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「人吉の風情」嬉野さんの言葉の切れはし#273

熊本県、人吉。温泉が湧くもんだから温泉宿もたくさんありでね、そのせいか、そこはかとなく猥雑な雰囲気も醸しつつでね、その辺りの硬軟とりまぜた塩梅が好い頃加減にこなれた雰囲気がありまして、まことに私が住むには、うってつけの環境だわいと思えてしまう風情ありありの町で。
--嬉野雅道

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熊本の人吉はね、何年か前に女房と一度通りがかってね、あれは夏で暑かったんだけど、それでも人吉には気持ちの好い風が吹いていてねぇ。
人吉は球磨川下りのスタート地点だから標高が高いのか、それとも球磨川から冷たい川風が吹いたのか、その辺りのことは分かりませんが、とにかくなんとはなしに気分の好い町だなという印象があったのです。
町の景観が醸し出す雰囲気がちょうど昭和50年代の、つまり嬉野さんが高校生だったころの雰囲気のままで。
そんな懐かしい風情を残したまま、今も普通にゆったりやっていけてるところは、ある意味、私には奇跡的な町と映りました。
城下町だから城跡もありますし、1200年も前から続くそれ自体が国宝に指定されてる神社もありまして、おまけに温泉が湧くもんだから温泉宿もたくさんありでね、そのせいか、そこはかとなく猥雑な雰囲気も醸しつつでね、その辺りの硬軟とりまぜた塩梅が好い頃加減にこなれた雰囲気がありまして、まことに私が住むには、うってつけの環境だわいと思えてしまう風情ありありの町で。
町の雰囲気は地味なんだろうけども、寂れた感じはまるでなく、普通に昔な構えの商店からは肩肘張らない活気が漂っておりましたもん。老後の移住地としては好いかもなぁと、嬉野さんは思ったわけでありますよ。
--嬉野雅道(水曜どうでしょうディレクター)


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