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【23-11-11】本と、音楽。意識の流れ。New Music Friday

●朝から業務。午前中は、文章のディーテールを詰めていくようなミッション。じつはこの手のタスクがいちばんおもしろいんじゃないかと思っている。逆に言えばここにモチベーションが感じられないような人はポジションに関係なく、この仕事(コミュニケーションを考えるような仕事)に向いていないのではとも思っている。例えば、メールが短いとか定型のものしか書けない人はその傾向がある。ビジネスメールは短くシンプルに?そんなの嘘松。人心を動かすには、読むことが楽しくなるようなテキストの工夫が必要だ。そんな発想に関心がない人はやっぱりこの仕事に向いてない。続けるべきではない。
●ルーティーンのティップネス(ラン、筋トレ、ダンス)をはさんで、作戦計画を紙に定着させるような、つまり地図を描くような業務。一見、朝のディテール仕事とは真逆に思えるけれど、むしろディテールこそがビッグ・ピクチャーを左右する。これがわかってない人もこの仕事に向いていない。つまり、ディテール、ディテール、ディテール。
●仕事をしながら音楽を聴く。音楽で業務の効率化がはかれる人間なので、今週、金曜日の新譜をひたすら流し続ける。そう、ご存じのように金曜日はニューリリースの日。PitchFork の情報や、X(旧Twitter)の信頼筋からの確かなレコメンドが集まってくるので週末の棚卸しが重めの仕事のようになっている。そんなハードワークを経て、夥しい量の新譜から今週選んだのは以下。

□Restless Thoughts/Zooey Celeste
ズーイー・セレステ。ニューヨーク、ブルックリン。チェンバー・ポップ、ローファイ・サイケデリア、シュールレアリスムなダンス・ポップで、確かに夢の中にいるようなフィルターのかかった音作り。「Restless Thoughts(落ち着きのない思考)」というタイトルは、ズーイー自身が書いた小説(形而上学的スリラー)にインスピレーションを受けているということで、そういうところの面白さが音楽に表れている。

□Quarter Life Crisis/Baby Queen
南アフリカ出身ロンドンを拠点とするベイビー・クイーンのデビューアルバム。Netflixの人気ドラマに曲を提供していたりして、新譜が待望されていた。このゾーンの女性ポップ&ロックアーティストはとても多く、交通渋滞が起きているんじゃないかと感じる人も多いかもしれないが、そんなことはなく、それぞれがなんらかの形でオリジナリティを発揮していて、いやもうすごいゾーンと化しているわけです。
ちなみに、「Quarter Life Crisis(QLC)」というのは用語として成り立っているようで、人生100年のクォーターである25歳前後で人生や自身の在り方、生き方などについて悩む現象のことらしく、彼女自身もそのようなCrisisだったらしい。

□Chalice/Pure Bathing Culuture
ポートランド・オレゴン出身の男女ドリームポップ・デュオ 、ピュア・ベイシング・カルチャー。えーっと。めちゃくちゃ良いです。フォーク・ロック、レトロ・フォークの最良の形の進化という印象。わたし自身のフォーク&MTVバイアスが強すぎるのはわかっている。でもM4とかM7とか聴くとただそれだけではないような気もする。

□Heaven Knows/PinkPantheress
こちらも待望のデビューアルバム。Baby Queenと同じゾーン?といっても怒られないですよね。いや違うか。まあいいや。ダンスミュージックそしてドラムンベース。わりと、というかそうとうヤバいです。でも今ってほんとうにTik Tokが発表フォーマットのデフォルトになってんですね。

□Hadsel/Beirut
そして今週はなんといってもベイルート。ザック・コンドンがレジリエンスのために選んだ場所、ノルウェーのハドゼルという島でレコーディングされたとのこと。それもあってか、静謐である。いつものベイルートっぽいところあるのでわかりにくいかもしれないが確実に、静かである。レディオヘッドのようにも聴こえる。会社の後輩に勧められて聴きはじめてもう10年はたつが、もしかしたらいちばん好きな作品になるかもしれない。いま聴きながら書いているが泣きそうである。

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