさんに来てほしいんです」と言われ、呆気に取られました。

「弁護士とかファンドとか、キラキラな経歴はどうでもよくて。そこからファッション業界に飛び込む “バグったリスク感覚”を持つ、そんなクレイジーな方に入っていただきたいです」

もうハートを鷲掴みにされましたね(笑)。僕はキャリアの一貫性のなさに自信が無く、ファッション業界時代は転職活動で汚点にすらなり得ると思っていたんです。

Tomoさんは、僕がそれを気にしていることを悟り、あえて触れてくださったんだと思います。実際、めちゃくちゃ背中を押されましたし。それを含め、「なんてすごい方だ」と痺れました。これほど魅力的な方々が働く会社に底知れぬ面白さと可能性を感じ、2週間ほどでUPSIDERへの入社を決めました。

ー実際に入社されて、現在の心境はいかがでしょうか?

UPSIDERのリーガルは事業部との距離が極めて近く、新ビジネスを実装する時に種の段階からどっぷりと関われるのは、大きな魅力だと感じています。

世のビジネスにおいて、リーガルが決定打となる判断を下すシーンはそう多くありません。でも、レギュレーションが複雑に絡み合う金融業界で、UPSIDERのように新規事業を立ち上げようとすると、必ずリーガル的な対応が必要になります。例えば新規事業を立ち上げる際に、事業構想の段階から議論に入り、起こり得るリスクやその回避方法を一緒に考え、オペレーション設計から利用規約の策定までを行なうようなイメージです。

UPSIDERに入ってもうひとつ驚いたのは、個々のライフスタイルを尊重する風土が組織全体に根付いていること。僕はニューヨーク在住の共働き夫婦で、2児の父でもあります。家庭と仕事を楽しく両立できているのは、会社として多様な働き方を許容してくれているから。とてもありがたいですね。

リーガルの力で、UPSIDERを世界で闘える「総合金融機関」へ

ー今後の展望があれば教えてください。

UPSIDERは「法人カードの会社」から、日本の成長企業を後押しする「総合金融機関」への進化を目指して走っています。そのスピードを加速させるべく、リーガルとして新規事業を作る構想も出始めていて、Toruさん (宮城)と具現化に向けた議論を進めています。

またCLO(Chief Legal Officer)として、多彩なキャリアや強みを持つ方々にジョインいただき、互いの足りないピースを埋め合える強いチームを作っていきたいです。僕自身はジェネラリストかつ飽き性で、それは強みであり弱みでもある。自分ひとりの力では、金融のレギュレーションの中で太刀打ちできません。チームとしての掛け算の係数を高めつつ、みんなが気持ちよく働ける環境を整えていきたいです。そしてゆくゆくは、僕より適任の方にチームを率いていただき、僕自身はよりビジネスに近い方に軸足を移していけたらと思っています。

個人的なビジョンとしては、自分らしく人生を突き進む姿を我が子に見せ続けたいです。僕がかつて祖父の背中に憧れたように、「人から感謝されるダディーの生き方って、かっこいい!」と思われて生涯を全うできたら最高ですね

ーUPSIDER に興味がある方に、なにかメッセージをお願いします。

UPSIDERのビジョンを実現するために、リーガルチームの仲間が足りていません。ご自身が“Be Upsider”として成長を楽しみ、自分の手で何かを生み出す挑戦がしたい方にとって、UPSIDER は最高の舞台です。なにか感じるものがあれば、いつでもご連絡ください。お待ちしています!

UPSIDERでは、一緒に働く仲間を募集しております!!


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