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何で、諦めなかったのか

高校3年生、看護学校の入試、
全滅。

付属の短大に、進学する友人たち。
看護学校に合格した、クラスメイトたち。
エンジョイする姿を見たくない。
上京し、医療・看護専門の予備校へ。
成績は、伸びない。
仕送りだけでは生活できず、
アルバイトを。
アルバイトが中心の生活になり、
予備校へも、行かなくなる。
合格する訳が無い。

仕送りは、終わり。
仕方なく、帰郷。
「バイトでもいいから、
     収入を得なさい」
ただ飯を食べさせる余裕、
我が家にはない。
また落ちた。去年より惨めだ。
数週間で、再上京。
友人の家に、居候。
何を生業にするか、
あては、何もない。

以前のバイト先で、
雇ってもらう。
しかし、生活できる収入ではない。
就職情報誌を頼りに、応募。
返事さえ来ない。
初めて、職業安定所(ハローワーク)へ。
せめて医療に携わりたい。
看護助手か、医療事務
助手は、
働きながら学校に行く友人より、
過酷さ、低賃金を聴いていた。
医療事務は、無資格可。
個人病院で、夜勤もない。
整形外科の受付、医療事務へ。

商業科ではない。
計算、事務仕事。
考えもしなかった。
バリバリの事務員が辞めるための採用。
泣きながら、引き継ぎを受けた。
高齢の患者さんたちが、
可愛がってくれた。
先生も、御子息と年が近いと、
可愛がってくださる。
収入よく、居心地が良かった。

しかし、看護師さんたちが、
直ぐ側にいる。
あの頃はまだ、
ナースキャップを着けていた。
羨ましかった。

ある時、先生が、
「誰も頼る人がないここに、
何しに来たのか?」と。
地元にいたくない、
実は看護師になりたかったと、
話すことに。
何年かかっても良い
受験のため、休んでも良い。
看護師を目指しなさいと、
言ってくださった。

21歳の春、
補欠の繰り上げで、
准看護学校へ入学が決まった。

看護師は、物心ついたときからの夢。
ナイチンゲールになる。
野戦病院の白衣の天使
気が変わることは、
なかった。

看護学校の合格を得るまで、
何をしていても満たされない。
自信がなく、
怪しい宗教やキャッチセールスに、
引っかかる。
せっかく好意や縁談話を頂くも、
その気にはなれない。
病んでいたと思う。
看護師にならなければ、
どう生きたら良いの。
生き甲斐を感じられなかった
執念だろう





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