子どもの「書く力」を伸ばす仕事がしたい

我が子はまだまだ先の話なのだが、お子さんを塾に通わせているママさんたちから最近の受験が変わっているという話を聞いた。
最近は公立高校の入試でも記述式や小論文などが重視されているらしい。

やっと日本の教育もアウトプットを大事にするようになったんだなと思った。

私が受けてきた日本の教育は常々インプットだった。
これを覚えろ、これを読み解け、これを訳せ
全部与えられたものを答える問題で
自分の意見を考えてそれをアウトプットすることは
本当に一部でしか重視されていなかった。

しかしそんな試験に対して塾や学校でどういう取り組みがなされているかというと
「まずは本や新聞を読ませて語彙を増やす」
だと聞いて、ずっこけてしまった。

いや、そうじゃないだろ。
語彙が増えても使えなきゃ意味がない。
「知ってる」と「使える」は別物だ。
そして「使う必要があるかどうか」とも。

私はWebライターなので人が読みやすい文章を書くことを生業としている。
Web記事の読者は多岐にわたり、自分と同じ語彙を持つとは限らず
なるべく簡単な言葉をチョイスしなければならない。

でも、それはたぶん公立高校の入試だって条件は同じだと思うのだ。
公立高校の受験者数はかなり多い。
それを誰が採点するかは知らないが、おそらく評論家や作家や文学者とかではない。
それなら、難しい言葉なんて必要はなく、知っている言葉でわかりやすく書くことの方が重要だと思う。

Webライティングの授業では
「中学生でもわかるような文章を書いてください」と言う。
一通り漢字は読めて(でも難読漢字は読めない)
大体の単語を理解していて(でも専門用語はわからない)
でも複雑だと読みたがらない代表者としてである。

だから中学生は多分、今ある語彙でも十分「書ける」。

しかし残念ながら一度も書き方を教わっていないから書けない。

「文章を書ける」というと多くの人が「すごーい」と言う。
「やってみては?」というと「才能ないから」と言う。

しかし読みやすい文章を書くのに才能はいらない。
考え方と、技術と、慣れがあれば誰でもできる。
子どもでもできる。

今は大人相手にライティングを教えているけど本当につくづく思い知る。
アウトプットの足りない教育を受けていると
語彙がどんなにあっても書けない。むしろ語彙が邪魔をしている。

「書く力」は「伝える力」だ。
小論文とか堅苦しいのだけじゃなくて、
メールとは手紙はもちろんSNSとかでも
炎上しないように、良く思われるように伝えるテクニックとかあるのにな。
教えてあげたいなぁ。

子ども向けライティングスクールってどうだろう?
いや親子向けでもいいかもしれない。
「書くこと」への苦手意識は親のせいも絶対ある。

「書く力」=「アウトプットする力」で生きるのは本当に楽になるから
そういう仕事ができたらいいなぁ。


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