プロ野球は横で見る 答え合わせ編

 シーズン前、「世代の出世争いもプロ野球の一つ」という趣旨で、「プロ野球は横で見る」という記事を書いたので、その答え合わせをします。

 前記事では清宮と根尾を書いたので、まず清宮(129試合、打率.219、HR18、打点55)から書きます。入団以来初めて規定到達と入団以来最高の成績を残しました。オールスターでMVPを取ってスター性を示せたのは評価されていいでしょう。途中出場からMVPを取るのは簡単に出来ることはないので、清宮は持っている選手だと思います。

 三冠を達成した99年世代のトップである村上と比べるのもかわいそうな成績ではありますが、大卒一年目として考えると、今季の清宮には十分合格点を着けられると思います。

 今季の清宮と大卒一年目時点の佐藤輝明(126試合、打率.238、HR24本、打点64)、牧(137試合、打率.314、HR22本、打点71)を比べると劣りますが、大卒一年目時点の吉田正尚(63試合、打率.290、HR10本、打点34)、山川(14試合、打率.100、HR2本、打点3)と比べるとよくやっていると言えるので、大卒二年目に当たる来季は期待したいです。

 根尾の投手転向には驚きました。6月以降は6打席しか立っていないので、二刀流ではなく、完全な投手転向と思っていいでしょう。ドラフトのとき、根尾に入札した球団は、全て野手としての評価と聞くので、もし根尾の投手転向が成功したなら、立浪監督はかなりの慧眼だと思います。

 前記事では取り上げませんでしたが、村上、平良、清宮と同じ99年世代に当たるカーター・スチュアート(出場なし)が心配です。今季のホークスは一年通して一軍にいたのがモイネロ(53試合登板)、レイ(23試合登板、16試合先発)しかおらず、野手ではデスパイネ(89試合出場)、グラシアル(99試合出場)、ガルビス(38試合出場)と一年通して一軍にいたとは言えない出場試合数なので、スチュアートにはチャンスがなかったと思えません。コロナ特例で外国人の一軍登録枠が5人に増えたことからも、スチュアートにチャンスがなかったのは、ケガか実力不足だったとしか言えないです。

 スチュワートは全く投げていないので、同期の平良、大勢には大差を着けられて、隅田、佐藤隼輔にも差を着けられているのが現状でしょう。元々スチュアートが入ったとき、「外国人は即戦力を求められるのに大丈夫か?日本人なら『チームの未来も考えないといけないから』とやらかしには目を瞑ってチャンスを与えられるけど、外国人には環境に慣れないといけないという意味では目を瞑れても、育成という意味では目を潰れないだろう」と思っていました。

 このままでは6年契約が満了になる2024年オフにはリリースされて、マイナーでプレーする未来しか見えません。来季こそMLBドライチの力を見せて欲しいです。

 同期のトップ争いは見ていて面白いので、来季も見守っていきたいですね。僕はライオンズファンなので、隅田と佐藤隼輔が同期のトップ争いに割って入る活躍を期待しています。

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