バファローズ・ブルーウェーブ合併の総括6

注、チームを表すときはバファローズ、ブルーウェーブ。バファローズの親会社を書くときは近鉄、ブルーウェーブの親会社を書くときはオリックスと書き分けています。これはチームと親会社をしっかり分けるという意図でそうしています。ここでのバファローズは今のオリックス・バファローズは指しません。

 可能な限りソースを明記していますが、明記していないものは当時の雑誌や新聞で読んだものです。ソースが不十分と思われたら、ご容赦願います。 

 2004年球団合併以降、最も変わったのはファンサービスの部分でしょう。それまでのスタグルは高い、マズいでしたが、今はどのチームも力を入れていると聞きます。メットライフドームでは店舗数70以上、メニュー1,000種類以上を用意していると聞きます。

 イベントも増えました。ライオンズはOBとのトークショーはもちろん、アニメとのコラボなど、勝敗、プレー以外でお客さんを呼びこむ努力をしてます。それは他チームも同じで、球団合併以降ファンサービスの部分が大きく変わったのは、プロ野球は興行なのだから、お客さんを呼べなかったら潰れるという現実を受け止めたらからだと思います。

 最も大きいのはパリーグがチーム同士が組むことで、リーグ全体の収益を増やすリーグビジネスを始めたというところです。ネット配信パリーグTVを立ち上げて、アニメとのコラボもリーグ全体でやるようになっています。これは、「もうパリーグの中から脱落者を出したくない」という」思いから来ていることは言うまでもないです。

 これ以上は合併について語ることはないので、これで締めます。最後に「なぜ2004年の球団合併について書きたい」と思った理由を書きます。合併から17年経って、2004年の球団合併が風化されているのでは?と思ったからです。先日オリックス・バファローズが11連勝を記録したとき、二ケタ連勝は97年ブルーウェーブ以来と報じられて、バファローズに触れた記事は見たことがありません。これで「あんなに合併反対と言っていたのはなんだったの?」と疑問を持ちました。参考記録扱いでいいので、バファローズに触れて欲しかったです。そうしないと、合併反対と熱く訴えたのは嘘だったということにならないですか?

 バファローズとファンは被害者であり、経営者側が悪いという史観に疑問を放ちたかったというのもあります。にも書きましたが、バファローズがお客さんの入るチームだったら合併はなかったし、選手、ファンもお客さんの少なさに危機感を持たなかったというのは事実だと思うんですよね。

 当時は、感情に流された部分も多々あると思うので、球団合併から17年経った今でこそ、感情に流されずに冷静に検証できると思うんですよね。僕がプロのノンフィクションライターだったら書きたい題材ですし、誰か書いて欲しいぐらいです。大宅賞が取れる題材だと思うんですよね。

 球団合併から17年経っているので、20歳前半のZ世代は、球団合併を知らないでしょう。76年生まれの僕が78年の江川事件についてはピンと来ず、あとになって本や雑誌で知ったのと同じです。Z世代以下の世代に、「昔こういうことがあった。それは今後も起こりえることだし、繰り返さないようにするためにはどうすればいいか?」を伝えないといけないと思ったからです。

 これを読んだ、Z世代の方に刺されば幸いということを記して、終えます。長きに渡り、お付き合いされたみなさん、ありがとうございました!!

追記 noteを立ち上げたのは球団合併について書くためでした。これで役割を終えたことになりますが、長文を書く楽しさを思い出したので、今後も書いていくつもりです。よろしかったら、また読んでください。

  

  

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