マガジンのカバー画像

海外在住ひとりっ子 母の介護

45
40代ひとりっ子の介護日記です。子宮頸癌末期の母を、ひとり自宅で介護しています。毎日、母の激しい痛みと戦っています。
運営しているクリエイター

#ひとりっ子

せん妄が始まる

自宅での介護が始まってから1週間して、母は痛みが強くなり、2週間して、さらに痛みが強く、ほぼ1時間おきにオキノーム散を飲ませないといけない状態になってしまった。 見ているのも辛くて、母と二人、夜も眠れない日が2-3日続いたため、訪問医が、朝夕のベースの痛み止め、オキシコドンを増やした。さらに、リリカも1日1錠から2錠に。 おかげで、痛みを訴えることが減り、少しほっとしたのだけど、ほぼ1日中眠っていて、ご飯の時間に起こすと、目は開けて、食事をしてもまだ夢の中にいるようで、不

緩和ケア病棟の初診

母が今まで外来および入院でお世話になってきた病院は、緩和ケア病棟がなく、さらに大きな病院は回転率を上げなくてはいけないため、末期の癌患者は退院を促される。 選択肢として提案されたのが、緩和ケア病棟、療養型施設、そして自宅。でも、1日25000円の個室ならこのまま入院していることも可能ですよと、しっかり営業もしてきた。 療養型施設は、最低でも月額30万とかなので、現実的ではないし、自宅での介護も、最初はひとりで全部やれる想像ができず、まずは緩和ケア病棟を当たろうとした。

旦那の存在

昨年末、FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグが書いた「オプションB」を読んだ。Facebookのファンでもなく、彼女のファンでもなかったが、彼女の夫が当時、突然亡くなったことを新聞で見て知って、胸が傷んだ。 「オプションB」は、夫を失った彼女自身の体験をまとめた本であり、大切な人の死を乗り越えて生きていく過程で得た学び、考え方や術を伝えていて、本の内容のいくつかは、今も時々思い出し、とても心の支えになっている。 その中のひとつ、彼女にセッションを行う心理学者の

介護の日常

毎日、朝8時に母に朝食を取らせ、薬を飲ませる。母の場合は末期癌なので、何かを治すための薬を飲んでいるわけではなく、痛み止めと、抗生剤、胃腸の薬。1日の薬の量を合わせると、20錠近くある。 痛み止め薬は、腸の働きを弱くしてしまうので、便秘になりがち。だから、胃腸を働かせる薬も必要になるという。薬のための薬。 そもそもどんな薬も、どこか悪いところを治すわけではなく、症状を抑えるという表現が合っていると、以前誰かが言っていた。 母は、昨年の夏から、腎ろうを入れているため、尿は

先月から収入なし

私は、アメリカにある会社で働いているため、現在は会社をお休みして、母の介護をしている。 有給休暇は、とっくに使い果たしてしまったので、先月の中旬以降からは、収入なし。 貯金とも言えないお金を切り崩し、今日の時点ではなんとかなっているが、来月、そして、さらに先のことを考えると、怖くなる。というより、先が見えないのが、余計に怖い。 いつか母が寝たきりになり、日本で介護する日がくるだろうと予測はしていたので、副業としてフリーランスでの仕事をなんとか軌道に乗せようとしてきたが、

痛みと戦う毎日

母は、朝と夜にオキシコドン徐放カプセル40mgを、1回につき3カプセル飲んでいる。これが、メインの痛み止めで、それ以外に痛みがある時はレスキューとして、オキノーム散10mgを2包飲む。 子宮とその周り、仙骨、おしり、太ももが痛むよう。右足の太ももは、浮腫みが硬くなっていて、循環が悪くなっているので、マッサージするといいらしい。 私自身は、ご飯の用意、薬、下の世話、体勢を変えてあげるのですでに精一杯で、マッサージまで手がまわらない。でも、今日は足に血行促進のクリームを塗って