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大学JKの宇宙よりも遠い場所 聖地巡礼 Part4 民間と公共編 STAGE6

 こんばんは、マツコの知らない世界の聖地巡礼としてよりもいが紹介されましたね。声をかけてもらえなかった騎空士鮫ミンです。アピールが足らんかった・・・

 前回に引き続きよりもいの聖地巡礼の話の第四弾です。前回までの記事をまだ読んでらっしゃらない方はまずそちらをどうぞ。

 今回はSTAGE6,7の紹介の予定だったのですが、思ったより6も7も文量が増えちゃったので二つに分けます。ですので、今回(今週)はSTAGE6 の紹介のみになります。なので南極の写真はないです。ごめんなさい。


STAGE6 ようこそドリアンショーへ

 STAGE6でキマリたちはいよいよ日本から出発するのですが、舞台のほとんどがシンガポールです。ぶっちゃけると私はシンガポール経由で行ってないので紹介することが特にないです。個人的にはこの話めちゃくちゃ好きなのですけど、観測隊と全然関係ないんだもんシンガポール・・・コナンの方がまだ関係ある。

(c)YORIMOI PARTNERS/ KADOKAWA/ MADHOUSE/「宇宙よりも遠い場所」制作委員会

「私が飛行機でー」「どぅーーーーーーーおぉーーーーーーーーーとあーーーーーーーーーーー!!」の投げっぱなし感大好き。

 そもそもなぜシンガポールにいるのかという話ですが、単純に日本からパースに行くのに安い航空券探したらシンガポール経由が安かったからとかそういう理由だと思います。しらせは日本から出てオーストラリアを経由して南極にいくのですが、観測隊はオーストラリアから乗船するため、指定の日時にフリーマントル港に行かないといけません。

 観測隊が昭和基地に行く方法は大きく分けて3つあります
1:日本からしらせに乗る(海路)
2:フリーマントルからしらせに乗る(空路+海路)
3:ケープタウン経由でDROMLAN航空機に乗る(空路)
この3つです。
 1の海路は最近はめったにないですが、62,63,64次隊は新型コロナの影響でこの海路で行きました。私もこれ。
 2の空路+海路は普通の観測隊。キマリたちはこれ。本隊。
 3のDROMLAN(ドロムラン)の空路は観測隊の中でも特別な方法です。お金がたくさんかかって荷物も大して運べませんが、しらせでいくよりも1ヶ月くらい早く着けます。つまり観測隊の中でも目玉飛び出るくらいの費用をかけてでも1ヶ月早く南極に送り込みたい人々がこれに乗っていきます。観測隊の中でもエリート of エリートで、いまだとドームふじの深層コア掘削チーム(下記URL)がこれにあたります。別名先遣隊ですね。その飛行機のドロムランは劇中だと STAGE 11 でちょっとだけ出てきます。なぜか本隊より遅かったし部品運びに使われていましたが、劇中の時系列はちょいちょい謎なのでスルーします。

観測隊とパスポート

 この話はパスポート紛失をめぐる報瀬株乱高下の回でした

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 パスポートの色をみるに、どうやら有効期限5年の紺色一般旅券みたいです。同行者なので一般旅券ですが、観測隊員には緑色のパスポートが配られます。南極観測が国家事業なので普通のパスポートではなく超ストロングな公用パスポートがもらえるのです。強い。


公用旅券 OFFICIAL PASSPORT

 劇中で報瀬が「観測隊って結構規律厳しかったりするから、だったら来なくていいって言われたりしない?」とか「遅れるってメールするの?」と心配しています。観測隊が規律厳しいのは確かなのですが、それは隊員の安全や研究のためで嫌がらせのためとかではないので、遅刻したから帰れとかはないです。それより連絡しなかったのが完全にアウトですねこの場合は・・・はやく連絡しろっ!間にあわなくなってもしらんぞーーーっ!!って思いながら見てました。

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報瀬株大暴落のシーンは是非コメント付きで見ていただきたい。

 そしてフリーマントル港に停泊中のペンギン饅頭号で締めです。

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フリーマントル港に停泊中のしらせ
劇中と全く同じ場所に停泊中のしらせ。
周りがフェンスと倉庫で囲まれているので許可なく入ることはできません。
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しらせから撮った星景写真
中央上にマゼラン星雲がきれいに見える
もう全部 iPhone でよくない?

 この最後のシーン、ペンギン饅頭号の飛行甲板で星を見ている隊長とかなえさんなのですが、この二人は飛行機ではなく日本からペンギン饅頭号できたと思われます。この辺りちょっとややこしいのですけど、このよりもいという作品を深く理解するのに必要なので解説を加えます。

観測隊と海上自衛隊

 一連の聖地巡礼記事のPart1 OP編でもちょっと触れたのですが、このよりもいの観測隊と実際の観測隊の1番の大きな違いは民間かどうかです。この辺り実にややこしいのですけど、しらせに乗っている人は250人くらいなのですけど、そのうち観測隊員は70人くらいしかいなくて、残りの180人は海上自衛隊の自衛官です。観測隊員って全体の1/3もいないのですよ。その自衛官の方々は南極地域観測協力という名目で乗船しています。具体的にはしらせを動かしたりメンテしたり補給したり食事を作ってくれたりヘリを飛ばしてくれたり昭和基地の工事雪かきとか観測の協力をしたりなどなどなどなど・・・ざっくり言うと観測隊員としらせのお世話をしてくれます。神。

 観測隊員は船なんて動かせませんからね。正直、海上自衛隊の方がいないとなんにもできません我々。劇中ではどうやらそれらを全部観測隊でやってるみたいです。あのでかい船とかヘリとか動かすのも補給とかも観測機器搬入とかも観測隊員でやってる。一体どうなってるんだ・・・ちょっと想像がつかないです。
 とはいえ実際のしらせも色々複雑な事情があって、例えばしらせは文科省の船ですが、運用は海上自衛隊つまり防衛省が行なっています。ですので、文科省関連でしらせを呼ぶときは南極観測船しらせといい、防衛省関連でしらせを呼ぶときは砕氷艦しらせといいます。やっやこしい!!!!!!

Google 検索結果
南極観測船しらせと砕氷艦しらせ

 この民間事業と公共事業の差を意識しながら見ると、このよりもいという作品中にちょこちょこ出てくる不穏な言動の意味がわかってくるのでおすすめです。 

日本からフリーマントルまで


 STAGE 6 で隊長とかなえさんがキマリたちより先に着いていたのは、民間事業なので船を動かす自衛隊員が参加していないため自分たちで船を動かしているからなのです。キマリたちが日本で荷物整理している間、めぐっちゃんとの友情を確かめている間、シンガポールでバタバタしている間も、隊長と隊員たちはペンギン饅頭号で日本からオーストラリアに向かっていたわけです。その日本からフリーマントルまでの二週間の様子をちょっとだけお見せしますね。

出港するしらせ
さらば日本
飛行甲板から見た海
赤道近くは天気のいい日はずっとこんな感じ
赤道まで一週間、赤道からフリーマントルまでさらに一週間かかる
スコール(画面中央奥)から逃げるしらせ
こんな景色が毎日タダで見られる
絶対に"なにかいる"

 たまたま蜃気楼の専門家がいるヤバい集団、南極地域観測隊。以上が隊長やかなえさん達は見たけどキマリたちは見ていない風景でした。

 今回はここまで。次はSTAGE7の記事で、しらせの紹介になります。次回も放送枠に合わせて土曜の18:30くらいに公開予定です。



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