前回予告した通り（？）、今回は犬を中心としたSNKキャラのペット事情について。ちなみにイイネイヌとは、先日『ポケモンSV』に実装されたド畜生犬ポケモンです（ヘッダー画像参照）。

　さて、犬といえばこの人！　人間凶器ことアンディ・ボガード！　……ではなく（アンディは犬嫌いなだけで犬が怖いわけではない）、まずはSNKの女性キャラとしては、もはやかなりの古参となった感のあるマリー・ライアンa.k.a.ブルー・マリーから。
　ブルー・マリーが飼っている犬は、名前はアントニオ、通称アントン。犬種はイングリッシュ・ポインターである。『餓狼３』でマリーが初登場した時から、アントンも試合前や勝利後の演出などに登場していた。ぶっちゃけ庵よりも先輩である。

　犬をペットにしているキャラはほかにもおり、『MI』シリーズのデュークはセントバーナードを５頭も飼っている。多頭飼い問題。
　また、『XI』に参戦していた天童凱は、正確な犬種は不明ながら、「番長」という名の犬を飼っており、最近『KOF XV』に参戦したばかりの四条雛子も、没イラストでは化粧廻しをつけた土佐犬にまたがっていたので、自宅で飼っているのかもしれない。大金持ちだしな。

　犬あるところ猫あり……というわけではないが、続いて猫派。
　まずは元祖SNK格闘ヒロインのキングさんは、マロンという名の猫を飼っている。この設定は『龍虎』ではなく『KOF2000』から追加されたものなので、つい最近になって飼い始めたのだろう。まあ、西暦2000年をつい最近というのもアレだが……。
　そして万人に愛されるアメスポチームのリーダー、ヘビィD！さんも、プーという名前の猫を所有。
　そしてそして『MI』シリーズ主人公のメイラ兄弟は、フリードリヒとヴォルフガングという２匹の猫を仲間たちといっしょに飼っている。マロンとプーはマリーのアントンのように画面上に出てくることはないが、フリードリヒとヴォルフガングはちゃっかりアニメにも登場している。

　数年前の調査では、日本人が飼っているペットの比率でもっとも高いのは犬、次いで猫、それに続くのが魚類、鳥類、爬虫類、その次の６番手グループに位置するのが齧歯類となっているという話である。ウサギやらハムスターやらモルモットやらカピバラな。
　で、もちろんSNKにもこのへんの動物を飼っているキャラはいる。
『KOF』のシェルミーはハムスターを２匹所有。名前は「あちゅ」と「うるり」。長らく設定だけの存在だったが、『XV』のおまけエンディングにてめでたく画面デビュー。

　さらに、一部の層に（登場作品の人気と反比例する）絶大な人気を誇る『サムスピ』の吉野凛花は、鉄之介というジャンガリアンハムスターを連れている。

　一方、そんな小型齧歯類を好物としている肉食獣をペットにしているキャラも。
『餓狼MotW』のほたるは、生き別れの兄を識別するためにイトカツという貂てんを連れているが、厳密にいうと、ペットではなく「ともだち」らしい。おそらくだが、日本の貂は勝手に捕まえてペットにするのが法律で禁止されているため、そのエクスキューズとして「ペットじゃないですよ、ともだちですよ、この子が勝手についてきているんです」と主張しているのであろう（邪推）。可愛い顔してしたたかな女やで……。
　いずれにしろ、ほたるは生き別れの兄の顔を忘れているので（断言）、イトカツが警戒しない相手＝兄というガバガバ判定装置としてつねに連れ歩いていなければならないのである（また断言）。
　とまあこのへんはまだ可愛いのだが、Rことルガールさんが飼っているのは黒豹。名前はズバリ、ロデム。たぶん今の子にはなかなか通用しない。
　でもって黒豹のさらに上を行くのがオリジナル・ゼロが飼っている黒獅子のグルガン。嫌いなものはローランド・イスタスなどと書いてしまうくらい、『2001』の頃の公式はちょっと無軌道だった。

　最後はSNKの顔、我らがテリーのペット、お猿のウッキー。『餓狼３』のサウンドビーチで、ラジカセのスイッチを押してナイスなBGMをかけてくれる賢い猿だが、のちの『MotW』の頃にはテリーと喧嘩して家出中ということになっていた。新作ではぜひとも戻ってきてもらいたいものである。

　さてさて、ここまでバラエティ豊かなペット事情を駆け足で見てきたわけだが、一部『サムスピ』勢の、「つねに動物を全面に押し出してる獣スピリッツ系のあいつらはどうしてスルーしてるの？」という疑問に答えて終わりにしようと思う。

　いや、だってほら、チャムチャムにとってのパクパクはマネージャーもしくは兄貴だし、ガルフォードにとってのパピーはむしろ本体でガルフォードのほうがオプション。ミナにとってのチャンプルーは、まあその……いやだってあれ妖怪じゃん！　みんなペットってアレじゃないじゃん？