見出し画像

「好きは恥ずかしい」嬉野さんの言葉の切れはし#263

誰一人「大泉だぁ!」「洋ちゃーんだぁ!」「鈴井さんだぁー!」と騒ぐ者もなく、それよりクイズに勝ち残って「どうでしょう」に出るとなったらそれはそれで恥ずかしい、みたいな感じの人ばかりだったことを良く覚えています。
--嬉野雅道
----------------------------
1998年に行なった「どうでしょうカルトクイズ」の時の話をしますとね、あの時テレビで参加者を募集しまして、撮影当日、HTBの正面駐車場に朝から応募に応えてくれた視聴者が600人も来てくれたと、ぼくらは大いに喜んだわけです。
それでもその人たちは、クイズに間違ったらアッサリどんどん帰って行ってしまう。
参加者全員、「水曜どうでしょう」の出演者には、何の未練もなく帰ってしまう。
誰一人「大泉だぁ!」「洋ちゃーんだぁ!」「鈴井さんだぁー!」と騒ぐ者もなく、それよりクイズに勝ち残って「どうでしょう」に出るとなったらそれはそれで恥ずかしい、みたいな感じの人ばかりだったことを良く覚えています(笑)。
「面白いと思うけど、あの人たちと一緒にされるのはいやだぁー」みたいなね。
どっかで、ぼくらをバカにしてるようなね(笑)。
「好きだけど、あの番組を好きだと周りの人に感ずかれたら恥ずかしい」みたいな。
そんな感じが、その頃「水曜どうでしょう」という番組に対して視聴者のみなさんほとんどが抱いていた正直な印象だったんだろうなと思います。
それが、「大泉洋って、ひょっとしたらカッコ良いのかも知れない」みたいなことを誰かが思い始めてしまうのが、多分、1999年、「ヨーロッパ・リベンジ」が放送されたこの頃だったような気がするのでありますよ。
--嬉野雅道(水曜どうでしょうディレクター)

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!