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「書くと終わってしまう」

2022年11月公開 今泉力哉監督映画『窓辺にて』より

随所にわたしの「言葉」が埋め込まれている不思議な作品

自分自身を語られたかもしれないと感じる?そんな言葉さえ、頭に描いた瞬間、嘘になってしまいそう

最後半、とある場面で主人公が受け取る言葉。とくに起きたことを言葉にしてしまうと、それは過去になり、自分から離れてしまう そんな感覚

わたしが受け取ったメッセージのひとつ


この作品、とくにこのシーンを通じてわたしが気づいた、過去が過去になった瞬間




自分があえて、大切な何かを過去にしてしまった瞬間を思い出してしまった

あれは、言葉がその体験を過去にしてしまうのか、試したかっただけ

なんでも知りたい、分かりたい自分が試してみたら

本当に過去になってしまった

それが自分を弱くしてしまった

そして、前を向いて歩くことになった、自分の道を、「そちら」に向かわせた なにか

自分の人生を自分で何とかする羽目になった

いつのまにか 自分が自信に満ちたり

どうしようもなく 誰もいない、溶けてなくなりそうになりそうになったり

関わっていた人たちに囲まれて、感謝という言葉に命を宿す体験をしたり

いつのまにか 身近なひとたちの愛情をもらったり
… それに応えられなかったり

都合の悪いときにひとを犠牲ににしたことも

そして、自分を踏みしめていくひとたちの中に
過去の自分の影をみたり

考えられないようなことが起きても、そうかそうかと
ただただ受け入れたり

そんな自分に疑問を感じても
納得しながら ちょっとした傷が次第に深くなっていくのを
よそごとのように冷めた目で眺めてみたり

わたし自身が
映画『窓辺にて』のあちこちにあった

かなしい別れがあっても
涙の出ない自分を 責めることなく

ひとりの人間として
したいように 思いを馳せるばかり

そういう意味では
観てよかった 映画…

大切にしよう
自分の置かれた場所
自分の周りの人たち
関わっていること

好奇心はいいけれど
無理に動いては 上手くない

自分に正直であるむずかしさ

自分が与えてきたことを見てほしい
主人公は むしろ 深い愛情を体現している存在

そんな自分に どうか気づいてほしい
決してけっして 間違っていなかった

どんなに自分を責めたとしても
してきたことは残るから
だれも気づかなくても
せめて自分だけは 気づいてほしい

そんな言葉を届けたい

そんな映画

今もって上映されているのは
もちろん いろんな人のこころで何かが
少々都合わるく共鳴しているからかも

自分の発する愛情に気づいてほしい

ご覧いただきありがとうございます。多少なりともお心に残るものがあればぜひサポートをよろしくお願いいたします。より多くの皆様とココロが響きあい、明日が少しでもあかるくなればとの思いで書きはじめました。