オリエンタルマジック?(笑)

先日、私のホームページを見たイギリス人から指圧の依頼を受けました。どうやらご自身の誕生日のためにご自身へのご褒美として指圧を受けたいとのことでした。

しかし今までお会いしたことのないイギリス人かつ、ご自身への誕生日プレゼントとなるとこちらもプレッシャーがかかるので、電話越しですが予め具体的に何を望んでいるのかを詳しく聞いてみました。すると、いつもやってもらっている指圧師(多分イギリス人)がたまたまその日ホリデーでいないこと、そしてその指圧師と同じようなことを私が日本人ということもありやってくれるのではないか、ということでした。

なぜ私が指圧に関してわざわざ「どんな指圧を受けたいか(受けてきたか)」を知る必要があったのかはまずこのビデオを見てみてください。(飛ばし飛ばしで大丈夫です。要は雰囲気だけ感じてみてください)

私は別にこの方のやり方を批判するつもりも否定するつもりもありませんが、おそらく日本でこのような指圧をやっている人はごくごく少数でしょう。

日本で指圧といえば、「ツボをしっかり親指で押す」ことを指し、お客さんも「痛た気持ちよさ」を求めます。もしこのような「触りかた(押し方)」をしてきたらおそらくほとんどのお客さんは

「おい!コラ!アンタ経験あるの?店長だせ!」

と怒られることでしょう(笑。

しかし欧米で広がった(広がってしまった)指圧は○○式(あえて名前を出しません)で、親指でしっかり押すよりも関節を動かしたり、手のひらで軽くゆっくり押すという方法です。なぜそれが広がってしまったか、私の考えでは日本式の指圧(波越式ともいいますが)はセラピストにとって親指が痛すぎる、というのとそれを広めてしまった日本人のミステリアスでオリエンタルな雰囲気なのでしょう(笑。(だからそれを広めた日本人を私はここでは明記しないのです(笑)。

まあ、それはさておき、上の動画のような欧米で流行ってしまった指圧にはいくつか問題点があると私は思います。それは

1,受け手(クライアント、患者、お客さん)の姿勢が必ずしも快適ではない。
2,施術者の体の位置が受け手に近すぎる(接触しすぎる)
3,最新の生理学や痛みの科学を全くフォローできていなために効果といえば「タッチ効果(とプラシーボ)」しかない。

とくに大問題なのは上の2番で、現代のモラルというか時代感にあっていません。もっと具体的にいうと今年日本のとある俳優さんがアロママッサージの女性をレイプして捕まったあの事件を考えるとよくわかります。

画像1

このお店は確信犯的に綺麗な女性セラピストのみを雇い、露出度の高いユニフォームを着せ、そしてわざとお客さんと密着度の高いポジションでマッサージをしています。もっというと

日本ではあん摩マッサージ指圧を行うには国家資格が必要!

ですが、ホームページを見る限り、彼女たちはありません。まあそれはさておき、上の動画も密着度が高すぎるのです

で、問い合わせのあったイギリス人の方に私は「私はあくまでも日本式のやり方を行いつつ、最新の解剖学生理学を考え、自分独自の手技を行っている」と伝えました。すると彼女も「じゃあ一度体験してみたいわ」とのことで、予約を受けたのですが、電話を切る前に私が「当日、マッサージベッドを持参するので、その場所だけは予め確保しておいてください」と伝えると

「あなたは布団の上でやらないの?I want to be connected with the earth!」といってやっぱり予約はいいと断られました(笑。

じゃあ、アンタ、普段から床の上で寝とけよ!と言いたかったのを我慢したのは言うまでもありません(笑。

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